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ロバート・クラフト氏が新型コロナウィルスの感染拡大を食い止めるための戦いに行動を起こしている。
NFLニューイングランド・ペイトリオッツのオーナーであるクラフト氏が手配したチーム専用機が4月2日（日本時間3日）、中国から空輸した100万枚以上の保護マスク（N95）を積んで、1週間の任務を終えて米国の地に着陸したのだ。マスクはマサチューセッツ州の医療従事者らに提供される。
マスクを米国へ運ぶ旅は数週間前にマサチューセッツ州のチャーリー・ベイカー知事が州内において医療用品が不足するだけではなく、それらを迅速に届けることへの懸念を表明したことから始まった。新型コロナウィルスの世界的な感染拡大によって、輸送機関が軒並み稼働困難に陥っているためだ。
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ベイカー知事はまずジョナサン・クラフト氏にその懸念を伝えた。ジョナサン氏はロバート・クラフト氏の息子であり、現在はペイトリオッツの社長を務める他に、マサチューセッツ総合病院の取締役会長でもある。ジョナサン氏が父親にそのことを伝えると、クラフト氏は即座にマスクを確保するための行動を開始した。
この輸送計画にはいくつかの懸念があった。チーム専用機の大量物資を運ぶ能力のほかに、その積み込み準備、さらにパイロットが中国で新型コロナウィルス検疫のために長くて2週間の足止めがされる恐れがあったのだ。中国政府との複数回における交渉、機体輸送能力の増強、アラスカでの迅速な途中着陸を経て、同機は4月1日（同2日）には中国に着陸し、120万枚のN95マスクを積み込んだ。それは専用機の最大積載量ぎりぎりだった。クラフト氏は合計買い取り価格の約半分にあたる200万ドル（約2億1,600万円）を支払った。
「これほど数多くの規制と困難を乗り越えなくてはいけなかったことは今までに経験したことがなかった」とクラフト氏はウォールストリート・ジャーナル紙に語った。「現在の世界において、我々のように経済的に恵まれた立場にいる人間には、その財力を皆のために役立てる大きな責任がある」。
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クラフト氏はまた30万枚のマスクを全米中でもっとも新型コロナウィルス感染が深刻なニューヨーク州へと送った。
（翻訳：角谷剛）
