【後編】伝説のスポーツ解説者が語るスポーツ放送の未来

Michael McCarthy

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SN:ガス、あなたは10年にわたり、『ESPN』で雇う仕事をしていました。この世界に入るうえで、テレビやラジオの若いジャーナリストたちに足りないスキルは?

GUS RAMSEY:すべてだ。この仕事はハードだよ。『ESPN』で「Dream Job」をやったときのことをいつも話すんだ。あれは我々の「American Idol」だった。あれはアメリカであの仕事をうまくやるのがどれだけハードかを見せた番組だろう?みんながすごかったら、とんでもなかった。本当に難しい仕事なんだ。どこに向かっているかを理解することから始まるんだ。声はツール。手段だ。トレーニングが必要な筋肉なんだよ。違いとなり得るのは、私が君のことを聞きたいかどうか。良いインタビューをするのは芸術だ。学ぶのが難しいとは思わないこともたくさんある。だが、実際は難しいんだ。それに、「ここにいる自分がやりたいのはプロデューサーだ」と思うかもしれない。断言するが、テレビで働く人の95%は自分が放送に出たかったんだよ。私も同じだ。それがそのうち、何かが起きる。「これは本当にクールだな」と思ったり、誰かに「放送に出るチャンスはないけど、週末のニュースのプロデューサーになれる」と言われたりね。(オーランドの『NBC』支局で)私に起きたことだ。ところで、放送に出る人がすべきことを分かっていると、より優れたプロデューサーになれる。アンカーでも同じだ。ロブ・ストーンが『ESPN』に来たときは制作アシスタントだった。彼自身が放送に出るようにしたんだ。知られたことだ。

SN:ダン、シモンズを含めた『ESPN』陣について聞かせてください。

DP:シモンズはガスの友人なんだ。彼は「一年に何度か助けたい」と言ってくれた。ポッドキャストのつくり方とかね。フル・セイルの素晴らしいところは、どんな市場にも、それがどう変わろうとも、適応できることだ。だが、大学のキャンパスのカリキュラムは変わらない。誰かが「YouTubeはこれをやっているが、そういうことをするための準備はどうする?」と言う。カメラ?ライブショット?どうやって伝える?どうやって調査する?シャープがそれを助けられる。スティール、ネガンジー、ハリスもね。正式にではないが一緒にやる人たちもいる。ジョージ・ボデンハイマー(『ESPN』元社長)は関心を示してくれた。すべての側面をカバーできるようにしたかったんだ。たとえ放送に出たくても、それが理解すべきだと教えてくれるディレクターほど良いものはない。それが包括的なんだ。それこそがスポーツ放送だ。

SN:『ESPN』の「Worldwide Leader」を離れてから、独自に成功した数少ないひとりですが、どうやったのですか?

DP:やめたときに、レイリーが私を「スポーツ放送のシェリー・ロングだ」と言ったのを覚えている。誰も「チアーズ」をやめたりしない。誰も『ESPN』をやめたりしない。でも、私は『ESPN』から抜け出した。あるいは彼らが私を卒業させたのか。あれは私の『ESPN』じゃなかった。だから去るタイミングだと思ったんだ。間に合わなくなることもある。そうはなりたくなかった。少なくとも、私にはやりたいことのアイディアがあった。「自分は『ESPN』で働いたんだ」と言っても「だから?」と返されることもある。冷や水を浴びせられるんだ。思っていたほどじゃなかった。ラジオの番組のために、謙虚に次々と訪れたよ。12のラジオ局を一つずつ訪れて「番組やりませんか?」と言うんだ。私は有利なスタートだったと思う。ただ、私には幸運にも良い人たちとのチャンスがあった。友人たちだ。だが、簡単じゃない。出て行ったら『フィールド・オブ・ドリームス』のバート・ランカスターみたいだ。線を越えたら突然変わる。ここで何が起きたんだ?もう野球選手じゃない。医者じゃない。生き残った私は幸運だ。

SN:NFLのテレビ視聴数が2年間で約20%も落ちた理由については、いろいろな考えがあります。国歌中の選手たちの抗議という声もあれば、飽和状態で“消化試合”が多すぎるという意見もありますが、あなた方のお考えは。

DP:いろいろなことがあるだろうね。そのどれかは、私には分からない。QBは傷ついている。日曜の午後1時に見ていて「見なくていいなら見ない」と言う。それからすごい試合があったら「これは面白い」となる。良い試合が十分なのかは分からない。そして優れたQBのプレイが必要だ。今はQBのビッグネームが4、5選手ケガをしている。それはプレイに影響する。去年は大統領をめぐる討論があった。もちろん、そのインパクトもあったね。国歌がインパクトを与えるのかは分からない。国歌で気分を害すなら、国歌を聞くか?聞かないだろう。私の親族には「彼らがひざまずくと分かっているから見ない」と言う人たちがいる。彼らはニューヨーク市の消防士たちだ。それは理解する。だが、彼らにはいつも「(国歌の途中は)見なくても試合だけを見なよ」と言っているよ。(国歌のために)チャンネルを合わせる者はいない。「国歌だから見なきゃ」なんていつ言った?歌うのが著名なアーティストじゃなければ、見たいとは思わないだろう。でも、チャンネルを回して「彼らがひざまずくのが待ちきれない。腹が立つだろう」なんて言う人はいない。

SN:ダン、あなたは「Barstool Van Talk」の第2話を撮ったのに、『ESPN』がキャンセルして放送されませんでした。その経験を教えていただけますか。

DP:ショックだったよ。「Barstool」を知っていれば、『ESPN』や『ESPN2』でやるべきじゃないと分かるかもしれない。でも、面白いし、クリエイティブだ。あのウェブサイトをクリックすれば、「このパスワードを知っている。いけるぞ」と思うけど、いけないんだ。「あのかぼちゃをどうしているんだ?」。驚くことはない。『ESPN』の経営陣は、あれにほかの人たちがどう反応したかに驚いたのだろう。特に女性がね。でも、彼ら(ビッグ・キャットとPFTコメンテーター)は面白かった。面白かったんだ。彼らを落胆させはしなかったが、私は(スコット・)バン・ペルトを責めた。彼が最初だったんだ。そして私のも放送されなかった。でも、あれはとても面白いんだ。でも、それも未来の一部だよ。それも我々が答えなければいけないことだ。ウェブサイト、テレビ、ラジオ、ポッドキャスト…それらすべてを我々はフル・セイルで理解しなければいけない。まさに我々の目の前にあるんだ。市場がこれから5年でどうなっていくかを見出したい。

 

原文:Dan Patrick discusses ESPN, Barstool Sports and his latest sports media venture​

Michael McCarthy

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Michael McCarthy is an award-winning journalist who covers Sports Meda, Business and Marketing for Sporting News. McCarthy’s work has appeared in The New York Times, Sports Illustrated, The Wall Street Journal, CNBC.com, Newsday, USA TODAY and Adweek.