問題多発のスティーラーズ、A・ブラウンの無断欠席が追い打ち?

Mike DeCourcy

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マイク・トムリンは、誰よりも先に、我々に口を開いてくれた。

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“我々”とは、マスコミ、スティーラーズファン、あるいは世間の人々を意味するが、その中には、スーパースターのアントニオ・ブラウンが17日に練習を欠席する前、きちんと届け出をしたのかどうか、そんなことを一切気にしていない人たちも含まれている。

18日遅く、トムリンはブラウンと直接話すことを約束した。

「私は今日彼を訪問し、その件や他のことについて話し合うつもりです」とスティーラーズのヘッドコーチは毎週定例の記者会見で語った。「彼がここに来なかった理由や届け出があったかどうかといったことには細かく立ち入らないつもりです。そういうことはむしろ内々にしておきたいと思います」。

その答えの文脈から、彼はわずかだがスキャンダルの可能性を認めてしまったことがうかがえる。というのも本来、最も重要な選手の一人が欠席届けを出したかどうかについて議論する必要など、トムリンにはないからだ。

そう、アントニオ・ブラウンが無断欠席したことは明白なのだ。

これは瑣末な問題ではない。このチーム最高の選手がコーチ陣の一人に文句を言い、チームの元従業員とソーシャルメディアで辛らつなやり取りをした。これら全ては、彼が大手マスコミの記者に対して脅迫をほのめかしたことを謝罪してから数日後のことであるが、翌日の練習に姿を見せなかったことは、チームにひびが入っていることを更に裏付ける証拠である。

今シーズンは、ランニングバックのリビオン・ベルがフランチャイズタグの下では契約しないことを選択してチームを驚かせ、オフェンスラインの選手たちが公然とベルを批判したことから始まった。続いてブラウンが自身に対し好意的でない記事を書いた作家のジェシー・ワシントンに向けて怒りのツイートを発信。さらにスティーラーズはブラウンズに21対21で引き分けるというひどいシーズン開幕戦を演じ、先日はチーフス戦で21対0の劣勢から最終スコア42対37の敗北を喫し、その試合中、ブラウンは、1年目のオフェンスコーディネーター、ランディ・フィトナーと公然と口論をしていた。

スティーラーズは、ベルのために留保していた1,450万ドル(これは彼らのサラリーキャップの8.2パーセントであるが)を、ここ2試合のホームゲームで87点を許したディフェンスの改善に投資することもできたわけで、何もかもうまくいっていない。

「我々は試合に負けたわけです。サイドラインで協調性を欠くやり取りがありましたが、彼らはいいプレーができず、勝てないことで鬱憤が溜まっているのです。私には理解できます」とトムリンは語った。「我々には、特にシーズン序盤のうちに、この状態を解決する機会があるはずです。つまり、協調性を欠いた経験や起きてしまったことを活かしてチームを教育することによって、この先、火種をなくすのです」。

となると、これほどまでに多く協調性を欠く出来事が続くのだから、彼らはかえって優等生の集まりになるだろう。

「アントニオのソーシャルメディアの問題について、皆さんが私に質問されましたが」とトムリンは言った。「そのことについては、私から伝えます。彼に直接伝えますよ。でも、それは彼と私の間だけの問題にします。私はこの公の場を使って、そういうことを伝えるつもりはありません。それは適切とは思いません」。

トムリンは、この場の話題は、全てフットボールに関するものであってほしいと望んでいる。この日の会見は冒頭から、チームのスタートのつまずき、安定性の探求、次戦の相手タンパベイ、そして、最後に何人かの故障者情報について9分24秒も話してからフィールド上の質問に移ったことからも、それは明らかだ。しかし驚いたことに、ブラウンについてはわりと早い段階で話題に触れた。

トムリンはその後、「ブラウンの成功はクォーターバックのベン・ロスリスバーガーと組んでいるおかげであり、他のチームではあのような数字は残せないだろう」という元スタッフの発言に対し、ブラウンがツイートしたことについて質問された。

ブラウンは、ツイートで「俺をトレードして確かめよう」と答えている。

ロスリスバーガーはラジオ番組で、それが真面目なトレード要求であると思ったか、と聞かれ、「そうは思わない」と答えた。「それが僕がソーシャルメディアをやらないもう一つの理由だよ」。

トムリンは、ブラウンの意図は、チームに自分をトレードしてほしいということなのかと聞かれ、「ノー、ノー」と笑った。

そして、ブラウンの代理人ドリュー・ローゼンハウスは、ESPNのアダム・シェフターに「彼がトレードを要求しているかどうかについては、いかなる考えも不正確です」と伝えた。

ローゼンハウスは、ブラウンの欠席についてスティーラーズと話したとも言い、それは“個人的事情”によるものだと言った。しかし、シェフターのツイッターの報告では、その会話がブラウンが練習を休む前にあったのか、後にあったのかは示していない。

ブラウンがメディアと話す気になって(彼はチーフスとの敗戦後に記者たちを避けた)すべてを明かさない限り、トムリンとブラウンの会話の内容が公になることはないだろう。トムリンは次のように話した。「私はただ、何が実際に起きていて、何が重要なのかということに焦点を当てていたい。私たちの今週の準備とプレーには、私たちだけでなく彼も含まれている」。

ブラウンは1分1敗となった開幕後2戦で合計18回、160ヤードのキャッチとタッチダウン1回を決めている。彼がターゲットになった回数は33回。これを見る限り、彼が攻撃に関与していないようには思えない。実際、ロスリスバーガーはこれまでブラウンにボールを託すことを強く主張していた。しかし、かつてのブラウンはしばしば進行方向に強引に進んだことでインターセプトされており、チーフス選でもリスクを取ってそれと似たプレーをしていた。

「アントニオ周辺で起こっていること衝撃を最小限に食い止めようと、特にオフシーズン、皆が多くの時間を割いたことは想像に難くない。シーズン序盤でスケジュールが決まっていて、出場することが分かっている状況なら尚更だ」。トムリンはそう話した。「彼を起用したことで何が起きようとも、対戦相手が彼を食い止めようとどんなことをしようとも、私が過度に反応することはないだろう。プレーを重ねるうちになんとかなるものだ」。

「彼は重要な存在だ。これまで私たちが成功してきた重要な理由だ。そしてこれからもそうであり続ける」

会見冒頭のモノローグで、トムリンは「反応(リアクション)」と「対応(レスポンス)」の違いについて語った。「『反応』はたまにしか思考を伴わない。それは感情的なものだ。私はこの逆境に『対応』したい。私たちは思考を伴って前進していきたい。皆で良い計画を寄せ集めたいと思う」。

原文:Antonio Brown's truancy is loudest, but could be least of Steelers' problems

翻訳:日本映像翻訳アカデミー


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Mike DeCourcy has been the college basketball columnist at The Sporting News since 1995. Starting with newspapers in Pittsburgh, Memphis and Cincinnati, he has written about the game for 35 years and covered 32 Final Fours. He is a member of the United States Basketball Writers Hall of Fame and is a studio analyst at the Big Ten Network and NCAA Tournament Bracket analyst for Fox Sports. He also writes frequently for TSN about soccer and the NFL. Mike was born in Pittsburgh, raised there during the City of Champions decade and graduated from Point Park University.