リビオン・ベルは現地13日までにピッツバーグ・スティーラーズに合流せず、フランチャイズテンダーへサインもしなかった。26歳のランニングバックは2019年は違うNFLチームでプレーすることになるだろう。
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ベルがこの先、再びフランチャイズタグを貼られることはなく、27歳になって間もない3月に無制限フリーエージェント(Unrestricted Free Agent)となる。彼のポジションでこの年齢は、どちらかというと高齢な域に入るが、彼は完全ではないものの5シーズンをこのチームで過ごし、1年間フィールドに立てなかった期間を経て、心機一転を図る。
ベルはフリーエージェントとなっても彼が望む金額以下での契約はしないだろうが、フリーエージェント市場では、十分な保証金を払ってくれるチームが現れるだろう。
ここで一つ疑問が生じる。果たしてどのチームがベルの獲得に乗り出し、実際に年棒を払うだけの余裕があるのだろうか。また、彼を獲得する必要がないのはどのチームなのだろうか。(2019年度のサラリーキャップの見積もりはOverthecap.comより)
ベルに最良のチーム
AFC:マイアミ・ドルフィンズ、ニューヨーク・ジェッツ、オークランド・レイダース
ドルフィンズでプレーをするフランク・ゴアも、36歳で迎えるシーズンを前に、ベル同様にフリーエージェントとなる。また、ケニア・ドレイクはよいプレーを見せているが、コーチのアダム・ゲイスは、彼が2桁タッチ数を獲得できると信頼するまでには至っていない。ベルなら、ロングゲインが可能な、“走れる”ベテランのランニングバックとして、また、パスゲームでも才能を爆発させられる選手として、ドルフィンズに貢献することができるだろう。ドルフィンズのオフェンスに起用するのに、まさに理想とも言える選手であり、ツイッターからもわかるように、彼はマイアミに対して悪い印象はなさそうだ。
ジェッツは、アイザイア・クロウェルから期待していたほどの結果が得られず、来年、ビラル・パウエルが首の手術から復帰した際には、30歳のフリーエージェントとなる。イライジャ・マグワイアとトレント・カノンが輝きを見せたが、彼らは“チェンジオブペース”タイプの選手である。今シーズン、ドラフト1巡指名の新人クォーターバックのベイカー・メイフィールド(ニック・チャブ)、ジョシュ・ローゼン(デビッド・ジョンソン)やジョシュ・アレン(ショーン・マッコイ)にそれぞれ、程度の差はあるものの、プレッシャーを軽減できるランニングバックがいるように、サム・ダーノルドにもそのようなランニングバックが必要だ。新しいヘッドコーチが(おそらく)攻撃重視であることから、ベルは主力選手になれるだろう。
レイダースの場合、マーショーン・リンチが鼠径部のけがでシーズンエンドとなっており、32歳となる彼は、2018年以降の契約は未定のままだ。ダグ・マーティンがリンチの穴を埋めるべく奮闘したが、彼もまた1年契約の選手だ。ジョン・グルーデンがオフェンスに大型ベテラン選手を起用したがることから、高額なオファーでベルとの契約を締結させるだろう。
ベルに適しているチーム
AFC:ボルティモア・レイブンズ、ヒューストン・テキサンズ
NFC:シカゴ・ベアーズ
レイブンズは、アレックス・コリンズがパワーランで限られた結果しか出せていないことから、今シーズンはこれまでパスゲーム中心の戦術で進めてきた。レイブンズはランニングバックへの失望からタイ・モンゴメリーをトレードで獲得した。また、ジョン・ハーボーとジョー・フラッコのコンビが解消されることから、来シーズンはオフェンスを新たに組み立てるとされている。
レイブンズの新たなクォーターバックとして名が挙がっているラマー・ジャクソンは、ショートパス中心の戦術では苦戦を強いられることになりそうだが、ベルにとってこれは好都合である。AFC北地区のライバルチームでかつてプレーしていたベルが、チームの力になり得ることをレイブンズは考慮してもよいだろう。
テキサンズの場合、ラマー・ミラーはありきたりな選手となってきており、かつて将来を期待されたドンタ・フォーマンはアキレス腱断裂のケガから回復しているところだ。ベルならデショーン・ワトソンやディアンドレ・ホプキンス、ウィル・フラーとともに、テキサンズのオフェンスを一段階上へと成長させることができるだろう。
ベアーズは、ジョーダン・ハワードをマット・ナギーのスプレッドオフェンスに無理やり組み込もうとしたが、うまくいっていない。ベアーズはタリック・コーヘンを好んで起用しているが、レシービングバックだけに徹する方が彼には合っている。ベルは、パワーランとスプレッドでのレシーブ、どちらにも対応ができる多才な選手である。ベルがミッチェル・トリュビスキーと組んで、新たな武器となる場面をぜひ想像してみて欲しい。
ベアーズは、ロサンゼルス・ラムズと同様に、ドラフト1巡指名のクォーターバックが新人契約のうちから、彼の周りをアグレッシブに固める重要さに気付いたようだ。
ベルとどうしても契約を締結させたいチーム
AFC:バッファロー・ビルズ
NFC:タンパベイ・バッカニアーズ
ビルズ(パスオフェンス)とバッカニアーズ(パスディフェンス)には、フリーエージェントで彼よりも優先すべき選手がいる。加えて、ビルズはルショーン・マッコイと600万ドル(約6億8,000万円)の1年契約を結んでいる。バッカニアーズは、ランニングバックを必要としているが、それよりもクォーターバック、コーチ、そして守備コーディネーターの方を何とかするべきである。
金銭的余裕はあるが、ベルを必要としていないチーム
AFC:インディアナポリス・コルツ、デンバー・ブロンコス
NFC:ワシントン・レッドスキンズ、グリーンベイ・パッカーズ、サンフランシスコ・49ers
コルツはいつの間にか、マーロン・マックやナイヒーム・ハインズ、ジョーダン・ウィルキンスといった、若手揃いのチームとなっている。そして、タイタンズはここに来て、ディオン・ルイスとデリック・ヘンリーのコンビネーションがうまくいくようになった。
ブロンコスと49ersは、フィリップ・リンゼイやマット・ブリーダといった、ドラフト外の“原石”にも十分に実力があることを証明し、パワーバックシステムの起用で彼らの存在を確かなものにしている。レッドスキンズは、2019年度はキャップスペースに空きがあまりないため、デリウス・ガイスが万全な状態でチームに戻ることを期待しよう。
アーロン・ジョーンズを信頼し、自由にプレーをさせる以前のパッカーズであったのなら、ベルがそこでプレーすることになってもうなずけるだろう。
ベルと契約するだけの金銭的余裕がないチーム
NFC:フィラデルフィア・イーグルス
今年のトレード期間のデッドラインを迎えるまで、フィラデルフィアがベルをトレードで「要石の州(ペンシルバニア州の別称)」へ迎え入れるのではと噂されていた。今シーズン、イーグルスはランゲームで苦戦しており、その原因の一つに選手たちのケガが挙げられる。だが、コーチのダグ・ペダーソンは、2人のドラフト外選手(ジョシュ・アダムスとコーリー・クレメント)とドラフト5巡指名選手(ウェンデル・スモールウッド)を起用した、今のアプローチがお気に入りのようだ。
また、ベルは高額年棒プレイヤーで、OverTheCap.comによれば、イーグルスの2019年度のサラリーキャップの状況はリーグワーストとなっている。
ベルを必要としていないチーム
AFC:ニューイングランド・ペイトリオッツ、ジャクソンビル・ジャガーズ、シンシナティ・ベンガルズ、クリーブランド・ブラウンズ、カンザスシティ・チーフス、ロサンゼルス・チャージャーズ
NFC:ダラス・カウボーイズ、ニューヨーク・ジャイアンツ、アトランタ・ファルコンズ、カロライナ・パンサーズ、ニューオーリンズ・セインツ、デトロイト・ライオンズ、ミネソタ・バイキングス、アリゾナ・カーディナルス、ロサンゼルス・ラムズ、シアトル・シーホークス
これらのチームは、過去3年にドラフトで希望通りのランニングバックを獲得しているか、若手のベテラン選手と満足のいく長期契約を結んでチームに留まらせているチームだ。2019年、ベルは上記のいずれの16チームからも着信を受けることはないだろう。
原文:Le'Veon Bell free agency 2019: Best fits, who can afford RB, who doesn't need him
翻訳:Yurika Hirano
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