NFLプレーオフ展望 12/20版:2022年シーズン第15週目終了時点でのAFC/NFC各カンファレンス地区順位

Vinnie Iyer

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残り3週の状況で地区優勝が決まり始め、プレーオフ進出を確定させたチームはポストシーズンに向けた調整モードに入る。

一方でまだプレーオフへの望みがあるチームはどこなのか。NFLレギュラーシーズン第16週を前にしたリーグの状況を、本誌ビニー・アイヤー(Vinnie Iyer)記者が解説する。

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2022年のNFLシーズンは最後の3週間に突入した。

AFCとNFCのプレーオフ全体図は第18週目が完了するまでは正式には決定しないが、もし第15週目でレギュラーシーズンが終わったと仮定してみたときの順位を見てみよう。どのチームがプレーオフの切符を手に入れ、またシード順はどうなるのか。

最新の成績に基づくNFLプレーオフ候補チームと現在のシード順は以下の通りだ。まだポストシーズンへの望みが消えていない後続のチームも含めている。

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第15週目終了時点でのNFL順位

AFCプレーオフ展望

1.バッファロー・ビルズ(11勝3敗)、AFC東地区1位。ビルズは日曜夜に本拠地でマイアミ・ドルフィンズとの再戦に勝利し、ゲーム差を3に広げた。カンザスシティ・チーフスに対しても直接対決タイブレイクで優位に立ち、シード順1位と本拠地アドバンテージを得る位置にある。カギとなるのは第17週目に敵地シンシナティに乗り込むベンガルズ戦だろう。第15週目でビルズの地区優勝は決定しなかったが、プレーオフ進出は確定した。

2. カンザスシティ・チーフス(11勝3敗)、AFC西地区優勝。チーフスは日曜日に敵地ヒューストンでテキサンズを延長戦の末に破り、地区優勝が決定した。ビルズに直接対決で敗れていることに加え、第13週目に敗れたベンガルズが急追してきており、シード順確保のために警戒が必要だ。

3. シンシナティ・ベンガルズ(10勝4敗)、AFC北地区1位。ベンガルズはチーフス、テネシー・タイタンズ、そしてクリーブランド・ブラウンズから挙げた貴重な勝利のおかげで、まだシード順1位を狙うことができる位置にある。第17週目には本拠地でビルズを迎える。第15週目では日曜の試合でタンパベイ・バッカニアーズに勝利し、ブラウンズに敗れたボルティモア・レイブンズを抜いて、地区1位に躍り出た。第18週目には本拠地でレイブンズとの再戦が控えているが、その前に地区優勝を決定させておきたいところだ。

4.テネシー・タイタンズ(7勝7敗)、AFC南地区1位。タイタンズは依然として低調なAFC南地区首位の座に留まっているが、第14週目にジャクソンビル・ジャガーズに敗れてしまい、地区タイトル連覇にはまだ届いていない。第15週目には敵地ロサンゼルスでチャージャーズに敗れ、さらにジャクソンビル・ジャガーズが日曜日の試合で延長戦の末にダラス・カウボーイズを破る番狂わせを演じたことで、地区内のゲーム差も縮まってきた。地区タイトル連覇のためには第18週目のジャガーズとの再戦で連敗は許されない。

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5.ボルティモア・レイブンズ(9勝5敗)、AFC北地区2位。レイブンズはラマー・ジャクソン(QB)が膝の故障によって欠場しているにもかかわらず勝利を重ねていた。しかし、シーズン終盤に来てベンガルズの追い上げにあい、ついにワイルドカード枠争いに転落してしまった。第15週目にブラウンズから手痛い敗北を喫してしまったことが直接の原因だ。ベンガルズには本拠地で勝利しているが、第18週目には敵地での再戦が控えている。

6.ロサンゼルス・チャージャーズ(8勝6敗)、AFC西地区2位。チャージャーズは日曜日に本拠地でタイタンズから貴重な勝利を挙げ、シード順を8位から2つ上げた。マイアミ・ドルフィンズとニューイングランド・ペイトリオッツはその前に敗れていた。地区タイトルはすでにチーフスが制しているが、チャージャーズはワイルドカード枠争いに向けて良好なチーム状態にある。

7.マイアミ・ドルフィンズ(8勝6敗)、AFC東地区2位。ドルフィンズは敵地バッファローでのビルズ戦で試合後半に手痛い逆転負けを喫した。これで3連敗となり、残り3試合で地区優勝を勝ち取る可能性は小さくなった。さらに悪いことには、第14週目でチャージャーズに敗れているため、シード順も抜かれてしまった。

後(あと)を追うチーム

8.ニューイングランド・ペイトリオッツ(7勝7敗)、AFC東地区3位
9.ニューヨーク・ジェッツ(7勝7敗)、AFC東地区最下位
10.ジャクソンビル・ジャガーズ(6勝8敗)、AFC南地区2位

ペイトリオッツは敵地ラスベガスでレイダースから手痛い敗北を喫し、シード順を1つ落とし、プレーオフ圏内から脱落した。しかし、ニューヨーク・ジェッツには連勝しており、またそのジェッツがデトロイト・ライオンズに敗れたこともあって、直接対決タイブレイクで上位に立っている。

ジャガーズはタイタンズ戦に続いてダラス・カウボーイズにも勝利し、AFC南地区ではトップと1ゲーム差の2位にまで順位を上げた。残り3試合ではワイルドカード枠争いより、むしろ地区を逆転優勝する方が容易かもしれない。

脱落がほぼ決定したチーム

11.ラスベガス・レイダース(6勝8敗)、AFC西地区3位
12.クリーブランド・ブラウンズ(6勝8敗)、AFC北地区3位
13.ピッツバーグ・スティーラーズ(6勝8敗)、AFC北地区最下位
14.インディアナポリス・コルツ(4勝9敗1分け)、AFC南地区3位

15.デンバー・ブロンコス(4勝10敗)、AFC西地区最下位
16.ヒューストン・テキサンズ(1勝12敗1分け)、AFC南地区最下位

ブラウンズとスティーラーズはどちらも守備に徹した戦いで勝利を得た。まだ浮上の可能性はわずかながらも残っている。レイダースは第14週目にロサンゼルス・ラムズから手痛い敗北を喫したが、日曜日の試合ではペイトリオッツを下した。コルツは土曜日にミネソタ・バイキングスと接戦の末に惜しくも敗れた。

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NFCプレーオフ展望

1.フィラデルフィア・イーグルス(13勝1敗)、NFC東地区1位。イーグルスは日曜日に敵地シカゴで行われたベアーズ戦で辛くも勝利し、同地区2位のダラス・カウボーイズがジャガーズと延長戦の末に敗れたため、ゲーム差が3に広がった。カウボーイズには直接対決の1戦目は本拠地で勝利している。第16週目には敵地ダラスでの再戦が控えているが、イーグルスはすでにプレーオフ進出は決めており。地区優勝もあと1勝すれば決定する。

2.ミネソタ・バイキングス(11勝3敗)、NFC北地区優勝。バイキングスは土曜日にインディアナポリス・コルツを延長戦の末に39-36で勝利した。NFL史上最多得点差からの大逆転劇だった。イーグルスには2ゲーム差をつけられており、第2週目の直接対決でも敗れているため、シード順1位を逆転するのは難しい。しかし奇跡的な勝利のお陰で、第16週目を前にしてサンフランシスコ・49ersにシード順2位を奪われることは免れた。

3.サンフランシスコ・49ers(10勝4敗)、NFC西地区優勝。49ersは第15週目の幕開けとなった木曜夜の試合でシアトル・シーホークスを敵地で下した。その結果、49ersのプレーオフ進出が決定した。直近4年間で2度目となる地区優勝のおまけもついた。イーグルスのシード順1位からは遠く引き離されているが、バイキングスのシード順2位はまだ狙える位置にある。

4.タンパベイ・バッカニアーズ(6勝8敗)、NFC南地区1位。バッカニアーズは日曜日に本拠地でベンガルズにまたしても敗れた。勝率5割から2ゲームを下回り、NFL最弱の地区における優勝も非常に危なくなってきている。アトランタ・ファルコンズとは1ゲーム差を保っているうえ、本拠地で勝利している。カロライナ・パンサーズとのゲーム差も1だが、こちらには敵地で敗れている。ニューオーリンズ・セインツともゲーム差1だが、こちらには連勝している。パンサーズとは第17週目に本拠地で、ファルコンズとは第18週目に敵地で再戦する。

Dak Prescott
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5.ダラス・カウボーイズ(10勝4敗)、NFC東地区2位。カウボーイズは延長戦の末にジャガーズに敗れ、イーグルスとのゲーム差が3に広がった。つまり残り3試合をイーグルスが全敗しない限り、カウボーイズが地区優勝できる可能性はない。ワシントン・コマンダースがニューヨーク・ジャイアンツに敗れたことで、カウボーイズのワイルドカード枠によるプレーオフ進出は確定した。

6.ニューヨーク・ジャイアンツ(8勝5敗1分け)、NFC東地区最下位。ジャイアンツは日曜夜に敵地ワシントンでの再戦でコマンダースに勝利したことでシード順を1つ上げ、プレーオフ進出の望みを取り戻した。第8週目に敗れているシアトル・シーホークスが失速していることも後押ししている。第16週目には敵地ミネソタで強敵のバイキングス戦が控えている。

7.ワシントン・コマンダース(7勝6敗1分け)、NFC東地区3位。コマンダースはジャイアンツに敗れて、この順位まで落ちた。ジャイアンツとのゲーム差は1となり、直接対決タイブレイクでも不利になる。連敗中のシーホークスと連勝中のライオンズからは0.5 ゲーム差で辛うじて上位にいる。第16週目には敵地サンフランシスコで強敵の49ers戦が控えている。

後(あと)を追うチーム

8.シアトル・シーホークス(7勝6敗)、NFC西地区2位
9.デトロイト・ライオンズ(7勝7敗)、NFC北地区2位
10.グリーンベイ・パッカーズ(6勝8敗)、NFC北地区3位
11.カロライナ・パンサーズ(5勝9敗)、NFC南地区2位
12.ニューオーリンズ・セインツ(5勝9敗)、NFC南地区3位
13.アトランタ・ファルコンズ(5勝9敗)、NFC南地区最下位

シーホークスは直近5試合で4敗と極度の不振に陥り、6勝3敗からついにプレーオフ圏外へ陥落してしまった。逆にライオンズはシーズン後半にきてから勝利を重ね、リーグの行方を面白くしている。ただし、ライオンズは第4週目にシーホークスに敗れている。パッカーズは月曜夜の試合でロサンゼルス・ラムズを破り、この両チームの1ゲーム差につけている。

パンサーズとファルコンズは日曜日に敗れ、地区優勝のチャンスは小さくなった。セインツは勝利し、逆に望みを広げた。NFC南地区のこの3チームはなんとしても地区優勝をしないといけない。ワイルドカード枠でのプレーオフ進出はありえないからだ。

脱落が決定したチーム

14.アリゾナ・カーディナルス(4勝10敗)、NFC西地区3位
15.ロサンゼルス・ラムズ(4勝10敗)、NFC西地区最下位
16.シカゴ・ベアーズ(3勝11敗)、NFC北地区最下位

カーディナルスとラムズはともに敗れ、プレーオフ進出の可能性が正式に消滅した。挽回するには残り試合数が足りないためだ。ベアーズには第18週目でカンファレンス最下位から逃れる可能性は残っている。

原文: NFL standings: Updated AFC, NFC playoff picture for Week 15 of 2022 season
翻訳:角谷剛
編集:スポーティングニュース日本版編集部

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Vinnie Iyer

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Vinnie Iyer, has been with TSN since 1999, not long after graduating from Northwestern University’s Medill School of Journalism. He has produced NFL content for more than 20 years, turning his attention to full-time writing in 2007. A native of St. Louis, Mo. but now a long-time resident of Charlotte, N.C. Vinnie’s top two professional sports teams are Cardinals and Blues, but he also carries purple pride for all things Northwestern Wildcats. He covers every aspect of the NFL for TSN including player evaluations, gambling and fantasy football, where he is a key contributor. Vinnie represents TSN as host of the “Locked On Fantasy Football” podcast on the Locked On network. Over his many years at TSN, he’s also written about MLB, NBA, NASCAR, college football, tennis, horse racing, film and television. His can’t-miss program remains “Jeopardy!”, where he was once a three-day champion and he is still avid about crossword puzzles and trivia games. When not watching sports or his favorite game show, Vinnie is probably watching a DC, Marvel or Star Wars-related TV or movie.