NFLプレーオフ展望:シーズン15週目終了時点でのAFC, NFC順位

Vinnie Iyer

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シーズン15週目が終了した。2020年のNFLレギュラーシーズンが終了するまで、もう3週間もない。これからの1勝はシード順、地区優勝、あるいはワイルドカード枠を確保してプレーオフに進出するための重要な意味をもつことになるが、その反面、たったの1敗だけで壊滅的な打撃を受けることにもなる。

ポストシーズン出場枠はAFC, NFCそれぞれのカンファレンスに1チームが増やされ、合計で14チームとなった。このことはシーズン終盤の試合結果をさらに興味深いものとしている。現在の順位から予想されるそれぞれのカンファレンスのトーナメントに進出するチームは以下の通りだ。

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NFL シーズン15週目終了時点の順位

 

AFC プレーオフ展望

プレーオフ進出チームは?

1. カンザスシティ・チーフス (13勝1敗)、AFC西地区チャンピオン
前年度スーパーボウル・チャンピオンのチーフスは今年も好調だ。このチームがトップシードの位置にあることに疑問の余地はないし、パトリック・マホームズは最優秀選手(MVP)候補の最右翼だ。シーズン13週目にはバッファロー・ブロンコスを破って、早々とプレイオフ進出を決めた。そしてシーズン14週目にはマイアミ・ドルフィンズを破って地区連続優勝も決めた。シーズン15週目にはニューオーリンズ・セインツを破り、ピッツバーグ・スティーラーズとのゲーム差は1.5 ゲームになった。このことによって、チーフスは唯一となるAFCワイルドカード・シリーズ不戦勝シード権と本拠地アドバンテージが狙える位置にある。残りの対戦相手: アトランタ・ファルコンズ(本拠地)、ロサンゼルス・チャージャーズ(本拠地)

2. ピッツバーグ・スティーラーズ(11勝2敗)、 AFC 北地区1位
スティーラーズはシーズン13週目にワシントン・フットボール・チームを相手にショッキングな敗戦を喫し、それまであったシーズン全勝の望みを絶たれた。そしてシーズン14週目にはバッファロー・ビルズにも大敗を喫した。地区順位ではまだクリーブランド・ブラウンズに1.5ゲーム差をつけた首位にあり、直接対決タイブレークでも地区勝敗タイブレークでも優位に立っている。スティーラーズはプレーオフ進出を既に決めてはいるが、チーフスの後を追い続ける必要がある。残りの対戦相手:シンシナティ・ベンガルズ(アウェー)、インディアナポリス・コルツ(本拠地)、クリーブランド・ブラウンズ(本拠地)

3. バッファロー・ビルズ(11勝3敗)、AFC 東地区チャンピオン
ビルズは12月12日(日本時間13日)にデンバー・ブロンコスを敵地で破り、25年振りとなる地区優勝を果たし、2年連続となるプレーオフ進出を決めた。シーズン14週目にスティーラーズに勝ったことが、トップ3シードの座を確保する上で重要なキーとなった。なぜならテネシー・タイタンズには敗れているからだ。残りの対戦相手:ニューイングランド・ペイトリオッツ(アウェー)、マイアミ・ドルフィンズ(本拠地)

4. テネシー・タイタンズ (10勝4敗)、AFC 南地区1位
タイタンズはチーフスからは大きく引き離されており、直接の対戦もない。そしてスティーラーズには既に敗れている。ビルズからは貴重な勝利を挙げた。南地区勝敗タイブレークでは4勝1敗で、インディアナポリス・コルツをリードしている。もしタイタンズがワイルドカード枠争いに陥るとすれば、クリーブランド・ブラウンズには直接対決タイブレークで負けている。残りの対戦相手: グリーンベイ・パッカーズ(アウェー)、ヒューストン・テキサンズ(アウェー)

5. クリーブランド・ブラウンズ(10勝4敗), AFC 北地区2位
ブラウンズはシーズン15週目にニューヨーク・ジャイアンツに勝利して、直接対決タイブレークではインディアナポリス・コルツを抑え、マイアミ・ドルフィンズとボルティモア・レイブンズには1ゲーム差をつけている。タイタンズとは直接対決タイブレークで優位に立っていることもあり、最後の3週間で南地区の順位は変動するかもしれない。北地区優勝レースは激しくなってきてはいるが、ブラウンズがスティーラーズに追いつくのは不可能に近いだろう。残りの対戦相手: ニューヨーク・ジェッツ(アウェー)、ピッツバーグ・スティーラーズ(本拠地)

6. インディアナポリス・コルツ(10勝4敗)、AFC 南地区2位
コルツはすべてを順調に進めているが、ただ1試合だけ厳しい対戦相手を残している。シーズン16週目のスティーラーズ戦だ。ブラウンズとレイブンズに負けたことは痛かったが、ラスベガス・レイダースに勝ち、そしてヒューストン・テキサンズに2勝したことは大きい。それにより、直接対決では1勝1敗のタイタンズとほぼ同率で並んでいる。このペースを保つためにはコルツには勝利が必要であるし、そしてタイタンズが躓くことを祈るしかない。残りの対戦相手: ピッツバーグ・スティーラーズ(アウェー)、ジャクソンビル・ジャガーズ(本拠地)

7. マイアミ・ドルフィンズ(9勝5敗)、AFC 東地区2位
ドルフィンズは未だにレイブンズよりワイルドカード枠の順位が高い。カンファレンス内の成績が半ゲーム差で良いためだ(ドルフィンズ6勝4敗、レイブンズ6勝5敗)。シーズン14週目にドルフィンズがチーフスに敗れ、コルツがラスベガス・レイダースに勝ったことで、シード順位6位から1ゲーム差となった。ドルフィンズはまだ敵地でのバッファロー・ビルズ戦に遠征を残しているし、シーズン16週目には地区外で強敵のラスベガス・レイダースともアウェーで戦わなければいけない。残りの対戦相手: ラスベガス・レイダース(アウェー)、バッファロー・ビルズ(アウェー)

プレーオフ進出の可能性があるチームは?

8. ボルティモア・レイブンズ(9勝5敗)
9. ラスベガス・レイダース(7勝7敗)

レイブンズはシーズン残りの試合で比較的容易な相手と対戦する。ニューヨーク・ジャイアンツとシンシナティ・ベンガルズだ。ドルフィンズを僅差のタイブレークで追いかけている。コルツとブラウンズには直接対決タイブレークで上位にあるが、タイタンズには負けている。レイダースは本拠地でコルツとロサンゼルス・チャージャーズに連敗を喫してしまい、崖っぷちの非常に厳しい状況にある。

既に敗退が決まっているチームは?

10.ニューイングランド・ペイトリオッツ(6勝8敗)
11. デンバー・ブロンコス(5勝9敗)
12. ロサンゼルス・チャージャーズ(5勝9敗)
13. ヒューストン・テキサンズ(4勝10敗)
14. シンシナティ・ベンガルズ (2勝10敗1分け)
15. ニューヨーク・ジェッツ(1勝13敗)
16. ジャクソンビル・ジャガーズ(1勝13敗)

ペイトリオッツはあまりにも不安定であり、このチームがワイルドカード枠争いに戻ってくることは考えにくい。シーズン14週目にラムズに敗れたことで、勝率5割を下回ってしまった。シーズン15週目にはロサンゼルス・ラムズに敗れ、プロ―オフ進出の望みが公式に断たれた。ブロンコスとテキサンズはここまでに予想された以上の戦績を挙げてはいるが、両チームとも来年以降に期待するべきだろう。チャージャーズは負けた試合がすべて僅差によるものであることの原因を究明するべきだろう。ベンガルズはシーズン11週目にジョー・バロウを故障で失ったことで今シーズンは終わってしまった。ジャガーズとジェッツは来年度のドラフトにおけるトップ指名権を争っている。シーズン15週目にジャガーズがまたも敗戦し、ジェッツが勝利したことで、最下位の順位が入れ替わった。

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NFC プレーオフ展望

プレーオフ進出チームは?

1. グリーンベイ・パッカーズ(11勝3敗), NFC 北地区チャンピオン
パッカーズはシーズン14週目にデトロイト・ライオンズから素晴らしい勝利を奪った。ミネソタ・バイキングスが敗れたことで、パッカーズは2年連続となる地区優勝を決めた。さらにニューオーリンズ・セインツに勝利し、そのセインツがフィラデルフィア・イーグルスに敗れたことで、トップシードの位置に躍り出るというボーナスもあった。シーズン15週目にはカロライナ・パンサーズを破り、この好位置を維持している。パッカーズにはあと1試合だけやっかいな相手が残っている。シーズン16週目のタイタンズ戦だ。その試合は本拠地であるランボー・フィールドで行われる。唯一となるNFCワイルドカード・シリーズ不戦勝シード権と本拠地アドバンテージを狙うためには負けられない試合だ。残りの対戦相手:テネシー・タイタンズ(本拠地)、シカゴ・ベアーズ(アウェー)

2. ニューオーリンズ・セインツ(10勝4敗)、 NFC 南地区1位
セインツはフィラデルフィア・イーグルスとチーフスに連敗し、カンファレンスNo.1のパッカーズから1ゲーム差をつけられ、直接対決タイブレークでも敗れている。シーズン13週目にシカゴ・ベアーズが敗れ、セインツは勝利したことで、既にプレーオフ進出を決めてはいる。もう1試合セインツが勝利するか、あるいはタンパベイ・バッカニアーズが敗れると、セインツの南地区優勝が決まる。カンファレンス内勝敗タイブレークではシアトル・シーホークスを上回り、カンファレンスNo.2の位置を維持している。残りの対戦相手: ミネソタ・バイキングス(本拠地)、カロライナ・パンサーズ(アウェー)

3. シアトル・シーホークス(10勝4敗)、 NFC 西地区1位
シーホークスはシーズン13週目にニューヨーク・ジャイアンツに敗れた後、シーズン14週目にはニューヨークの別のチームであるジェッツを破った。そしてシーズン15週目に敵地で行われたワシントン・フットボール・チーム戦に僅差で勝利し、ロサンゼルス・ラムズを追い抜いた。この地区の行方はシーズン10週目に敗れたラムズとの再戦があるシーズン16週目の結果を見るまで分からない。もしシーホークスが地区優勝を逃したとしても、それでもワイルドカード枠の1番目か2番目はほぼ揺るがないだろう。残りの対戦相手:ロサンゼルス・ラムズ(本拠地)、サンフランシスコ・49ers(アウェー)

4. ワシントン・フットボール・チーム(6勝8敗)、NFC 東地区1位
ワシントンはシーズン15週目にシーホークスに敗れたが、それでも地区1位の位置を維持している。フィラデルフィア・イーグルスとニューヨーク・ジャイアンツもともに敗れたためだ。ワシントンはダラス・カウボーイに2連勝し、ジャイアンツには2連敗しているが、シーズン勝敗ではどちらのチームとも1ゲーム差をつけて上回っている。ワシントンは残りの試合を連敗しない限りはカウボーイズに地区1位の座を譲らない。ジャイアンツと勝敗数で並んだ場合は、地区タイトルはジャイアンツのものになる。残りの対戦相手: カロライナ・パンサーズ(本拠地)、フィラデルフィア・イーグルス(アウェー)

5. ロサンゼルス・ラムズ(9勝5敗)、 NFC 西地区2位
ラムズはシーズン15週目にそれまで全敗していたニューヨーク・ジェッツを相手にショッキングな敗戦を喫し、シーホークスに地区1位の位置を受け渡した。次週、敵地で対戦するシーホークスに再び勝てば、トップの座に返り咲くことができる。タンパベイ・バッカニアーズとは勝敗数では並んでいるが、直接対決タイブレークでは上位に立っている。残りの対戦相手: シアトル・シーホークス(アウェー)、アリゾナ・カージナルズ(本拠地)

5. タンパベイ・バッカニアーズ(9勝5敗)、 NFC 南地区2位
バッカニアーズはまだ数字の上ではセインツを逆転して地区優勝を勝ち取る可能性は残しているが、それよりもワイルドカード枠を確保することに集中している。シーズン14週目にはバッカニアーズは本拠地でミネソタ・バイキングスから非常に貴重な勝利を挙げ、シーズン15週目にはアトランタ・ファルコンズに見事な逆転勝ちを収めた。シーズン残りの試合は容易な対戦相手に恵まれており、プレーオフのシード順5番目か6番目は十分な射程距離にある。残りの対戦相手: デトロイト・ライオンズ(アウェー)、アトランタ・ファルコンズ(本拠地)

6. アリゾナ・カージナルズ(8勝6敗)、NFC 西地区3位
カージナルズはニューヨーク・ジャイアンツとフィラデルフィア・イーグルスに連勝し、1ゲーム差をつけてプレーオフ進出を狙える位置に戻ってきた。背後にはシカゴ・ベアーズとミネソタ・バイキングスとが僅差で迫っているが、ややベアーズの方が近い位置にいる。カージナルズは次週サンフランシスコ・49ersから連勝を狙い、シーズン17週目にロサンゼルス・ラムズと2回目の対戦を控えている。残りの対戦相手: サンフランシスコ・49ers(本拠地)、ロサンゼルス・ラムズ(アウェー)

プレーオフ進出の可能性があるチームは?

8. シカゴ・ベアーズ(7勝7敗)
9. ミネソタ・バイキングス(6勝8敗)

ベアーズはシーズン15週目にバイキングスを敵地で破り、シーズン勝率を5割にした。バッカニアーズが勝ったことで、どうやら7番目シード権はカージナルズとベアーズの争いになったようだ。バイキングはかなり後退した。

ほぼプレーオフ進出の可能性がないチームは?

10. ダラス・カウボーイズ(5勝9敗)
11. ニューヨーク・ジャイアンツ(5勝9敗)
14. フィラデルフィア・イーグルス (4勝9敗1分け)

既に敗退が決まっているチームは?

12. デトロイト・ライオンズ(5勝9敗)
13. サンフランシスコ・49ers (5勝9敗)
15. カロライナ・パンサーズ (4勝10敗)
16. アトランタ・ファルコンズ (4勝10敗)

カウボーイズ、ジャイアンツ、そしてイーグルスは依然としてワシントンを見上げている。カウボーイズとイーグルスはシーズン16週目に対戦する。どちらかが連勝し、そしてワシントンが連敗すると勝敗数で並ぶことになる。ジャイアンツはもしレイブンズとカウボーイズを連破し、ワシントンが1敗すると、やはり勝敗数で並ぶ。

ライオンズとファルコンズはヘッドコーチをシーズン中に解雇した後に、この位置まで順位を落とした。49ersは本拠地でビルズとワシントンに連敗して、同じ位置にまで落ちてきた。再建中のパンサーズはシーズン15週目にパッカーズに敗れ、これが今シーズン8度目の8点差以内での敗戦となった。

(翻訳:角谷剛)

Vinnie Iyer

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Vinnie Iyer, has been with TSN since 1999, not long after graduating from Northwestern University’s Medill School of Journalism. He has produced NFL content for more than 20 years, turning his attention to full-time writing in 2007. A native of St. Louis, Mo. but now a long-time resident of Charlotte, N.C. Vinnie’s top two professional sports teams are Cardinals and Blues, but he also carries purple pride for all things Northwestern Wildcats. He covers every aspect of the NFL for TSN including player evaluations, gambling and fantasy football, where he is a key contributor. Vinnie represents TSN as host of the “Locked On Fantasy Football” podcast on the Locked On network. Over his many years at TSN, he’s also written about MLB, NBA, NASCAR, college football, tennis, horse racing, film and television. His can’t-miss program remains “Jeopardy!”, where he was once a three-day champion and he is still avid about crossword puzzles and trivia games. When not watching sports or his favorite game show, Vinnie is probably watching a DC, Marvel or Star Wars-related TV or movie.