トム・ブレイディ、キャリアを通じたモチベーションの源はスーパーボウル42での対ジャイアンツ敗戦にあると認める

Madison Williams

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トム・ブレイディ(タンパベイ・バッカニアーズ)はこれまでにスーパーボウル優勝リングを7回獲得しているが、スーパーボウルでの敗戦も3回経験している。そして、その敗戦こそがブレイディのNFLキャリアをここまで長くした要因であった。

その中でも、もっともブレイディに大きな衝撃を与えた敗戦は2008年のスーパーボウルだ。その年、ニューイングランド・ペイトリオッツはニューヨーク・ジャイアンツに17-14で敗れた。2007年のレギュラーシーズンをペイトリオッツは無敗で終えた。今でもNFLの歴史で16勝0敗を成し遂げた唯一のチームだ。だからこそ、スーパーボウルの大舞台でジャイアンツに僅差で敗れたことは、ブレイディにとってもチームメイトたちにとっても容易に忘れられるものではなかった。

ESPNのドキュメンタリー・シリーズ『Man in the Arena』の第4エピソードで、ブレイディは2008年スーパーボウルでの敗戦がいかにプレイを続けることと勝ち続けることへのモチベーションをかき立てたかについて語った。

「僕はあまり仮定の話をすることは好きじゃないけど、もし僕らがあの試合に勝っていたとしたら、逆境に立ち向かう意志みたいなものは少し変わっていただろうね。トップに登りつめたいという欲求が薄れて、その時点で満足してしまっていたかもしれない。あのときすぐに引退したとは思わないけど、あれから7,8年もプレイしたら満足してしまっていただろう。そうではないかもしれないけど、今となっては確かめようもない。あれは人生の教訓だったのかもしれない」

「どんな出来事にもポジティブな面とネガティブな面がある。そのことは変えられない。そこから学ぶことはできる。なるべくなら、その出来事を通して自分を向上させて、人生のなかでポジティブに捉えたいものだ。物事が自分にとって上手く運ばないとき、それを上手くこなしている他人から学んで、そしてもう一度自分のベストを尽くしてみる。もう一度スーパーボウルに勝てるとしたら、それはもっと嬉しいものになると分かっていた」

ブレイディが2008年に初めてスーパーボウルで敗れる以前、既に3回の優勝を達成していた。その後、スーパーボウルで2連敗を喫し、その対戦相手はどちらの年もジャイアンツだった。ジャイアンツこそはブレイディがもっとも勝ちたいと願ったチームであり、そのことは2021年になっても認めている。

ブレイディが直近にはたしたスーパーボウル優勝は2021年だ。バッカニアーズは31-9でカンザスシティ・チーフスを破った。ブレイディのキャリア通算スーパーボウル成績はここまで7勝3敗である。スーパーボウル7回優勝はNFL史上のどのチームよりも多い。ペイトリオッツとピッツバーグ・スティーラーズがともに6回の優勝を達成している。

44歳になった今でも、ブレイディは近いうちに引退するような気配すら見せてはいない。今年になって、50歳までプレイできると思うとさえ発言した。もしそれが実現すれば、NFL史上最高齢の選手になる。

『Man in the Arena』は全10話のドキュメンタリー・シリーズで、ブレイディの10回のスーパーボウル出場を主に描いている。ESPN+が毎週1話ずつ放映し、2022年1月18日に最終回を迎える。

(翻訳:角谷剛)

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