イーグルスのスーパーボウルはまだ遠いが、5つの問題は修正可能【後編】

Vinnie Iyer

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3.バックスは新たな“足”を探っている

ジェイ・アジャイがACL(膝前十字靭帯)を断裂し、残りのシーズンを彼なしで戦うことになるという一報が入る前から、彼は背中を痛めている影響で走りに苦戦していた。コーリー・クレメント(足首の負傷)とダレン・スプロールズ(ハムストリングの負傷)は彼より軽いケガだが欠場しており、その分、イーグルスは彼に負担を強いていた。

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ウェンデル・スモールウッドは限られたタッチ数のなかでも実によいプレーをし、彼は自分の能力を見せつけるチャンスをもっと与えられるべきである。これに関連して、アジャイもパワーランではタックルの間をゴリゴリと進めることができた。クレメントは第6週には戻ると見られている。

スプロールズが万全でなかった昨シーズン、アジャイ、クレメント、そしてレギャレット・ブラントは効果的なコンビネーションを作り出していた。クレメントとスプロールズによって、レッドゾーン内のタッチダウンを狙える位置で、チームが望む多様な攻撃が可能になった。クレメントは攻撃のフィニッシャーとしてよい働きをし、スプロールズはまだまだエネルギーが有り余っている選手である。

アジャイを欠き、スプロールズが戻るまで、クレメントとスモールウッドは確かなコンビネーションを組むことができるはずだ。イーグルスはこれまで投げるのに64%の時間がかかっていたのを、昨季のバランスがとれていた55%に近づけることができるだろう。

4.レシーバー陣のアウトサイドのナンバー2不足

第2週でマイク・ウォレスを腓骨(ひこつ)骨折で失い、イーグルスはWR陣を急いでかき集める必要に迫られた。チームのナンバー1、アルション・ジェフリーは肩の手術から復帰し、調子がよさそうだ。彼はダウンフィールドでビッグプレーをすることができるが、スピーディーでなければ、深い位置で相手の脅威となることもない。

イーグルスにはネルソン・アゴラ―とジョーダン・マシューズ以外にこれといったものはなく、WRの層が薄く、これがゴダートをもっと使うべき理由のひとつでもある。ウォレスを欠き、昨シーズン、スロットで活躍したアゴラ―は、かつて1巡目で指名されたが結果を残せなかった選手のようなひどいプレーを見せたアウトサイドで、スナップを受けることを強いられている。マシューズはスロットから離れるとよい動きをせず、あまりレシーバーとして頼りがいがあるヤツではない。

つまり、アゴラ―とマシューズが圧倒的なスピードでフィールド中央を走り抜ける以外、イーグルスはショットガンを投げる選択がなかった。シェルトン・ギブソンがバイキングス相手にラインギリギリのところで見事なキャッチをし、48ヤードのゲインに成功したが、彼はチームの意向に沿っており、さらにスナップ数が必要とされる。もしギブソンにもっとチャンスが与えられ、マンツーマンカバーをジェフリーやアーツから引き離すことができれば、アゴラ―は常にインサイドでプレーしていた2017シーズンのようなかつての自分のプレーができるだろう。

5.カーソン・ウエンツがアジャストしようとしているのは”新しいヒザ”だけではない

日曜のバイキングス戦で、イーグルスが失っているものがさらにひとつ明らかとなった。ウエンツが昨年、シーズンを共にしていた“ドリーム・チーム”とも言えるコーチ陣である。彼の元QBコーチ、ジョン・デフィリッポは、バイキングスの攻撃コーディネーター(OC)として、見事なプレーコールを出した。ウエンツのかつての攻撃コーディネーター、フランク・リーチは、コルツのヘッドコーチとして、今シーズンはじめにイーグルスと顔を合わせた。昨シーズン、ペダーソンがQBとしてのウエンツの実力を最大限まで引き出すのに、この2人が大きな役割を担っていた。

イーグルスはリーチとデフィリッポの穴を埋めるべく、チーム内部からマイク・グローとプレス・タイラーをそれぞれ昇進させることにした。だが、数々のQBを様々なシステムで起用した経験を持つ先人と同じような指導をするのは至難の業である。何事にも移行期間というものがあり、ウエンツがリーチとデフィリッポと一年間過ごしたのに対し、この新しいコンビとはまだ1試合を共にしただけである。

QBというものは、安定と堅実の産物であり、ウエンツはヒザのリハビリに励み、衰えを払拭しながら、彼の周りで起きた出来事に対応してきた。

苦しいプロセスではあるが、シーズン後半戦までに、ウエンツにとってスムーズにいくようになるだろう。イーグルスは今週のジャイアンツとのサースデーナイトフットボールの後に“ミニ”バイウィークを挟み、第8週にジャクソンビル・ジャガーズとロンドンで対戦した後にバイウィークを迎える。

最終的なゴールは、あと5試合ある同地区対決と同カンファレンスのセインツ、ラムズと対戦する重要な2試合が行われる11月と12月に、“本物”のイーグルスを見せることである。NFC東地区の優勝は確実であり、前回優勝者にとってのさらに大きな野望はその先にある。

今の状況は悪く見えるが、長い目で見れば、イーグルスにとって特別なシーズンとなり、プレーオフ進出ができる位置につけることができるだろう。

(完)

原文:Eagles aren't close to Super yet, but can fix 5 biggest problems

翻訳:Yurika Hirano


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Vinnie Iyer, has been with TSN since 1999, not long after graduating from Northwestern University’s Medill School of Journalism. He has produced NFL content for more than 20 years, turning his attention to full-time writing in 2007. A native of St. Louis, Mo. but now a long-time resident of Charlotte, N.C. Vinnie’s top two professional sports teams are Cardinals and Blues, but he also carries purple pride for all things Northwestern Wildcats. He covers every aspect of the NFL for TSN including player evaluations, gambling and fantasy football, where he is a key contributor. Vinnie represents TSN as host of the “Locked On Fantasy Football” podcast on the Locked On network. Over his many years at TSN, he’s also written about MLB, NBA, NASCAR, college football, tennis, horse racing, film and television. His can’t-miss program remains “Jeopardy!”, where he was once a three-day champion and he is still avid about crossword puzzles and trivia games. When not watching sports or his favorite game show, Vinnie is probably watching a DC, Marvel or Star Wars-related TV or movie.