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バラ(roses)が消えてなくなるわけではない。だが2021年1月1日のローズ・ボウルはカリフォルニア州パサデナにあるローズ・ボウル・スタジアムでは行われない。
代わりに、「"The Granddaddy of Them All"」(皆のおじいちゃん)の別名でも呼ばれるこの試合はテキサス州アーリントンのAT&Tスタジアム(NFLダラス・カウボーイズの本拠地)に場所を移して、1月1日に行われる。この開催地変更はローズ・ボウルの運営者らがカリフォルニア州に求めていた観客のスタジアム入場を認める特例措置を拒否されたことが報道された同日に発表された。12月上旬の段階ではローズ・パレード委員会はこの試合が無観客で行われると表明していた。
ローズ・パレード委員会CEO兼事務局長のデビッド・イーズ氏は12月19日に声明を発表し、以下のように述べた。「この決断を下すことは容易ではありませんでした。私たちはこの試合がローズ・ボウル・スタジアムで行うことができると信じていました。他の大学やプロの試合が同じ地域内で行われているからです。しかし、この地域では新型コロナウイルス感染者数はずっと増え続けています」
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ローズ・ボウルは全米でもっとも古いボウル・ゲームであることに加え、ニューオーリンズで行われるシュガー・ボウルと並び、2021年全米大学アメフト・プレーオフの2つの準決勝戦のひとつでもある。カリフォルニア州の新型コロナウイルスに関わる規制は他の州内で行われるスポーツイベントやチームにも影響を及ぼしてきた。サンフランシスコ・49ersは本拠地試合をアリゾナで開催することを余儀なくされ、スタンフォード大のバスケットボール・チームは長期間の遠征を強いられている。
ローズ・ボウルを無観客で開催することについての議論は先週になってプレーオフの当事者たちであるクレムゾン大のダボ・スウィニーとノートルダム大のブライアン・ケリー両ヘッドコーチらが、選手たちの家族も観戦できなくなることに疑問の声を上げ、注目を集めた。オハイオ州立大のライアン・デイも同チームがビッグ10チャンピオンシップでノースウェスタン大を破ったあとで、同様の懸念があると述べた。
ケリーは12月18日に次のように述べた。「家族たちを呼べないのなら、なぜ試合をするんだ。なぜ家族が参加できない土地に出かけてまで試合をするんだ。この国の中で誰も参加できないような土地で試合をすることにどのような意味がある?」
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スウィニーは各家庭がプレーオフを観戦するために2,500ドル(約25万9千円)の報奨金を受け取ることを指摘し、以下のように述べた。
「我々がこの試合に出場するのか、他のチームが出場するのか、それはどちらでもいい。私には、わざわざ大勢の選手たちを飛行機に乗せて、はるばるカリフォルニア州まで出かけていって、無人のスタジアムで試合をすることの意味がまったくわからない。ファンも、もっとも重要なことは家族も参加できるスタジアムが他にもたくさんあるのだから」
初期のローズ・ボウルはローズ・ボウル・スタジアムの建設が完了するまでの間はパサデナのトーナメント公園で行われていた。過去にパサデナ以外の土地で開催されたことが一度だけある。それは第2次大戦中の1942年のことだ。1941年12月7日のをうけ、米国西海岸地帯にも攻撃があるかもしれないという懸念から、ノースカロライナ州ダーハムで開催された。
(翻訳:角谷剛)