NFLプレーオフ展望 12/06版:2022年シーズン第13週目終了時点でのAFC/NFC各カンファレンス地区順位

Vinnie Iyer

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第13週を終え、地区優勝の行方が鮮明になりつつある今季NFL。AFCは相変わらず混戦模様だが、NFCは独走するフィラデルフィア・イーグルスはプレーオフ進出確定が時間の問題だ。各チームの情勢をビニー・アイヤー(Vinnie Iyer)記者が伝える。

2022年のNFLシーズンは最後の5週間に突入した。AFCとNFCのプレーオフ全体図は第18週目が完了するまでは正式には決定しないが、もし第13週目でレギュラーシーズンが終わったと仮定してみたときの順位を見てみよう。どのチームがプレーオフの切符を手に入れ、またシード順はどうなるのか。

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最新の成績に基づくNFLプレーオフ候補チームと現在のシード順は以下の通りだ。まだポストシーズンへの望みが消えていない後続のチームも含めている。

第13週目終了時点でのNFL順位

AFCプレーオフ展望

1.バッファロー・ビルズ(9勝3敗)、AFC東地区1位。ビルズは第13週目の幕を開けた木曜夜の試合でニューイングランド・ペイトリオッツを敵地で破った。そして日曜日にはマイアミ・ドルフィンズが敗れたことで地区1位になり、そしてカンザスシティ・チーフスが敗れたことでカンファレンス1位に躍り出た。チーフス、ボルティモア・レイブンズ、そしてテネシー・タイタンズから勝ち星を挙げているビルズがシード順1位の座を奪ったことになる。第15週目にはドルフィンズとの再戦、そして第17週目にはシンシナティ・ベンガルズと敵地での対戦が控えている。この両試合が最大の試練となるだろう。

2. カンザスシティ・チーフス(9勝3敗)、AFC西地区1位。チーフスはまたしてもベンガルズとジョー・バロウ(QB)に手痛い敗戦を敵地で喫した。ビルズが木曜夜に敵地でペイトリオッツに勝利していたことで、チーフスはシード順2位に陥落してしまった。ビルズとチーフスは同勝敗数だが、第5週目に本拠地での直接対決で敗れているため、チーフスはタイブレークで下位となった。

3.ボルティモア・レイブンズ(8勝4敗)、AFC北地区1位。レイブンズは低調だったラマー・ジャクソン(QB)の代わりに控えのタイラー・ハントリーを起用した。攻撃力はさほど上りはしなかったが、それでも本拠地でデンバー・ブロンコスをわずかながらも上回る得点を挙げることができた。その結果、敗れたテネシー・タイタンズを追い越し、ビルズの後ろにつくことになった。ビルズには直接対決で敗れている。ベンガルズには第5週目に本拠地で勝利しているため、タイブレークで優位となり、地区1位の座を守っている。第18週目には今度は敵地でベンガルズとの再戦が予定されている。

4.テネシー・タイタンズ(7勝5敗)、AFC南地区1位。タイタンズはNFCトップのフィラデルフィア・イーグルスに敵地で敗れ、シード順をここまで落としてしまった。レイブンズには1ゲーム差をつけられている。弱いAFC南地区首位の座は揺るがないが、シード順3位より上を目指すのは極めて困難となった。ビルズとチーフスにはすでに直接対決で敗れているためだ。

5. シンシナティ・ベンガルズ(8勝4敗)、AFC北地区2位。ベンガルズは地区首位のレイブンズに同勝敗でプレッシャーをかけ続けている。第5週目に敵地で行われた直接対決で敗れているため、タイブレイクでは下の位置にある。第12週目には敵地でタイタンズから、そして第13週目には本拠地でビルズから、どちらも貴重な勝利をあげたことの意味は大きい。第3週目にはもうひとつの後を追うチームであるニューヨーク・ジェッツも敵地で破っている。シーズン終盤はビルズとタンパベイ・バッカニアーズを含む強敵揃いの日程が待ち構えている。

6.マイアミ・ドルフィンズ(8勝4敗)、AFC東地区2位。ドルフィンズはサンフランシスコ・49ersに敗れ、ビルズから1ゲーム差をつけられてしまった。第14週目には再びカリフォルニアで難敵であるロサンゼルス・チャージャーズとの対戦が控えている。ベンガルズがチーフスを破り、直接対決ではドルフィンズに勝利しているため、ドルフィンズのワイルドカード枠順位も2位に落ちた。レイブンズには逆にタイブレイクで優位に立っている。

7.ニューヨーク・ジェッツ(7勝5敗)、AFC東地区3位。ジェッツはNFCシード順2位のミネソタ・バイキングスに敵地で惜敗した。マイク・ホワイト(QB)が試合終盤に魔法のようなプレイを見せたが、あと一歩のところで及ばなかった。チャージャーズも敗れたため、このシード順に留まることができた。

後(あと)を追うチーム

8.ニューイングランド・ペイトリオッツ(6勝6敗)、AFC東地区最下位
9.ロサンゼルス・チャージャーズ(6勝6敗)、AFC西地区2位

ペイトリオッツはバイキングスとビルズに連敗した。チャージャーズは曲者のラスベガス・レイダースに勝つことができず、第14週目には強敵のマイアミ・ドルフィンズと対戦する。ペイトリオッツはカンファレンス内の勝率が良いために、この位置に留まっている。

望みが消えたかもしれないチーム

10.ラスベガス・レイダース(5勝7敗)、AFC西地区3位
11.クリーブランド・ブラウンズ(5勝7敗)、AFC北地区3位
12.ピッツバーグ・スティーラーズ(5勝7敗)、AFC北地区最下位
13.インディアナポリス・コルツ(4勝8敗1分け)、AFC南地区2位
14.ジャクソンビル・ジャガーズ(4勝8敗)、AFC南地区3位
15.デンバー・ブロンコス(3勝9敗)、AFC西地区最下位
16.ヒューストン・テキサンズ(1勝9敗1分け)、AFC南地区最下位

レイダース、ブラウンズ、そしてスティーラーズはジェッツとの差が大きくなった。コルツはまたも敗れ、地区首位のタイタンズに追いつくのは絶望的となった。テキサンズはまもなく2023年ドラフト全体1位の指名権を確定することになりそうだ。

NFCプレーオフ展望

(Getty Images)

1.フィラデルフィア・イーグルス(11勝1敗)、NFC東地区1位。イーグルスは本拠地で難敵のタイタンズを大差で下した。ワシントン・コマンダースが引き分けたことで、もし第13週目にサンフランシスコ・49ersとシアトル・シーホークスがともに敗れていたら、イーグルスのプレーオフ進出が確定するところだった。しかし地区内ではダラス・カウボーイズが2ゲーム差で追っており、それほど楽観はできない。カウボーイズには直接対決で勝利しているものの、第16週目に敵地での再戦が予定されている。

2.ミネソタ・バイキングス(10勝2敗)、NFC北地区1位。バイキングスは2週連続でAFC東地区のチームと本拠地で対戦した。前週のペイトリオッツに続き、今週はジェッツの試合終盤における追い上げをしのぎ、どちらの試合でも勝利をあげた。カウボーイズに大敗を喫したあとの2連勝でプレーオフ進出をほぼ確実とした。地区2位のデトロイト・ライオンズが勝利し、あと5試合を残して5ゲーム差であるため、正式決定には至っていない。

3.サンフランシスコ・49ers(8勝4敗)、NFC西地区1位。49ersが地区首位の座を固めた。2位のシアトル・シーホークスとは1ゲーム差しかないが、第2週目に本拠地での直接対決で勝利しているためだ。第12週目のニューオーリンズ・セインツ戦、第13週目のドルフィンズ戦と本拠地で連勝した。攻撃力はバランス、多様性、そして爆発力の面で格段に上がっているし、守備力も安定している。

4.タンパベイ・バッカニアーズ(6勝6敗)、NFC南地区1位。バッカニアーズは月曜夜に本拠地で行われたセインツ戦で第4クォーターに2個のタッチダウンを奪う大逆転劇を演じた。セインツには2連勝となり、シーズン勝率も5割に戻った。アトランタ・ファルコンズには1.5ゲーム差をつけ、タイブレークでも優位に立っている。セインツとは2.5ゲーム差で、やはりタイブレークでも優位に立っている。その間にいるカロライナ・パンサーズとは2ゲーム差だ。パンサーズには敵地で敗れているが、ファルコンズには1勝し、セインツには2勝している。

5.ダラス・カウボーイズ(9勝3敗)、NFC東地区2位。カウボーイズは第12週目に本拠地で同地区内ライバルのニューヨーク・ジャイアンツを下し、今シーズンの同カードを2勝0敗とした。本拠地でワシントン・コマンダースも破っている。イーグルスに脅威を与えて続けているのはこのチームだ。第6週目の敵地での直接対決では敗れたが、第16週目には本拠地で再戦する。本拠地でインディアナポリス・コルツに大勝し、ジャイアンツとコマンダースが引き分けたため、少なくともこのシード順は安泰と見られる。

Saquon Barkley
(Getty Images)

6.ニューヨーク・ジャイアンツ(7勝4敗1分け)、NFC東地区3位。ジャイアンツはまだイーグルスとの2試合を残している。地区内順位とワイルドカード枠争いに留まるためには厳しい戦いが続く。カウボーイズに2敗したことに加え、コマンダースと引き分けたことは大きな痛手だ。それでもカンファレンス内の位置からするとプレーオフ進出の望みはかなり大きい。しかしシーホークスに敗れているため、第15週目のコマンダースとの再戦は勝たなくてはいけない1戦となる。バイキングスとの敵地での対戦も残しているのだから尚更だ。

7.シアトル・シーホークス(7勝5敗)、NFC西地区2位。シーホークスは敵地でロサンゼルス・ラムズに勝利し、49ersの後ろでワイルドカード枠に戻ってきた。ジャイアンツとコマンダースの間に挟まっているのは、両チームに1試合ずつの引き分けがあるためだ。

後(あと)を追うチーム

8.ワシントン・コマンダース(7勝5敗1分け)、NFC東地区最下位
9.デトロイト・ライオンズ(5勝7敗)、NFC北地区2位
10.アトランタ・ファルコンズ(5勝8敗)、NFC南地区2位

コマンダースはジャイアンツ戦を試合終盤の追い上げで引き分けに持ち込んだ。今週は試合がなく、シーホークスのすぐ後につけ、プレーオフ進出の最後の枠をめぐって激しく争っている。ライオンズはビルズに敗れたものの、ジャガーズを破り、NFC唯一の5勝7敗チームとなった。それでも驚くべきことにまだプレーオフ進出を狙える位置にある。ファルコンズはコマンダースとスティーラーズに敗れ、NFC南地区での望みはほぼなくなった。

望みが消えたかもしれないチーム

11.グリーンベイ・パッカーズ(5勝8敗)、NFC北地区3位
12.カロライナ・パンサーズ(4勝8敗)、NFC南地区3位
13.アリゾナ・カーディナルス(4勝8敗)、NFC西地区3位
14.ニューオーリンズ・セインツ(4勝9敗)、NFC南地区最下位
15.ロサンゼルス・ラムズ(3勝9敗)、NFC西地区最下位
16.シカゴ・ベアーズ(3勝10敗)、NFC北地区最下位

パッカーズ、カーディナルス、ラムズは2021年のプレーオフ進出組だが、今シーズンの望みはほぼなくなった。パンサーズとセインツは地区タイトルから依然として遠い位置にある。ベアーズはこのままNFC最下位に留まり、ドラフトの指名権順位を優先させたいのかもしれない。

原文: NFL standings: Updated AFC, NFC playoff picture after Week 13 of 2022 season
翻訳:角谷剛
編集:スポーティングニュース日本版編集部

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Vinnie Iyer

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Vinnie Iyer, has been with TSN since 1999, not long after graduating from Northwestern University’s Medill School of Journalism. He has produced NFL content for more than 20 years, turning his attention to full-time writing in 2007. A native of St. Louis, Mo. but now a long-time resident of Charlotte, N.C. Vinnie’s top two professional sports teams are Cardinals and Blues, but he also carries purple pride for all things Northwestern Wildcats. He covers every aspect of the NFL for TSN including player evaluations, gambling and fantasy football, where he is a key contributor. Vinnie represents TSN as host of the “Locked On Fantasy Football” podcast on the Locked On network. Over his many years at TSN, he’s also written about MLB, NBA, NASCAR, college football, tennis, horse racing, film and television. His can’t-miss program remains “Jeopardy!”, where he was once a three-day champion and he is still avid about crossword puzzles and trivia games. When not watching sports or his favorite game show, Vinnie is probably watching a DC, Marvel or Star Wars-related TV or movie.