グッデルを批判する者たちは、選手が国歌斉唱中は起立しなければならないというルールを設けるべきだと主張している。しかしグッデルはそれを拒否し続けている。その代わり、選手たちにもっと他の方法で自分たちの意見を表に出せるはずだと説得しているのだ。
NFLの広報担当のブライアン・マッカーシー氏によると、グッデルの国歌斉唱に対する抗議への見解は昨年から変わっていないようだ。
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「彼は国歌が愛国的であり、NFLの試合にとってとても重要な伝統であると考えています。選手、コーチ、観客にも全員起立してもらいたいと思っています」とマッカーシー氏は話した。
それと同時にグッデルは「アメリカ人として選手たちがそういう行動をとることも順守している」のだ。
NBAのように選手たちが全員起立するルールを導入するかグッデルが考えているかという質問に対して、マッカーシーは「いいえ。それは検討されていません」と回答した。
退役軍人グループとの対立はNFLにとって痛手となっている。
NFLの選手やコーチの多くは家族と軍隊に繋がりを持っているのだ。スティーラーズのビラヌエバはアーミー・レンジャーとして活動していた。カージナルスのワイドレシーバー、ラリー・フィッツジェラルドの伯母と伯父はどちらも陸軍中佐だ。カロライナ・パンサーズのロン・リベラHCは32年間陸軍に在籍していた。ニューイングランド・ペイトリオッツのレシーバー、ブランディン・クックの父と叔父は海兵隊に在籍していた。
抗議に参加しているマイケルとマーテラス・ベネットの父は10年間海軍に在籍していた。元NFLスター選手のマイケル・ストラハンのように、世界中の軍基地で陸軍や空軍と共に育った選手も数多く存在する。
反対に選手たちの抗議が敬意を欠いており、非国民的だと感じていない元軍人も多く存在する。
元陸軍のリチャード・アレン・スミス氏は昨年ESPNの『The Undefeated」に「コリン・キャパニックのあの行動に賛成しているどころか、あの行動の重要さも理解している退役軍人もいる」と語っている。
「黒人の命も大切なのだと主張し、これはこの国で気にかける必要がある問題なのだと声を上げる者だっている」。
(最終話につづく)