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SN:ガス、あなたは10年にわたり、『ESPN』で雇う仕事をしていました。この世界に入るうえで、テレビやラジオの若いジャーナリストたちに足りないスキルは?
GUS RAMSEY:すべてだ。この仕事はハードだよ。『ESPN』で「Dream Job」をやったときのことをいつも話すんだ。あれは我々の「American Idol」だった。あれはアメリカであの仕事をうまくやるのがどれだけハードかを見せた番組だろう?みんながすごかったら、とんでもなかった。本当に難しい仕事なんだ。どこに向かっているかを理解することから始まるんだ。声はツール。手段だ。トレーニングが必要な筋肉なんだよ。違いとなり得るのは、私が君のことを聞きたいかどうか。良いインタビューをするのは芸術だ。学ぶのが難しいとは思わないこともたくさんある。だが、実際は難しいんだ。それに、「ここにいる自分がやりたいのはプロデューサーだ」と思うかもしれない。断言するが、テレビで働く人の95%は自分が放送に出たかったんだよ。私も同じだ。それがそのうち、何かが起きる。「これは本当にクールだな」と思ったり、誰かに「放送に出るチャンスはないけど、週末のニュースのプロデューサーになれる」と言われたりね。(オーランドの『NBC』支局で)私に起きたことだ。ところで、放送に出る人がすべきことを分かっていると、より優れたプロデューサーになれる。アンカーでも同じだ。ロブ・ストーンが『ESPN』に来たときは制作アシスタントだった。彼自身が放送に出るようにしたんだ。知られたことだ。
SN:ダン、シモンズを含めた『ESPN』陣について聞かせてください。
DP:シモンズはガスの友人なんだ。彼は「一年に何度か助けたい」と言ってくれた。ポッドキャストのつくり方とかね。フル・セイルの素晴らしいところは、どんな市場にも、それがどう変わろうとも、適応できることだ。だが、大学のキャンパスのカリキュラムは変わらない。誰かが「YouTubeはこれをやっているが、そういうことをするための準備はどうする?」と言う。カメラ?ライブショット?どうやって伝える?どうやって調査する?シャープがそれを助けられる。スティール、ネガンジー、ハリスもね。正式にではないが一緒にやる人たちもいる。ジョージ・ボデンハイマー(『ESPN』元社長)は関心を示してくれた。すべての側面をカバーできるようにしたかったんだ。たとえ放送に出たくても、それが理解すべきだと教えてくれるディレクターほど良いものはない。それが包括的なんだ。それこそがスポーツ放送だ。
SN:『ESPN』の「Worldwide Leader」を離れてから、独自に成功した数少ないひとりですが、どうやったのですか?
DP:やめたときに、レイリーが私を「スポーツ放送のシェリー・ロングだ」と言ったのを覚えている。誰も「チアーズ」をやめたりしない。誰も『ESPN』をやめたりしない。でも、私は『ESPN』から抜け出した。あるいは彼らが私を卒業させたのか。あれは私の『ESPN』じゃなかった。だから去るタイミングだと思ったんだ。間に合わなくなることもある。そうはなりたくなかった。少なくとも、私にはやりたいことのアイディアがあった。「自分は『ESPN』で働いたんだ」と言っても「だから?」と返されることもある。冷や水を浴びせられるんだ。思っていたほどじゃなかった。ラジオの番組のために、謙虚に次々と訪れたよ。12のラジオ局を一つずつ訪れて「番組やりませんか?」と言うんだ。私は有利なスタートだったと思う。ただ、私には幸運にも良い人たちとのチャンスがあった。友人たちだ。だが、簡単じゃない。出て行ったら『フィールド・オブ・ドリームス』のバート・ランカスターみたいだ。線を越えたら突然変わる。ここで何が起きたんだ?もう野球選手じゃない。医者じゃない。生き残った私は幸運だ。
SN:NFLのテレビ視聴数が2年間で約20%も落ちた理由については、いろいろな考えがあります。国歌中の選手たちの抗議という声もあれば、飽和状態で“消化試合”が多すぎるという意見もありますが、あなた方のお考えは。
DP:いろいろなことがあるだろうね。そのどれかは、私には分からない。QBは傷ついている。日曜の午後1時に見ていて「見なくていいなら見ない」と言う。それからすごい試合があったら「これは面白い」となる。良い試合が十分なのかは分からない。そして優れたQBのプレイが必要だ。今はQBのビッグネームが4、5選手ケガをしている。それはプレイに影響する。去年は大統領をめぐる討論があった。もちろん、そのインパクトもあったね。国歌がインパクトを与えるのかは分からない。国歌で気分を害すなら、国歌を聞くか?聞かないだろう。私の親族には「彼らがひざまずくと分かっているから見ない」と言う人たちがいる。彼らはニューヨーク市の消防士たちだ。それは理解する。だが、彼らにはいつも「(国歌の途中は)見なくても試合だけを見なよ」と言っているよ。(国歌のために)チャンネルを合わせる者はいない。「国歌だから見なきゃ」なんていつ言った?歌うのが著名なアーティストじゃなければ、見たいとは思わないだろう。でも、チャンネルを回して「彼らがひざまずくのが待ちきれない。腹が立つだろう」なんて言う人はいない。
SN:ダン、あなたは「Barstool Van Talk」の第2話を撮ったのに、『ESPN』がキャンセルして放送されませんでした。その経験を教えていただけますか。
DP:ショックだったよ。「Barstool」を知っていれば、『ESPN』や『ESPN2』でやるべきじゃないと分かるかもしれない。でも、面白いし、クリエイティブだ。あのウェブサイトをクリックすれば、「このパスワードを知っている。いけるぞ」と思うけど、いけないんだ。「あのかぼちゃをどうしているんだ?」。驚くことはない。『ESPN』の経営陣は、あれにほかの人たちがどう反応したかに驚いたのだろう。特に女性がね。でも、彼ら(ビッグ・キャットとPFTコメンテーター)は面白かった。面白かったんだ。彼らを落胆させはしなかったが、私は(スコット・)バン・ペルトを責めた。彼が最初だったんだ。そして私のも放送されなかった。でも、あれはとても面白いんだ。でも、それも未来の一部だよ。それも我々が答えなければいけないことだ。ウェブサイト、テレビ、ラジオ、ポッドキャスト…それらすべてを我々はフル・セイルで理解しなければいけない。まさに我々の目の前にあるんだ。市場がこれから5年でどうなっていくかを見出したい。
原文:Dan Patrick discusses ESPN, Barstool Sports and his latest sports media venture