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トム・ブレイディとドリュー・ブリーズは40代になっても、まだ何かを証明したいと願っている。
殿堂入りのクォーターバック、ブレット・ファーヴはそう考えている。41歳になるまで現役を続けたファーヴは、この2人のクォーターバックも最高レベルで競技をすることへの情熱を明らかにまだ持っていると語った。
ニューイングランド・ペイトリオッツで6回のスーパーボウル制覇を成し遂げたブレイディは新天地であるタンパベイ・バッカニアーズでもそれを成し遂げようとしている。一方、通算パスと通算タッチダウンパスでNFL史上最高の記録をもつブリーズはこのオフシーズンにニューオーリンズ・セインツと2年契約を結んだ。
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2020年シーズンはこの2人にそれを証明する新たなチャンスを与えたのだ。
「それこそがトム・ブレイディ、ドリュー・ブリーズ、それにペイトン・マニングのようにキャリア晩年になってもプレーする選手たちを駆り立てる原動力だ。彼らが達成したものが大きければ大きいほど、それがさらに彼らを動かすのだ。彼らは今までの業績から人々が彼らに抱く期待よりも、さらに高いものを目指したくなる」とファーヴはスポーティング・ニュースに語った。
ブレイディとブリーズはともにそれぞれが所属するチームをスーパーボウルLVへ導こうとしている。この2人は9月13日(日本時間14日)の日曜日、ニューオーリンズで行われる一戦で相まみえる。(訳者注:この対戦はセインツがバッカニアーズを34-23で下した)。
トム・ブレイディ対ドリュー・ブリーズ
この両者が挙げてきた記録から見ると、まさに史上最高の対戦である。ブリーズがここまでに挙げた通算パス(77,416ヤード)と通算タッチダウンパス(547回)はともにNFL歴代1位だ。ブレイディは通算パス(74,571ヤード)と通算タッチダウンパス(541回)でどちらも2位につけている。彼ら以外のクォーターバックではマニングとファーヴだけが通算70,000ヤードのパスと500回以上の通算タッチダウンパスを達成している。
ブリーズの通算パサー・レイティングは98.4で、これはアーロン・ロジャーズ(102.4)、ラッセル・ウィルソン(101.2)に次ぐ歴代3位だ。ブレイディのそれは97.0で、わずかにトニー・ラモ(97.1)の後塵を拝している。
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ブレイディは昨シーズン4,057ヤードのパスと24回のタッチダウンを成功させ、8つのインターセプトを喫した。ブリーズは5試合を欠場したものの、それでも2,979ヤードのパスと27回のタッチダウンを成功させ、4つのインターセプトを喫した。
史上最高年齢クォーターバック対決
43歳のブレイディと41歳のブリーズは9月13日(同14日)に歴史を作った。1970年のリーグ統合以来、NFLの公式試合における史上最高年齢のクォーターバック対決なのだ。ブレイディとブリーズの年齢を足すと、84年と283日になる。
以前までの記録は2007年11月18日にグリーンベイ・パッカーズ対カロライナ・パンサーズで実現したファーヴ(当時38歳)とヴィニー・テスタヴェルデ(当時44歳)が作った82年と44日だった。
将来の殿堂入りは間違いない2人が、ともに40代になってからの直接対決が今シーズンに2回も実現するということは、驚くべきことだとしか言いようがない。
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トム・ブレイディはNFLで何シーズンをプレーしたのか?
トム・ブレイディのNFLキャリアは21年目を迎える。NFLにデビューしたのは2000年11月23日だ。感謝祭の日に行われたこの試合では先発クォーターバックのドリュー・ブレッドソーから交代して出場し、デトロイト・ライオンズに手痛い敗戦を喫している。
ドリュー・ブリーズはNFLで何シーズンをプレーしたのか?
ドリュー・ブリーズのNFLキャリアは20年目を迎える。NFLにデビューしたのは2001年11月4日だ。サンディエゴ・チャージャーズの先発クォーターバックだったダグ・フルティーから代わって出場し、カンザスシティ・チーフスに敗戦を喫している。
初の直接対決
ブレイディとブリーズが初めて直接対戦したのは1999年10月2日のビッグ・テン・カンファレンス(大学アメフト)の舞台であった。4位のミシガン大学と11位のパデュー大学がミシガン・スタジアムで対戦した試合だ。
この試合はミシガン大ウォルバリンズが38-12で大勝している。ブレイディは25回のパスのうち15回を成功させ、250ヤードと2つのタッチダウンを奪っている。2つのタッチダウンパスはどちらも第1クオーターで挙げられ、ミシガンが序盤に14-3とリードを先行させた。
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ブリーズは49回のパスのうち20回を成功させ、293ヤードと1つのタッチダウンを奪い、1つのインターセプトを喫した。
NFLにおけるブレイディ対ブリーズの直接対決
ブレイディとブリーズのNFLにおける直接対決はこれまでに5回実現している(訳者注:今シーズン開幕戦は含まれていない)。これらの試合の詳細は以下の通りだ。
サンディエゴ・チャージャーズ 21, ニューイングランド・ペイトリオッツ 14 (2002年9月29日)
ブリーズ(104ヤード、1タッチダウン)はラダニアン・トムリンソンの大活躍(217ヤードと2つのタッチダウン)の助けを受けて、この試合を制した。ブレイディは353ヤードと2つのタッチ ダウンを奪ったが、2つのインターセプトも献上し、敗戦の原因を作った。ちなみにこの年は両チームともポストシーズン進出を逃している。
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サンディエゴ・チャージャーズ 41, ニューイングランド・ペイトリオッツ 17 (2005年10月2日)
ジレット・スタジアムで行われたこの試合で、ブリーズは24回のパスのうち19回を成功させ、248ヤードと2つのタッチダウンを記録し、一方的な勝利に貢献している。ブレイディは224ヤードと1つのタッチダウン、1つのインターセプトで敗戦した。この年チャージャーズはプレーオフ進出を逃した。ブレイディはAFCディビジョン・ラウンドでデンバー・ブロンコスに敗れ、自身初のプレーオフ戦敗北を喫している。
ニューオーリンズ・セインツ 38、 ニューイングランド・ペイトリオッツ 17 (2009年11月30日)
スーパードームで行われた試合でセインツがペイトリオッツに圧勝した。ブリーズは371ヤードのパスと5個のタッチダウンを挙げる大活躍を見せた。ブレイディは237ヤードに終わり、2つのインターセプトを喫した。この年セインツはスーパーボウルXLIVを制覇している。
ニューイングランド・ペイトリオッツ 30、 ニューオーリンズ・セインツ 27 (2013年10月13日)
ジレット・スタジアムで行われたこの試合でペイトリオッツが劇的な勝利を収めた。試合終了5秒前にブレイディが投じたケンブレル・トンプキンスへのパスが逆転のタッチダウンパスになったのだ。この日ブレイディは269ヤードを獲得した。ブリーズは236ヤード、1タッチダウン、1インターセプトだった。このシーズン、両チームともスーパーボウルには届かなかった。
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ニューイングランド・ペイトリオッツ 36、 ニューオーリンズ・セインツ 20 (2017年9月17日)
スーパードームで行われたこの試合で、ブレイディは447ヤードと3個のタッチダウンを記録して、チームの勝利に貢献した。ブリーズは356ヤードと2個のタッチダウンだった。ペイトリオッツはスーパーボウルLIIでフィラデルフィア・イーグルスに敗れた。セインツはNFCディビジョン・ラウンドでミネソタ・バイキングスに奇跡的な逆転負けを喫した。
2020年のブレイディ対ブリーズはどうなる?
過去の5回の直接対戦において、ブリーズは1試合平均263ヤードのパスを成功させ、合計で11個のタッチダウンと1個のインターセプトを記録している。一方のブレイディは1試合平均306ヤードのパスと7個のタッチダウン、6個のインターセプトを記録している。
今シーズンで特筆すべきことは、両者のチームがともにスーパーボウル制覇に近いとみられるトップ5に入っていることだ。予想順位ではセインツは4位でオッズは11/1, バッカニアーズは5位でオッズは14/1となっている。この両チームより高いオッズを得ているのはカンザス・チーフス(6/1)、ボルチモア・レイブンズ(13/2)、サンフランシスコ・フォーティナイナーズ(11/1)のみである。
最初の直接対決はシーズン第1週に行われ、年齢を超越して最高レベルでのプレーを続ける2人のクォーターバックが激戦地区となるディビジョンを印象つけた。2回目の直接対決となる11月8日(同9日)の試合はさらに興味深いものとなるはずだ。その理由は史上最高年齢クォーターバック対決の記録が同一シーズンにおいて2回更新されるというだけではない。
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それはこの2人のクォーターバック対決がプレーオフでも実現する可能性を含むシード順をも決定するかもしれないということだ。
それこそが私たちが待ち望んでいることだ。
(翻訳:角谷剛)