NFL第1週レビュー1:マホームズがMVP? スティーラーズはもう地区本命ではない?

Vinnie Iyer

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NFLの2018シーズンの第1週がまだ終わったばかりだが、見ている側はすでにあれこれと決めつけている。昔からそうであったように、それぞれのチームの初戦には信じられないような驚きや深い落胆があった。

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だが、それらは果たして、一部の人が思うほど楽観的あるいは悲観的なのだろうか。

そこで、人々が声を大にして大げさに騒ぎ立てている“あれこれ”が、どれほど正確であるかを、それぞれ検証してみた。

「パトリック・マホームズの実力は本物、彼こそ2017年ドラフトの新たなナンバーワンQBだ!」

正確度:70%

カンザスシティ・チーフスのクォーターバック、アレックス・スミスの代わりとして、初めて先発でプレーしたマホームズは、ジョーイ・ボサを欠いていたロサンゼルス・チャージャーズのパスディフェンスをものともしなかった。カンザスシティのディフェンスが予想された課題で苦戦するなか、現地9日のチャージャーズ戦を38-28でチームが逃げ切れたのは、すべてはマホームズの強肩のおかげだった。

マホームズはワイドレシーバー、タイリーク・ヒルとの絶妙なコンビネーションを見せつけた。サミー・ワトキンスとトラビス・ケルスの存在感がなかったにも関わらず、マホームズはパスを広く投げ、必要に応じてのランプレーも難なくこなしていた。マホームズは「これだ!」という物を持っている。彼はまるですでに何シーズンもプレーしているかのように、いとも簡単にビッグプレーをしてみせるのだ。

一方で、2017年ドラフトで1巡指名を受けた、ヒューストン・テキサンズのデショーン・ワトソンは、オフェンシブラインとレシーブの問題でニューイングランド・ペイトリオッツ相手に苦戦した。シカゴ・ベアーズのミッチェル・トリュビスキーは、シカゴがグリーンベイ・パッカーズ相手に見せた新たなオフェンスの厚みとペースに圧倒されているようだった。

確かにマホームズのパス技術はワトソンとトリュビスキーのものより未熟である。だが、コーチのアンディ・リードの元で、さらに磨きをかけることになるだろう。

「AFCはニューイングランド・ペイトリオッツとジャクソンビル・ジャガーズの一騎打ち状態」

正確度:40%

ニューイングランド・ペイトリオッツはヒューストン・テキサンズを完全に引き離すとまではいかなかったが、トム・ブレイディはすでにプレーオフ“GOAT”(=Greatest of all time、史上最高の意)状態で、容易く勝利することができた。ジャクソンビル・ジャガーズはニューヨーク・ジャイアンツ相手に辛勝したが、ディフェンスとランゲーム(レオナード・フォーネットが欠場していたにも関わらず)で昨シーズンの成功を積み重ねた。

ロサンゼルス・チャージャーズとピッツバーグ・スティーラーズが苦戦していることから、ペイトリオッツとジャガーズがAFC決勝戦で再び顔を合わせることを期待する前に、考慮する点がある。カンファレンス内で弱かったチームが勝ち上がることは十分あり得るということだ。カンザスシティ・チーフス、ボルティモア・レイブンズ、シンシナティ・ベンガルズ、そしてデンバー・ブロンコスさえも初戦を勝利で飾っている。ペイトリオッツのディフェンス、そしてジャガーズのオフェンスにはまだ不完全な部分があり、両チームがシーズンエンドにどこに位置しているかを断言することはできない。

「いまやピッツバーグ・スティーラーズはAFC北地区の本命ではない」

正確度:50%

ピッツバーグがクリーブランド・ブラウンズに負けていたら、正確度は20%ほど上昇していただろう。もし負けていたらスティーラーズは、1-0で並んでいる3チームのさらに下の最下位で、第2週に勢いづいているカンザスシティ・チーフスを迎えるところだった。だが、ジェームス・コナー、アントニオ・ブラウン、そしてジュジュ・スミス・シュスターのおかげで、ベン・ロスリスバーガーのインターセプトとレビオン・ベルを欠いた状態を何とか乗り切ることができた。

ブラウンズ相手にディフェンスに不安が残った。それとは対照的に、レイブンズは優勢にゲームを進め、ベンガルズは才能あるプレーメイクを披露した。

2018年に成績が落ち込むと予想されるチームとして、スティーラーズの名がよく挙げられていた。初戦の引き分けという残念すぎる現実は、チームのこれからをさらに困難で不確かなものにした。

「ニューオーリンズ・セインツとロサンゼルス・チャージャーズはスポーティングニュースの第53回スーパーボウル予想をすでに覆した」

正確度:50%

モンティ・パイソンの言葉を借りるならば、「まだ死んでいない」。ニューオーリンズとロサンゼルスが共にディフェンスを理由にスコアの高いゲームで負けたとはいえ、我々の予想は少なくともまだ半分は当たる可能性がある。ドリュー・ブリーズとフィリップ・リバースをクォーターバックとしている以上、これからもスコアの高い試合でプレーすることになるだろう。

最大の懸念は、チャージャーズがチームを完全な状態に保てないことだろう。負傷者が多発しているチームにとって、ボサが長期離脱となると、チームにとっては大きな痛手だ。セインツはずさんなプレーでタンパベイ・バッカニアーズに大きくリードを許したが、逆転かと思わせるほどの巻き返しを見せた。

耳障りな忠告が多いが、私たちは今でも、スーパーボウルを優勝すると予想したNFCチームは間違っていないと思っている。

「エイドリアン・ピーターソンがNFL最速ランナーに返り咲いた」

正確度:10%

ピーターソンは「リベンジ」ゲームでアリゾナ・カージナルスのディフェンスを走り抜けた。2017年のチームメイトをかき分け、33歳にして、28回で166ヤード獲得、ラッシングタッチダウンも決めた。彼はワシントンの24-6 と大差のついた試合に大きく貢献した。

ピーターソンは昨シーズン、アリゾナにおいても、いくつかのモンスター級のゲームの立役者として活躍した。現地9日の試合では、1回キャリー平均3.7ヤード、52ヤードのレセプションといつもの彼ではなかった。ピーターソンはレッドスキンズ内でさえベストの選手でなかった。一方のクリス・トンプソンはわずか11回で128ヤードを獲得し、タッチダウンを決めている。

第2週でレッドスキンズは、昨シーズンあまり機能していなかったロサンゼルス・ラムズのランディフェンスと対戦する。だが、試合展開はピーターソンが望むものにはならないだろう。このワシントンでのデビュー戦が、彼にとって今シーズン最も輝かしい一日となるだろう。

レビュー2に続く)

原文:NFL overreactions from Week 1: Mahomes for MVP, 49ers are frauds, Adrian Peterson is back

翻訳:Yurika Hirano


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Vinnie Iyer

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Vinnie Iyer, has been with TSN since 1999, not long after graduating from Northwestern University’s Medill School of Journalism. He has produced NFL content for more than 20 years, turning his attention to full-time writing in 2007. A native of St. Louis, Mo. but now a long-time resident of Charlotte, N.C. Vinnie’s top two professional sports teams are Cardinals and Blues, but he also carries purple pride for all things Northwestern Wildcats. He covers every aspect of the NFL for TSN including player evaluations, gambling and fantasy football, where he is a key contributor. Vinnie represents TSN as host of the “Locked On Fantasy Football” podcast on the Locked On network. Over his many years at TSN, he’s also written about MLB, NBA, NASCAR, college football, tennis, horse racing, film and television. His can’t-miss program remains “Jeopardy!”, where he was once a three-day champion and he is still avid about crossword puzzles and trivia games. When not watching sports or his favorite game show, Vinnie is probably watching a DC, Marvel or Star Wars-related TV or movie.