イーグルスのスーパーボウルはまだ遠いが、5つの問題は修正可能【前編】

Vinnie Iyer

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フィラデルフィア・イーグルスは昨シーズン、スーパーボウル優勝を果たすまでに数々のチームを撃破してきた。タイトル防衛に挑む2018シーズンも5試合を終え、彼らは団結して完成されていた一年前とはかけ離れた状態にいる。

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イーグルスは現地7日、ホームでの昨季のNFCチャンピオンシップの再戦となる対ミネソタ・バイキングスの試合に敗れ、4週間で3度目の敗戦となった。全ての試合の勝敗は6点差あるいはそれ以下で決まり、第1週のアトランタ・ファルコンズ戦と第3週のインディアナ・コルツ戦を何とか逃げ切れたのは運がよかった。

機能不全、乱雑、ずさん、洗練されていない、低迷している、ミスだらけ、自分で自分の首をしめている。これらは反則やギブアウェーで自らを苦しめ続けているイーグルスを表している言葉である。

2勝3敗としているイーグルスの救いは、今シーズンのNFC東地区はあまり心配する必要がないという点だ。ニューヨーク・ジャイアンツは1勝4敗と下位に沈んでいるし、ダラス・カウボーイズは2勝3敗であやしい。首位のワシントン・レッドスキンズは2勝1敗としているが、月曜の夜に行われるニューオーリンズ・セインツとの一戦から徐々に勢いを落とすだろう。よって、イーグルスは勝利から遠のいてはいるものの、5勝0敗に近い位置につけているとも言えるのである。

ターンオーバーマージンが0を遥かに下回るイーグルスが、スロースタートとなっている根本的な要因である5つの問題点は下記の通りである。

1.CB(コーナーバック)の不調

先発CBのジェイレン・ミルズとロナルド・ダービーは、バイキングスのWR(ワイドレシーバー)、アダム・シーレンとステフォン・ディグスに攻め込まれてしまった。シドニー・ジョーンズはスロットで機能せず、さらに足首を負傷してしまった。「Pro Football Focus(プロ・フットボール・フォーカス、PFF)」でのそれぞれのCBとしての評価は全て低く、第5週の試合を控え、ジョーンズはCBランキングでリーグ全体47位、一方でダービーは82位、ミルズは101位だった。

日曜の試合でシーレンとディグスが行ったプレーは、第4週にテネシー・タイタンズのコーリー・デイビスとタイワン・テイラーのコンビが見せたプレーを受けてのものだった。イーグルスのフロント・フォーは、高いパスラッシュ能力を持ってはいるが、カーク・カズンズのような決定力があり、オープンになっている選手を素早く見つけられるQB(クォーターバック)が相手では、全く役に立たない。

フリーS(セイフティ)のロドニー・マクロード(MCL、膝内側側副靱帯断裂)は今シーズン絶望となっており、代わりの33歳のコーリー・グラハムではダウンフィールドのカバレッジが大幅に手薄になり、加えて彼はハムストリングを負傷している。

イーグルスのナンバー4CBのラスル・ダグラスはプレー数を増やし、際立った役割を果たす必要がある。ダグラスがPFFで評価されるためのスナップ数を満たしていれば、彼のCBとしての評価はリーグで上位4位となるだろう。コーチのダグ・ペダーソンは、チームのトップ2であるはずの2人のCBを信頼しているが、彼らがカバレッジで苦戦しているのは明らかだ。ディフェンシブ・コーディネーターのジム・シュワ―ツは、ミルズとダービーの2人の起用が、彼らの散々なプレーにつながっていることに気付くべきだ。

2.オフェンスラインが期待外れ

T(タックル)のジェイソン・ピータースとレイン・ジョンソンは本調子でなく、パスプロテクションは幾分よかったが、ランブロックはいつもの高い水準を満たしていなかった。内側では、C(センター)のジェイソン・ケルスとライトガードのブランドン・ブルックスは全体的にはよかったものの、レフトガードに問題があった。まずはステフェン・ウィスニースキー、続いて日曜の試合でアイザック・シウマロだ。ピータースは、36歳という年齢の衰えを見せ始めていて、ヒザの負傷でシーズン終了となっている。

この5試合で、イーグルスは17サック(リーグで7番目に多い)と42回のQBヒット(リーグで2番目に多い)を許している。だが、全ての原因がオフェンスラインにあるわけではなく、QBのカーソン・ウエンツにも一因がある。彼は先発した3試合で、プレーを長引かせようと自ら走り、ボールを長く持ちすぎた結果、12回のサックを受けている。

イーグルスを救う一手として挙げられるのが、チームを立て直すだけの才能とケミストリー(チームメイト同士の親和性)を持ち合わせているという点だ。ランの効率は上がっており、1キャリー平均で4.4ヤードというのは、昨シーズンの記録をほんのわずかに下回るものである。このままランプレーに集中し、ラインマンにはもっとアグレッシブにプレーしてもらい、パスを選択せざるを得ない状況を避けるということだ。

エッジでのブロックが調子を落とすなか、イーグルスは2組のTE(タイトエンド)がよりよいプレーができるようにするべきである。ルーキーのダラス・ゴダートは、ザック・アーツのボーナス・ブロックとして役割を果たすことが望まれる。ゴダートは日曜の試合で出場スナップ回数59%をマークしているが、今シーズン通しての記録はまだ42%である。また、レシーバーとしての彼の存在は、相手にとってなかなかの脅威となり、ウエンツが早くボールを投げるための助けになるだろう。

後編へ続く)


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Vinnie Iyer

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Vinnie Iyer, has been with TSN since 1999, not long after graduating from Northwestern University’s Medill School of Journalism. He has produced NFL content for more than 20 years, turning his attention to full-time writing in 2007. A native of St. Louis, Mo. but now a long-time resident of Charlotte, N.C. Vinnie’s top two professional sports teams are Cardinals and Blues, but he also carries purple pride for all things Northwestern Wildcats. He covers every aspect of the NFL for TSN including player evaluations, gambling and fantasy football, where he is a key contributor. Vinnie represents TSN as host of the “Locked On Fantasy Football” podcast on the Locked On network. Over his many years at TSN, he’s also written about MLB, NBA, NASCAR, college football, tennis, horse racing, film and television. His can’t-miss program remains “Jeopardy!”, where he was once a three-day champion and he is still avid about crossword puzzles and trivia games. When not watching sports or his favorite game show, Vinnie is probably watching a DC, Marvel or Star Wars-related TV or movie.