NFLプレーオフ展望 11/22版:2022年シーズン第11週目終了時点でのAFC/NFC各カンファレンス地区順位

Vinnie Iyer

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米国は感謝祭(サンクスギビング)ウィークに入り、NFLも11月24日に例年通り3ゲームを行う。各地区優勝争いも終盤戦を見据えるタイミングとあってサーズデイナイトゲームにも注目が集まる。第12週に向けたプレーオフ展望をビニー・アイヤー(Vinnie Iyer)記者が伝える。

2022年のNFLシーズンはあと2か月を残すのみとなった。前回から繰り返すように、AFCとNFCのプレーオフ全体図は第18週目が完了するまでは正式には決定しないが、もし現時点でレギュラーシーズンが終わったと仮定してみるのも今の時期の楽しみのひとつだ。どのチームがプレーオフの切符を手に入れ、またシード順はどうなるのか。

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最新の成績に基づくNFLプレーオフ候補チームと現在のシード順は以下の通りだ。まだポストシーズンへの望みが消えていない後続のチームも含めている。

第11週目終了時点でのNFL順位

AFCプレーオフ展望

1. カンザスシティ・チーフス(8勝2敗)、AFC西地区1位。チーフスは好調を維持し、プレーオフ第1ラウンドの不戦勝と本拠地アドバンテージをもたらすトップシードへの道を突き進んでいる。仮にタイブレークになる場合は、チーフスはバッファロー・ビルズに本拠地で負けていることが不利な材料になるが、その代わりテネシー・タイタンズを破っている。第11週目ではロサンゼルス・チャージャーズに勝利し、地区優勝タイトルにまた1歩近づいた。

2.マイアミ・ドルフィンズ(7勝3敗)、AFC東地区1位。ドルフィンズは第11週目に試合がなく、ビルズにタイブレークで優位に立ち、地区1位の座を維持している。ビルズには本拠地で勝利したが、ジェッツには敵地で敗れている。

3.テネシー・タイタンズ(7勝3敗)、AFC南地区1位。タイタンズは第11週目の幕開けとなる木曜夜の試合でグリーンベイ・パッカーズに勝利した。弱い地区にいることもあり、この位置を守るかシード順第2位の奪取を狙っている。

Derrick Henry
Getty Images

4.ボルティモア・レイブンズ(7勝3敗)、AFC北地区1位。レイブンズは第11週目のカロライナ・パンサーズを破り、地区1位の座を守った。その後ろを追うシンシナティ・ベンガルズとは1.5ゲーム差だが、本拠地での直接対決で勝利していることは大きい。チーム状態は上向いており、シーズン終盤でシード順第1位を狙える。

5.バッファロー・ビルズ(7勝3敗)、AFC東地区2位。2連敗中だったビルズは、第11週目のクリーブランド・ブラウンズ戦が悪天候のために急遽デトロイトに試合会場が変更された。その試合でビルズはスロースタートから徐々に調子を上げ、貴重な勝利を挙げた。11月24日(日本時間25日)の米国感謝祭では再びデトロイトへ赴き、好調のデトロイト・ライオンズと敵地で対戦する。ニューヨーク・ジェッツが敗れたため、ビルズがAFCワイルドカード枠争いのトップに返り咲いた。

6.ニューイングランド・ペイトリオッツ(6勝4敗)、AFC東地区3位。第10週目に試合がなかったペイトリオッツはシーズン10試合目となったジェッツ戦で、守備に徹した戦いで勝利を収めた。ジェッツに2連勝したことでAFCワイルドカード枠争いにおいて有利な位置を占めている。

7.ニューヨーク・ジェッツ(6勝4敗)、AFC東地区最下位。ジェッツはペイトリオッツに2連敗を喫し、No.5シードから転落し、地区内レースでもドルフィンズとの差を広げられてしまった。ロサンゼルス・チャージャーズも日曜夜の試合で敗れたため、辛うじてワイルドカード枠争いに残った。

関連記事:NFL 2022 第12週の日程と見どころ:首位イーグルスがパッカーズと対戦

後(あと)を追うチーム

8. シンシナティ・ベンガルズ(6勝4敗)、AFC北地区2位
9.ロサンゼルス・チャージャーズ(5勝5敗)、AFC西地区2位
10.インディアナポリス・コルツ(4勝6敗1分け)、AFC南地区2位

チャージャーズとベンガルズはともにジェッツが敗れたことでワイルドカード枠に近づいた。しかし、両チームのうちどちらかひとつにしかチャンスはない。ベンガルズはペイトリオッツとジェッツとは同じシーズン勝敗だが、カンファレンス内戦績が悪いためにシード順位が低くなっている。チャージャーズは同地区のチーフスに勝利する大きなチャンスを逃してしまった。コルツは強敵のフィラデルフィア・イーグルスに敗れ、プレーオフ進出の望みが消えかける危機にある。

望みが消えたかもしれないチーム

11.ジャクソンビル・ジャガーズ(3勝7敗)、AFC南地区3位
12.クリーブランド・ブラウンズ(3勝7敗)、AFC北地区3位
13.ラスベガス・レイダース(3勝7敗)、AFC西地区3位
14.デンバー・ブロンコス(3勝7敗)、AFC西地区最下位
15.ピッツバーグ・スティーラーズ(3勝7敗)、AFC北地区最下位
16.ヒューストン・テキサンズ(1勝8敗1分け)、AFC南地区最下位

スティーラーズは第10週目にはニューオーリンズ・セインツ戦に勝利したが、どうやらマイク・トムリン(ヘッドコーチ)にとってキャリア初の負け越しシーズンを受け入れざるをえないだろう。レイダースとジャガーズはシーズン序盤には望みがあるように見えたが、すぐに後退してしまった。両チームは第9週目に直接対戦し、レイダースがジャガーズを下している。ブラウンズは第13週目にはショーン・ワトソン(QB)が復帰するが、その前に今シーズンの望みはなくなりそうな気配だ。テキサンズはやはりドラフトでトップの指名順を得ることになりそうだ。

NFCプレーオフ展望

1.フィラデルフィア・イーグルス(9勝1敗)、NFC東地区1位。イーグルスはあやうく同一週内で2連敗を喫するところを免れた。第10週目最終試合となった月曜夜に本拠地で行われた同地区内ライバルのワシントン・コマンダース戦で不覚をとった後、敵地のインディアナポリス・コルツ戦でも苦戦を強いられたのだ。しかし、第4クォーターに盛り返して勝利を収め、プレーオフ第1ラウンド不戦勝と本拠地アドバンテージが与えられるシード順第1位の座を守った。

2.ミネソタ・バイキングス(8勝2敗)、NFC北地区1位。バイキングスが喫した2敗はどちらもNFC東地区のチームが対戦相手だった。第2週目に敵地でイーグルスに敗れ、そして第11週目には本拠地でダラス・カウボーイズに敗れた。バイキングスがシード順第1位になるためにはイーグルスが2敗しなくてはならない。それでも地区内では2位のデトロイト・ライオンズに4ゲーム差をつけており、シーズン残り7試合となったいま、地位優勝とシード順2位以上ほぼ確実にしたと言ってよいだろう。

3.サンフランシスコ・49ers(6勝4敗)、NFC西地区1位。49ersが試合のなかったシーホークスを抜いて地区1位となりシード順第3位を獲得した。勝敗数では並んでいるが、第2週目に本拠地で直接対決を制したため、タイブレークで優位に立っている。これからの2週間は本拠地でニューオーリンズ・セインツとマイアミ・ドルフィンズと対戦する。

4.タンパベイ・バッカニアーズ(5勝5敗)、NFC南地区1位。バッカニアーズは勝率5割ちょうどでしかないが、弱い地区にいることが幸いして、この位置にある。シアトル・シーホークスに勝利した後の第11週目には試合がなく、十分な休息をとれたはずだ。

Daniel Jones and Saquon Barkley
(Getty Images)

5.ダラス・カウボーイズ(7勝3敗)、NFC東地区2位。カウボーイズは敵地フィラデルフィアでイーグルス相手に健闘したが、力が及ばず僅差で敗れた。クリスマスイブには本拠地ダラスで再戦する。ニューヨーク・ジャイアンツを破り、ワイルドカード枠争いには良い兆しが見えてきた。第11週目にはバイキングスから勝利し、ジャイアンツがデトロイト・ライオンズに敗れたため、地区内での順位を再び逆転した。

6.ニューヨーク・ジャイアンツ(7勝3敗)、NFC東地区3位。ジャイアンツは第11週目に本拠地で好調のライオンズから手痛い敗北を喫した。これによって一度は直接対決で勝っているカウボーイズに地区内順位で逆転を許してしまった。第12週目には感謝祭当日に敵地ダラスで再戦する。地区内首位のイーグルスからは再びゲーム差を広げられてしまった。

7.シアトル・シーホークス(6勝4敗)、NFC西地区2位。シーホークスは試合がなかった。その前にミュンヘンでバッカニアーズに敗れたことが響き、その翌週には49ersに地区内順位で抜かれてしまった。ワイルドカード枠争いには望みを残しているが、好調のワシントン・コマンダースがすぐ後ろに迫っている。これからの3連戦、ラスベガス・レイダース戦、ロサンゼルス・ラムズ戦、カロライナ・パンサーズ戦は、いずれも気を抜けない試合となる。

関連記事:NFL 2022 第12週の日程と見どころ:首位イーグルスがパッカーズと対戦

後(あと)を追うチーム

8.ワシントン・コマンダース(6勝5敗)、NFC東地区最下位
9.アトランタ・ファルコンズ(5勝6敗)、NFC南地区2位
10.デトロイト・ライオンズ(4勝6敗)、NFC北地区2位

コマンダースが好調を維持している。敵地ヒューストンでテキサンズを破り、勝率5割ラインも越えた。イーグルスがリードする地区内のNFCワイルドカード枠争いでジャイアンツとカウボーイズのあとを追っている。そのコマンダースと第12週目で対戦するファルコンズはシカゴ・ベアーズを破った。ライオンズはグリーンベイ・パッカーズを破って以来3連勝中だ。

望みが消えたかもしれないチーム

11.グリーンベイ・パッカーズ(4勝7敗)、NFC北地区3位
12.ニューオーリンズ・セインツ(4勝7敗)、NFC南地区3位
13.アリゾナ・カーディナルス(4勝7敗)、NFC西地区3位
14.ロサンゼルス・ラムズ(3勝7敗)、NFC西地区最下位
15.カロライナ・パンサーズ(3勝8敗)、NFC南地区最下位
16.シカゴ・ベアーズ(3勝8敗)、NFC北地区最下位

パッカーズはまたも敗れ、第9週目に敗れたライオンズに順位でも抜かされてしまった。セインツはラムズに勝利して順位を上げた。カーディナルスは49ersに大敗を喫し、順位を下げた。パンサーズとベアーズは11週目にいずれも本拠地でまたも敗れた。攻撃陣にも守備陣にも良いところがない。

原文: NFL standings: Updated AFC, NFC playoff picture after Week 11 of 2022 season
翻訳:角谷剛
編集:スポーティングニュース日本版編集部


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Vinnie Iyer

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Vinnie Iyer, has been with TSN since 1999, not long after graduating from Northwestern University’s Medill School of Journalism. He has produced NFL content for more than 20 years, turning his attention to full-time writing in 2007. A native of St. Louis, Mo. but now a long-time resident of Charlotte, N.C. Vinnie’s top two professional sports teams are Cardinals and Blues, but he also carries purple pride for all things Northwestern Wildcats. He covers every aspect of the NFL for TSN including player evaluations, gambling and fantasy football, where he is a key contributor. Vinnie represents TSN as host of the “Locked On Fantasy Football” podcast on the Locked On network. Over his many years at TSN, he’s also written about MLB, NBA, NASCAR, college football, tennis, horse racing, film and television. His can’t-miss program remains “Jeopardy!”, where he was once a three-day champion and he is still avid about crossword puzzles and trivia games. When not watching sports or his favorite game show, Vinnie is probably watching a DC, Marvel or Star Wars-related TV or movie.