マイケル・ジャクソンやポール・マッカートニー、U2、コールドプレイなど、大物アーティストの登場が毎回話題となるNFLスーパーボウルのハーフタイムショー。現地時間2025年2月9日(日)に米ルイジアナ州ニューオリンズのシーザーズ・スーパードームで開催される第59回スーパーボウルには、ラッパーのケンドリック・ラマーが出演する。
ここでは、ケンドリック・ラマーについて、そして過去のスーパーボウル・ハーフタイムショーの出演者をまとめる。
ケンドリック・ラマーって誰?
2024年のNFLシーズン開幕直前、ラマーは自身のYouTube、SNSでスーパーボウル出演を発表した。
Super Bowl LIX. New Orleans.https://t.co/RwqVLDGdgf
— Kendrick Lamar (@kendricklamar) September 8, 2024
ラマーは2021年発表の2ndアルバム『Good Kid, m.A.A.d City』でブレーク以降、ラッパーとして常に最前線で活躍を続けており、代表曲は 『Humble』、 『Swimming Pools』、 『DNA』、『Alright』、『All the Stars』など枚挙にいとまがない。
またその間には、数々の賞にも輝いてきた。これまでに17のグラミー賞をはじめ、プライムタイム・エミー賞、ブリット・アワード、4つのアメリカン・ミュージック・アワード、6つのビルボード・ミュージック・アワード、11のMTVビデオアワード、29のBETヒップホップアワードを受賞していて、ラップの歴史の中でも屈指の才能と認められている。
今年に入ってからは前々から不仲を報じられていたドレイクとの「ビーフ(ケンカ、揉め事)」が勃発、『Not Like Us』や『Meet the Grahams』といった、ドレイクをディスる曲を次々に発表して話題となっていた。
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ケンドリック・ラマーは過去にもスーパーボウルのハーフタイムショーに出演した?
ラマーは2022年のスーパーボウルで、ドクター・ドレーやスヌープ・ドッグ、エミネム、メアリー・J・ブライジといったラッパーたちとともにハーフタイムショーに出演している。其のステージでは、『m.A.A.d City』と『 Alright』をに加え、エミネム、ドクター・ドレーと一緒に『Forgot About Dre』をパフォーマンスした。
スーパーボウル・ハーフタイムショー出演者の報酬は?
ハーフタイムショーに出演するアーティストに支払われる報酬はゼロ、NFLはハーフタイムショーの演出コストは支払うものの、アーティストに対してはギャラを支払っていない。
それでもアーティストがハーフタイムショーに出演する理由の一つはそのインパクトの大きさだ。過去の例で見ると、2019年に出演したマルーン5は、ハーフタイムショー当日に楽曲セールスが434%アップ、2018年のジャスティン・ティンバーレイクのときには534%アップ、2017年のレディー・ガガのときには1000%アップしたと報じられている。
たとえ、ステージのギャラがゼロであっても、全世界で5600万人以上が視聴したというスーパーボウルならではの経済効果が、出演アーティストにはあるわけだ。
過去のスーパーボウル・ハーフタイムショー出演者一覧
回 | 開催年 | 出演者 |
1 | 1967 | アリゾナ大学とグランブリング州立大学のバンドによる「Super Sighs and Sounds」 |
2 | 1968 | グランブリング州立大学バンド |
3 | 1969 | フロリダ A&M 大学のバンドとマイアミ地域の高校のバンドによる「America Thanks」 |
4 | 1970 | サザン大学バンド、アル・ハート、ライオネル・ハンプトン、ドク・セヴェリンセン、マルグリット・ピアッツァによる「Tribute to New Orleans」 |
5 | 1971 | サウスイースト・ミズーリ州立大学バンド |
6 | 1972 | エラ・フィッツジェラルド、キャロル・チャニング、アル・ハート、米海兵隊訓練チームによる「Salute to Louis Armstrong」 |
7 | 1973 | ミシガン大学バンド、アンディ・ウィリアムズ、ウッディ・ハーマンによる「Happiness Is…」 |
8 | 1974 | テキサス大学バンドによる「ミュージカル・アメリカ」 |
9 | 1975 | マーサー・エリントンとグランブリング州立大学のバンドによる「Tribute to Duke Ellington」 |
10 | 1976 | Up With Peopleによる「200 Years and Just a Baby: A Tribute to America's Bicentennial」 |
11 | 1977 | ウォルト・ディズニー・プロダクションズによる「It's a Small World」 |
12 | 1978 | ピート・ファウンテン、アル・ハート、ザ・アパッチ・バンドによる「From Paris to the Paris of America」 |
13 | 1979 | ケン・ハミルトンと様々なバンドによる「Salute to the Caribbean」 |
14 | 1980 | アップ・ウィズ・ピープルによる「A Salute to the Big Band Era」 |
15 | 1981 | ピート・ファウンテンとサザン大学バンドによる「A Mardi Gras Festival」 |
16 | 1982 | アップ・ウィズ・ピープルによる「A Salute to the 60's and Motown」 |
17 | 1983 | 「KaleidoSUPERscope」 |
18 | 1984 | ウォルト・ディズニー・プロダクションズによる「Salute to the Superstars of the Silver Screen」 |
19 | 1985 | トップス・イン・ブルーによる「A World of Children's Dreams」 |
20 | 1986 | アップ・ウィズ・ピープルによる「Beat of the Future」 |
21 | 1987 | ディズニーと高校バンドによる「Salute to Hollywood's 100th Anniversary and The Land of Make Believe」 |
22 | 1988 | チャビー・ チェッカー、88 グランド ピアノ、ロケッツ、南カリフォルニア大学とサンディエゴ州立大学のバンドによる「Something Grand」 |
23 | 1989 | 「BeBop Bamboozled」 |
24 | 1990 | ダグ・ カーショー、イルマ・トーマスによる「Salute to New Orleans」とピーナッツ・キャラクター40周年 |
25 | 1991 | ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックによる「A Small World Salute to 25 Years of the Super Bowl」 |
26 | 1992 | グロリア・エステファン、フィギュアスケーターのブライアン・ボイタノ、ドロシー・ハミルによる「Winter Magic」 |
27 | 1993 | マイケル・ジャクソンによる「Heal the World」 |
28 | 1994 | クリント・ブラック、ターニャ・タッカー、トラヴィス・トリット、ワイノナ、ナオミ・ジャッドによる「Rockin' Country Sunday」 |
29 | 1995 | トニー・ベネット、パティ・ラベル、アルトゥーロ・サンドヴァル、マイアミ・サウンド・マシーンによる「Indiana Jones and the Temple of the Forbidden Eye」 |
30 | 1996 | ダイアナ・ロスによる「Take Me Higher: A Celebration of 30 Years of the Super Bowl」 |
31 | 1997 | ダダン・エイクロイド、ジョン・グッドマン、ジェームス・ベルーシ、ジェームス・ブラウン、ZZトップによる「Blues Brothers Bash」 |
32 | 1998 | ボーイズ II メン、スモーキー ロビンソン、クイーン ラティファ、マーサ リーブス、テンプテーションズによる「A Tribute to Motown's 40th Anniversary」 |
33 | 1999 | スティービー・ワンダー、グロリア・エステファン、ビッグ・バッド・ブードゥー・ダディ、サヴィオン・グローバーによる「Celebration of Soul, Salsa and Swing」 |
34 | 2000 | フィル・コリンズ、クリスティーナ・アギレラ、エンリケ・イグレシアス、トニ・ブラクストンによる「A Tapestry of Nation」 |
35 | 2001 | エアロスミス、ブリトニー・スピアーズ、メアリー J. ブライジ、ネリーによる「The Kings of Rock and Pop」 |
36 | 2002 | U2 |
37 | 2003 | シャナイア・トゥエイン、ノー・ダウト、スティング |
38 | 2004 | ジャネット・ジャクソン、ジャスティン・ティンバーレイク、キッド・ロック、P・ディディ、ネリー、ジェシカ・シンプソンによる「Choose or Lose」 |
39 | 2005 | ポール・マッカートニー |
40 | 2006 | ザ・ローリングストーンズ |
41 | 2007 | プリンス |
42 | 2008 | トム・ペティ & ザ・ハートブレイカーズ |
43 | 2009 | ブルース・スプリングスティーン & The E Street Band |
44 | 2010 | ザ・フー |
45 | 2011 | ブラック・アイド・ピーズ(ゲスト:アッシャー、スラッシュ) |
46 | 2012 | マドンナ (ゲスト: Cee Lo Green、LMFAO、M.I.A. 、ニッキー・ミナージュ) |
47 | 2013 | ビヨンセ(ゲスト:デスティニーズ・チャイルド) |
48 | 2014 | ブルーノ・マーズ(ゲスト:レッド・ホット・チリ・ペッパーズ) |
49 | 2015 | ケイティ・ペリー(ゲスト:ミッシー・エリオット、レニー・クラヴィッツ) |
50 | 2016 | コールドプレイ(ゲスト:ビヨンセ、ブルーノ・マーズ) |
51 | 2017 | レディー・ガガ |
52 | 2018 | ジャスティン・ティンバーレイク |
53 | 2019 | マルーン 5 (ゲスト:トラヴィス・スコット、ビッグ・ボーイ) |
54 | 2020 | シャキーラ、ジェニファー ロペス(ゲスト:バッド・バニー、 J.バルヴィン) |
55 | 2021 | ザ・ウィークエンド |
56 | 2022 | ドクター・ドレー、スヌープ・ドッグ、エミネム、メアリー・J・ブライジ、ケンドリック・ラマー |
57 | 2023 | リアーナ |
58 | 2024 | アッシャー |
59 | 2025 | ケンドリック・ラマー |
※この記事はスポーティングニュース国際版の複数の記事を基に翻訳、日本向けに一部編集を加えたものとなります。
参考1:Super Bowl 59 halftime show: Rapper Kendrick Lamar tabbed to headline 2025 championship in New Orleans
参考2:How much money are Super Bowl halftime show performers paid?
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版)