トム・ブレイディは膝の靱帯が断裂したまま2020シーズンを戦いスーパーボウルを制したことが明らかに

Edward Sutelan

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トム・ブレイディは43歳でタンパベイ・バッカニアーズをスーパーボウル制覇に導いた。それだけでも偉業と呼んでいいだろう。

地元紙『タンパベイ・タイムズ』が7月15日に報じたところによると、ブレイディは深刻な故障を抱えたままスーパーボウル55を制したということだ。左膝の内側側副靱帯(MCL)が断裂していた状態でプレイしていたのだ。ブレイディはニューイングランド・ペイトリオッツでの最後のシーズンになった2019年にこの故障に見舞われ、バッカニアーズをスーパーボウル制覇に導いたシーズン中さらに状態が悪化したとも、同記事は報告している。

ブレイディは以前にも4月から膝に故障を抱えたまま2020年シーズンを迎えたことを述べていた。しかし、その故障がこれほど深刻だったと報告されたのは初めてのことで、さらにその故障がペイトリオッツ時代に起きたことも初めて明らかになった。

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ブレイディはスーパーボウル終了後に手術を受けたが、その処置は膝の不安を軽減するためのクリーンアップだと説明されていた。

内側側副靱帯(MCL)とはすねと太ももの骨を結ぶ靱帯であり、膝を安定させる役目をはたす。医学サイト『WebMD』によれば、内側側副靱帯が断裂したまま運動を行うと、膝が伸び切ってしまうか、あるいは逆方向に曲がる危険性がある。

さらにWebMDは内側側副靱帯が断裂している状態では歩くことや脚部に力を入れることも困難になる可能性もあるとしている。右利きのQBであるブレイディはパスを投げるときに左足を前に踏み出して、スローに力を込める。故障を抱えたままでも、ブレイディはレギュラーシーズンを通して40個のタッチダウンパスを投げ、12回しかインターセプトされず、合計で4,633ヤードを獲得した。ポストシーズンではさらに10個のタッチダウンパスと1,061ヤードを上乗せした。

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バッカニアーズは2020年シーズン中、ブレイディの内側側副靱帯が断裂していることを故障報告書に含めなかった。このことにより、NFLから何らかの処分が下されるかもしれない。『ProFootballTalk』のマイク・フロリオ記者によると、NFLが故障の事実を隠ぺいしたチームに罰金を科した前例がある。例えば、ブレット・ファーヴはニューヨーク・ジェッツに所属していた2008年シーズンを上腕二頭筋の腱が部分的に裂けた状態で戦い、ジェッツはその故障をリーグに報告しなかったことで翌2009年に罰金を科せられている。

もしバッカニアーズがブレイディの故障を隠していたことで罰金を科せられるとしても、2021年シーズンでは完全に回復したブレイディがさらに高いパフォーマンスを見せてくれることを期待しているだろう。44歳という年齢は問題にはならない。

(翻訳:角谷剛)

Edward Sutelan

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Edward Sutelan joined The Sporting News in 2021 after covering high school sports for PennLive. Edward graduated from The Ohio State University in 2019, where he gained experience covering the baseball, football and basketball teams. Edward also spent time working for The Columbus Dispatch and Cape Cod Times.