いくつかの大学のフットボールチームも同じ意見であった。ペンシルベニア州立大学、ノートルダム大学、マイアミ大学、バージニア工科大学など、少なくても4校が、1991年のフィエスタボウルの招待を辞退した。出場大学の確保に苦しんだ大会運営者は、開催場所をアリゾナではなくサンディエゴに移すことも考えていたと伝えられている。
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キング牧師の祝日を支持する企業や芸能人によるアリゾナ州のボイコットは拡大を見せた。それにより、アリゾナは何百万ドルものコストを支払うこととなった。
それらは全て効果的であったが、NFLがスーパーボウルの開催地を変更することの影響が最も大きかった。
休日支持派にとっては、完ぺきなタイミングだった。NFLにとっては少し不便であったし、反対派にとっては災難であった。フェニックスでスーパーボウルを開催すると決めた会議は1990年3月に開かれ、同じ年の11月にアリゾナ州市民による祝日にするかどうかの可否が投票された。
アリゾナ州で試合が開催されるかどうかは、投票が可決されるかどうかにかかっていることを知ると、祝日反対派は急に落ち着かなくなった。このアメリカの英雄を敬うことを断固拒否する姿勢は揺らいだ。
結局、休日にすることは否決され、スーパーボウルの開催地は変更された。
1993年のスーパーボウルはパサデナで開催され、推定2億ドルの収入がアリゾナ州の隣の州に集まった。
試合が行われるまでに、アリゾナは再び投票を行ったが、既に手遅れだった。一方で、NFLがスーパーボウルをアリゾナに戻すまでに時間はかからなかった。1996年、カウボーイズとピッツバーグ・スティーラーズの試合が行われ、その後は2008年と2015年にそれぞれスーパーボウルが開催されている。
もちろん、今もアリゾナ州ではその休日は存在する。全50州とワシントンDCで祝日となっている。NBAでは数年前から、その日を特別な日に指定し、昼に試合が開催されたり、祝賀会が開催されたりしている。
スポーツが、この祝日を成立させる手助けとなった。この祝日のように、それまで不可能だと思われていたことも、スポーツの力で実現するものが存在するのだ。
原文:Advancing MLK Day an important part of Super Bowl history
翻訳:Atsuko Sawada