NFLの新キャッチルールは、簡潔性よりエンターテインメント性を高めるもの?

Tadd Haislop

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今年の3月、“キャッチ”を定義するルールをNFLが簡略化した。その基準を理解できないと訴えた人々が多くいたが、そのために調整が行われることはなかった。「キャッチとは?」「もうキャッチが何なのか分からない」といった声がSNS上で週間トレンド入りすることもあったが、それでもリーグ関係者はこのルールに対するファンたちの理解力に自信を持っていた。

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その代わりに、NFLの審判部門シニア・バイス・プレジデントのアルバート・リベロンは、リーグがキャッチルールを変更する理由は商業的価値(エンターテインメント性)にあると発言した。

今月13日にダラスで開かれたNFL審判クリニックの前にメディアに向かって話したリベロンは、簡略化された基準の背後にある理由を説明した。

「ファン、リーグ、コーチ、選手のすべてが、よりエキサイティングなプレーを見たいと望む地点に我々はたどり着いたと思う」。リベロンはそう話した。「我々は“キャッチ”という特定のプレーをどのように作り出せばいいのか? デズ・ブライアントのプレーをどのように解釈し、キャッチとみなすのか? それでもルールと制限の範囲内に収めるのか? どのようにしてエキサイティングなプレーの数々を試合に取り戻すのか?」

「そう考えた結果、おそらく……、間違いなく我々はすばらしいルールへとたどり着いた」

NFLでキャッチが達成されたと判断される新しい基準は以下の通りだ。

・ボールをコントロールすること

・両足の着地、またはその他の体の一部が地面に接すること

・以下のフットボール上の動きをすること:3歩目のステップ、必須前進距離へ到達、あるいはこれを延ばす動き、もしくは、これらのアクションを行うだけの能力のある動き

ルールから除外されるのは「地面に倒れこみながら」という条文だ。「地面に生き延びた」というお決まりの言葉も聞かれなくなる。

リベロンは、2014年のディビジョナルラウンドで、キャッチと認められなかったブライアントの卓越したプレーが新ルールではキャッチになると認めた。おそらく、昨年物議を醸したペイトリオッツ戦でのスティーラーズのタイトエンド、ジェシー・ジェームズのキャッチ未遂も新ルールではキャッチと(したがってタッチダウンと)判定されるだろう。なぜなら、彼はゴールラインへの到達を含め、3つの条件すべてを満たしていたからだ。

こうした判定は昔のルールの元では技術的に正しかったものの、今ではNFLが新たに“キャッチ”として定めたいプレーの具体例となっている。

NFLのベテラン審判であるロバート・トルバトは、NFLは目標を達成すると考えている。

「変更されたルールは、昔のルールの下では実現しなかったような、より多くのキャッチを生むに違いない」トルバトはそう話した。「試合をよりエキサイティングにする可能性も秘めている」。

リベロンが以前のキャッチ基準を強く推していたことは明らかであり、トルバトもそれに同意していた。トルバトは、新ルールがリーグ側にとって「必ずしも簡潔化され、混乱を招かなくなる」わけではないという点を強調していたのだ。しかし、簡潔化はこの新ルールの目標ではなかった。

「試合の裁き方という点ではどちらのルールでも問題なくやっていける」トルバトはそう話した。「人々が“キャッチ”にしてほしいと思うプレーが、昔のルールではキャッチになっていなかった」。

「そうした点で、このルール変更は良いものだと言える」

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原文:NFL's simplified catch rule a reaction to entertainment value, not confusion

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

Tadd Haislop

Tadd Haislop is the Associate NFL Editor at SportingNews.com.