NFLプレーオフ展望:シーズン14週目終了時点でのAFC, NFC順位

Vinnie Iyer

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シーズン14週目が終了した。2020年のNFLレギュラーシーズンもあと僅か3週間を残すのみとなった。これからの1勝は地区優勝やワイルドカード枠を確保してプレーオフに進出するための重要さを増す一方、たったの1敗ですべての望みが断たれることもありえる。

ポストシーズン出場枠はAFC, NFCそれぞれのコンフェレンスに1チームが増やされ、合計で14チームとなった。このことは最後の3試合をさらに興味深いものとしている。現在の順位から予想されるそれぞれのコンフェレンスのトーナメントに進出するチームは以下の通りだ。

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NFL シーズン14週目終了時点の順位

 

AFC プレーオフ展望

プレーオフ進出チームは?

1. カンザスシティ・チーフス (12勝1敗)、AFC西地区チャンピオン: 前年度チャンピオンのチーフスは今年も好調だ。このチームがトップシードの位置にあることに疑問の余地はないし、パトリック・マホームズは最優秀選手(MVP)候補の最右翼だ。シーズン13週目にはバッファロー・ブロンコスを破って、早々とプレイオフ進出を決めた。そしてシーズン14週目にはマイアミ・ドルフィンズを破って地区連続優勝も決めた。ピッツバーグ・スティーラーズの試合結果によって、ワイルドカード・シリーズの不戦勝と本拠地アドバンテージが狙える位置にある。残りの対戦相手:ニューオーリンズ・セインツ(アウェー)、アトランタ・ファルコンズ(本拠地)、ロサンゼルス・チャージャーズ(本拠地)

2. ピッツバーグ・スティーラーズ(11勝2敗)、 AFC 北地区1位: スティーラーズはシーズン13週目にワシントン・フットボール・チームを相手にショッキングな敗戦を喫し、それまであったシーズン全勝の望みを絶たれた。そしてシーズン14週目にはバッファロー・ビルズにも大敗を喫した。地区順位ではまだクリーブランド・ブラウンズに2ゲーム差をつけた首位にあるし、直接対決タイブレークでも地区勝敗タイブレークでも優位に立っている。ラスベガス・レイダースが敗れたことで、スティーラーズはプレーオフ進出を既に決め、チーフスの後を追っている。残りの対戦相手:シンシナティ・ベンガルズ(アウェー)、インディアナポリス・コルツ(本拠地)、クリーブランド・ブラウンズ(本拠地)

3. バッファロー・ビルズ(10勝3敗)、AFC 東地区1位: ビルズはシーズン2週目にマイアミ・ドルフィンズを敵地で破り、現在はそのドルフィンズに2ゲーム差をつけて、地区勝敗タイブレークでも上回り、首位に立っている。テネシー・タイタンズには敗れたが、シーズン14週目にスティーラーズに勝ったことで、トップ3シードの座を確保しつつある。まだニューイングランド・ペイトリオッツとドルフィンズとの対戦を残しているが、1995年以来となる東地区優勝を視野に入れている。ボルティモア・レイブンズが12月14日(日本時間15日)に勝利したことで、ビルズのプレーオフ進出決定はお預けとなった。残りの対戦相手:デンバー・ブロンコス(アウェー)、ニューイングランド・ペイトリオッツ(アウェー)、マイアミ・ドルフィンズ(本拠地)

4. テネシー・タイタンズ (9勝4敗)、AFC 南地区1位: タイタンズはチーフスからは大きく引き離されているし、直接の対戦もない。そしてスティーラーズには既に敗れている。ビルズからは貴重な勝利を挙げたが、シーズン13週目ではクリーブランド・ブラウンズを破ることができず、プレーオフ進出を決定できないでいる。地区勝敗タイブレークではインディアナポリス・コルツをリードしている。残りの対戦相手:デトロイト・ライオンズ(本拠地)、グリーンベイ・パッカーズ(アウェー)、ヒューストン・テキサンズ(アウェー)

5. クリーブランド・ブラウンズ(9勝4敗), AFC 北地区2位: ボルティモア・レイブンズに12月14日(日本時間15日)の試合で敗れたものの、直接対決タイブレークではインディアナポリス・コルツを抑え、マイアミ・ドルフィンズには1ゲーム差をつけ、未だにワイルドカード枠でトップの位置にいる。タイタンズとは直接対決タイブレークで優位に立っていることもあり、最後の3週間で南地区の順位は変動するかもしれない。北地区優勝レースは激しくなってきてはいるが、ブラウンズがスティーラーズに追いつくのは不可能に近いだろう。残りの対戦相手: ニューヨーク・ジャイアンツ(アウェー)、ニューヨーク・ジェッツ(アウェー)、ピッツバーグ・スティーラーズ

6. インディアナポリス・コルツ(9勝4敗)、AFC 南地区2位: コルツはすべてを順調に進めているが、ただ1試合だけ厳しい対戦相手を残している。シーズン16週目のスティーラーズだ。ブラウンズとレイブンズに負けたことは痛かったが、ヒューストン・テキサンズとラスベガス・レイダースに連勝したことは大きい。それにより、タイタンズとほぼ同率で並んでいる。このペースを保つためには勝利が必要だ。残りの対戦相手: ヒューストン・テキサンズ(本拠地)、ピッツバーグ・スティーラーズ(アウェー)、ジャクソンビル・ジャガーズ(本拠地)

7. マイアミ・ドルフィンズ(8勝5敗)、AFC 東地区2位: ドルフィンズは未だにレイブンズよりワイルドカード枠の順位が高い。カンファレンス内の成績が半ゲーム差で良いためだ。ドルフィンズがチーフスに敗れ、コルツがラスベガス・レイダースに勝ったことで、シード順位6位から1ゲーム差となった。ドルフィンズはまだ本拠地でニューイングランド・ペイトリオッツとの対戦を残しており、その後は遠征でバッファロー・ビルズと対戦する。シーズン16週目には地区外で強敵のラスベガス・レイダースともアウェーで戦わなければいけない。残りの対戦相手:ニューイングランド・ペイトリオッツ(本拠地)、ラスベガス・レイダース(アウェー)、バッファロー・ビルズ(アウェー)

プレーオフ進出の可能性があるチームは?

8. ボルティモア・レイブンズ(8勝5敗)
9. ラスベガス・レイダース(7勝6敗)

レイブンズはシーズン残りの試合で比較的容易な相手と対戦する。ジャクソンビル・ジャガーズ、ニューヨーク・ジャイアンツ、そしてシンシナティ・ベンガルズだ。ドルフィンズを僅差のタイブレークで追いかけている。コルツとブラウンズにはタイブレークで上位にあるが、タイタンズには負けている。レイダースは本拠地でコルツに大敗を喫してしまった。シーズン16週目にはドルフィンズと対戦する。

ほぼプレーオフ進出の可能性がないチームは?

10.ニューイングランド・ペイトリオッツ(6勝7敗)
11. デンバー・ブロンコス(5勝8敗)

既に敗退が決まっているチームは?

12. ヒューストン・テキサンズ(4勝9敗)
13. ロサンゼルス・チャージャーズ(4勝9敗)
14. シンシナティ・ベンガルズ (2勝10敗1分け)
15. ジャクソンビル・ジャガーズ(1勝12敗)
16. ニューヨーク・ジェッツ(0勝13敗)

ペイトリオッツはあまりにも不安定であり、このチームがワイルドカード枠争いに戻ってくることは考えにくい。シーズン14週目にラムズに敗れたことで、勝率5割を下回ってしまった。ブロンコスとテキサンズはここまでに予想された以上の戦績を挙げてはいるが、両チームとも来年以降に期待するべきだろう。チャージャーズは負けた試合がすべて僅差によるものであることの原因を究明するべきだろう。ベンガルズはシーズン11週目にジョー・バロウを故障で失ったことで今シーズンは終わってしまった。ジャガーズとジェッツは来年度のドラフトにおけるトップ指名権を争っている。両チームともシーズン14週目に大差で敗れ、ドラフト指名権争いは続いている。

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NFC プレーオフ展望

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プレーオフ進出チームは?

1. グリーンベイ・パッカーズ(10勝3敗), NFC 北地区チャンピオン: パッカーズはシーズン14週目にデトロイト・ライオンズから素晴らしい勝利を奪った。ミネソタ・バイキングスが敗れたことで、パッカーズは2年連続となる地区優勝を決めた。さらにニューオーリンズ・セインツに勝利し、そのセインツがミネソタ・バイキングスに敗れたことで、トップシードの位置に躍り出るというボーナスもあった。パッカーズにはあと1試合だけ厄介な相手が残っている。シーズン16週目のタイタンズだ。その試合は本拠地であるランボー・フィールドで行われる。ワイルドカード・シリーズの不戦勝と本拠地アドバンテージを狙うためには負けられない試合だ。残りの対戦相手:カロライナ・パンサーズ(本拠地)、テネシー・タイタンズ(本拠地)、シカゴ・ベアーズ(アウェー)

2. ニューオーリンズ・セインツ(10勝3敗)、 NFC 南地区1位: セインツはテイサム・ヒルがドリュー・ブリーズに代わってクォーターバックのポジションを担ってから最初の敗戦をフィラデルフィア・イーグルスに喫した。攻守ともに不調だった。シーズン13週目にシカゴ・ベアーズが敗れ、セインツは勝利したことで、既にプレーオフ進出を決めてはいる。もう1試合セインツが勝利するか、あるいはタンパベイ・バッカニアーズが敗れると、セインツの南地区優勝が決まる。残りの対戦相手:カンザスシティ・チーフス(本拠地)、ミネソタ・バイキングス(本拠地)、カロライナ・パンサーズ(アウェー)

3. ロサンゼルス・ラムズ(9勝4敗)、 NFC 西地区1位: ラムズは12月10日(日本時間11日)にペイトリオッツを大差で破り、シーズン14週目に何が起きても西地区1位の位置に留まることを確定した。シーズン10週目にはシアトル・シーホークスを破ったことで、直接対決タイブレークでも地区をリードしている。シーズン終盤にはシーホークスとアリゾナ・カージナルズとそれぞれ2回目の対戦が控えている。残りの対戦相手:ニューヨーク・ジェッツ(本拠地)、シアトル・シーホークス(アウェー)、アリゾナ・カージナルズ(本拠地)

4. ワシントン・フットボール・チーム(6勝7敗)、NFC 東地区1位: ワシントンはシーズン14週目に敵地でサンフランシスコ・49ersと対戦する前にこの位置に躍り出た。その試合に先立って、ワシントンが2敗しているニューヨーク・ジャイアンツがアリゾナ・カージナルズに敗れたためだ。ワシントンは49ersを破り、この位置を維持した。ジャイアンツには1ゲーム差をつけ、ダラス・カウボーイズとフィラデルフィア・イーグルスも上回るペースだ。残りの対戦相手:シアトル・シーホークス(本拠地)、カロライナ・パンサーズ(本拠地)、フィラデルフィア・イーグルス(アウェー)

5. シアトル・シーホークス(9勝4敗)、 NFC 西地区2位: シーホークスはシーズン13週目にニューヨーク・ジャイアンツに敗れた後、シーズン14週目にはニューヨークの別チームであるジェッツを破った。この地区の行方はシーズン16週目になるまで分からない。それでもワイルドカード枠の1番目か2番目はほぼ揺るがないだろう。残りの対戦相手:ワシントン・フットボール・チーム(アウェー)、ラスベガス・レイダース(本拠地)、サンフランシスコ・49ers(アウェー)

6. タンパベイ・バッカニアーズ(8勝5敗)、 NFC 南地区2位: シーズン13週目に試合がなかったバッカニアーズはワイルドカード枠を確保することに集中するしかなくなった。セインツがこの地区を大差でリードしているからだ。シーズン14週目にはバッカニアーズは本拠地でミネソタ・バイキングスから非常に貴重な勝利を挙げた。シーズン残りの試合は容易な対戦相手に恵まれており、プレーオフのシード順5番目か6番目は十分な射程距離にある。残りの対戦相手:アトランタ・ファルコンズ(アウェー)、デトロイト・ライオンズ(アウェー)、アトランタ・ファルコンズ(本拠地)

7. アリゾナ・カージナルズ(7勝6敗)、NFC 南地区3位: カージナルズは3連敗を止めて、ジャイアンツに勝利したことで、プレーオフ進出を狙える位置に戻ってきた。背後にはミネソタ・バイキングスとシカゴ・ベアーズが僅差で迫っている。シーズン17週目に敵地で対戦するロサンゼルス・ラムズとは相性が良い。残りの対戦相手:フィラデルフィア・イーグルス(本拠地)、サンフランシスコ・49ers(本拠地)、ロサンゼルス・ラムズ(アウェー)

プレーオフ進出の可能性があるチームは?

8. ミネソタ・バイキングス(6勝7敗)
9. シカゴ・ベアーズ(6勝7敗)
12. ニューヨーク・ジャイアンツ(5勝8敗)

バイキングスはバッカニアーズに敗れたことで順位をここまで落とし、ベアーズはテキサンズに勝ったことで同位置に踏みとどまった。ジャイアンツはカージナルズに敗れたことで順位を落としたが、ワシントンが勝利したことでこの位置に留まった。

ほぼプレーオフ進出の可能性がないチームは?

10. サンフランシスコ・49ers (5勝8敗)
11. デトロイト・ライオンズ(5勝8敗)
13. フィラデルフィア・イーグルス (4勝8敗1分)
14. アトランタ・ファルコンズ (4勝9敗)
15. カロライナ・パンサーズ (4勝9敗)
16. ダラス・カウボーイズ(4勝9敗)

ライオンズとファルコンズはヘッドコーチをシーズン中に解雇した後に、この位置まで順位を落とした。49ersは本拠地でビルズとワシントンに連敗して、同じ位置にまで落ちてきた。パンサーズは再建中のシーズンを終える前に休みがあったが、ただ敗戦を繰り返すだけだった。イーグルスとカウボーイズはシーズン14週目に勝利を収め、地区レースに留まりはしたが、ワシントンとジャイアンツの好調ぶりを見ると旗色は悪い。

(翻訳:角谷剛)

Vinnie Iyer

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Vinnie Iyer, has been with TSN since 1999, not long after graduating from Northwestern University’s Medill School of Journalism. He has produced NFL content for more than 20 years, turning his attention to full-time writing in 2007. A native of St. Louis, Mo. but now a long-time resident of Charlotte, N.C. Vinnie’s top two professional sports teams are Cardinals and Blues, but he also carries purple pride for all things Northwestern Wildcats. He covers every aspect of the NFL for TSN including player evaluations, gambling and fantasy football, where he is a key contributor. Vinnie represents TSN as host of the “Locked On Fantasy Football” podcast on the Locked On network. Over his many years at TSN, he’s also written about MLB, NBA, NASCAR, college football, tennis, horse racing, film and television. His can’t-miss program remains “Jeopardy!”, where he was once a three-day champion and he is still avid about crossword puzzles and trivia games. When not watching sports or his favorite game show, Vinnie is probably watching a DC, Marvel or Star Wars-related TV or movie.