元MVPのL・トムリンソンが役者デビュー「めちゃくちゃ興奮した」

Mike DeCourcy

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『ゴッド・ブレス・ザ・ブロークン・ロード』という映画で役者デビューできるという可能性が浮上すると、ラダニアン・トムリンソンはそれを実現するための準備をした。

それも、オールプロのNFLランニングバックの役を演じるのではない。

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説教師の母を持つ経験なクリスチャンであるトムリンソンは、この映画のエグゼクティブ・プロデューサーを務める友人から、ウィリアムズ牧師の役を演じないかとオファーを受けた。ウィリアムズ牧師はケンタッキー州のミリタリータウンにある教会の牧師で、その教会の合唱団の一員は、アフガニスタンでの戦争で夫を亡くし、そして信条も失くした。彼女は前進するため、教会に通い、コミュニティに関わった。

小さな町の牧師を演じるのは、華やかなものになり得る。感情的に、派手な言葉でスクリーンを埋め尽くすことができる。スクリプトを読んでこの仕事を引き受けたとき、トムリンソンもそう考えていた。

しかし、映画で見られるのは、紳士的で穏やかな牧師の姿だ。トムリンソンは大袈裟に演技するようなことはしなかった。

「監督のハロルド・クロンクから、そのように演じて欲しいと言われたんだ」トムリンソンはスポーティングニュースに語った。「僕はよりエナジティックに、情熱的に演じようと考えていたんだ。でも、ハロルドは『違う、もっと先生っぽくしてくれ。ソフトな一面が欲しい。もっと人々が近付きやすい、話しかけやすいと思うような雰囲気で』という感じだった」。

「なので、僕は過去に通った教会で、出会った牧師たちからあるべき姿を引き出そうとした。最も参考になった一人が、サンディエゴ・チャージャーズでチームメイトだったテレル・フレッチャーだ。彼は先生のような牧師で、とても穏やかな気持ちにさせてくれるんだ」

その姿は、トムリンソンがウィリアムズ牧師を演じる映画のトレイラーで見ることができる。

『ゴッド・ブレス・ザ・ブロークン・ロード』は全体的に、上記のようなアプローチでキリスト教を描いている。メッセージ性が強いわけではないが、しかしメッセージが弱いわけでもない。「カルチャーウォーズ(文化戦争)」で宗教に関与する人々が採用するハードなアプローチとは逆なのだ。

『ゴッド・ブレス・ザ・ブロークン・ロード』に登場する人々は多様かつ寛容で、積極的にジャッジをしない。この映画は、祈る者は知人や友人たちから助けの手や祝福を受けるという信条に基づいている。

ベテランTV女優のリンゼイ・プルシファーやロビン・ギヴンズ、キム・デラニー、ゲイリー・グラッブス、そしてアメリカンアイドル「シーズン6」勝者のジョーダン・スパークスといったお馴染みの布陣と共に、映画は2016年に完成したが、配給会社を最近まで見つけられずにいた。映画は現地9月7日に劇場公開される。

「役者に挑戦するのはクールだと思ったんだ。そう思わない人がいるかい? 映画やTVショーを見て『もし自分が映画に出たらクールだ』と思うだろう」トムリンソンはスポーティングニュースに語った。「本当に実現するとは思わなかったけどね。この話をもらったとき、めちゃくちゃ興奮したよ」。

トムリンソンはランニングバックとして何度もTVに映り、プロフットボール殿堂入りも果たした。彼は13648ヤードを走り、2006年にNFLのMVPを獲得し、そのシーズンは31タッチダウンという新記録を作った。2011年シーズン終了後に引退した。

彼はステージの中心でたくさんの時間を過ごしたが、映画の中で演じることには慣れていない。しかしNFLネットワークの解説者として働いていることで、映画界で何十年も活躍している役者たちとカメラの前に立つことにも緊張せずに済んだ。

「スタジオに向かって歩き、全てのカメラが自分に向かっているときは、ある種の心地よさを覚える」トムリンソンは言った。「言うまでもなく、NFLメディアで働いた経験がなければ、この役割を全うできたかどうかわからない」。

「役者としてのデビューにも関わらず、僕は心地よかった」

トムリンソンの関心を引いたひとつの要素は、映画の売上の一部をアメリカ傷痍軍人会(DAV)に寄付するという映画支援者たちの誓約だ。

「この映画は、私たちの誰もが無関係ではない、考えさせられる映画だ」トムリンソンは言った。「直接的にせよ間接的にせよ、私たちは軍人の家族のことを知っていて、愛する人が離れて暮らしていることも知っている。そしてときに、愛する人が帰ってこないこともある。それが起きたとき、私たちは何も信じられず、神の存在を疑い、辛い時間を過ごす。そのような状況ではなかったとしても、私たちは家を失うかもしれない。私は自分がホームレスになるかもしれないことを知っている」。

「子供の頃、家が火事に遭い、私たちは真新しい家を出て、故郷を離れ、小さな家に移った。バスルームはひとつしかなく、外に水を汲みにいかなければならなかった。誰もが日々の苦しみや、私たちを見守る神様がいるという信条、そして神様が辛いときも見守ってくれていると信じることに無関係ではない」

「これはわかりやすい映画ではない。この映画は『こうしなければいけません』といったことは言わない。この映画は『もし、信じることを続ければ、このようなことが起こり得ます』ということを伝えているんだ。誰もがこうしなきゃいけないと言うのではないし、これしか方法がないと言うものでもない」

原文:In acting debut, LaDainian Tomlinson leans on own experiences as a Christian

翻訳:Muneharu Uchino


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Mike DeCourcy has been the college basketball columnist at The Sporting News since 1995. Starting with newspapers in Pittsburgh, Memphis and Cincinnati, he has written about the game for 35 years and covered 32 Final Fours. He is a member of the United States Basketball Writers Hall of Fame and is a studio analyst at the Big Ten Network and NCAA Tournament Bracket analyst for Fox Sports. He also writes frequently for TSN about soccer and the NFL. Mike was born in Pittsburgh, raised there during the City of Champions decade and graduated from Point Park University.