NCAA(全米大学体育協会)は8月8日、バスケットボールの規則変更を発表した。これにより、学生選手が代理人を雇ってNBAドラフトに参加できるようになる。
この変更は、バスケットボール界を揺るがした金銭スキャンダル(一部の大学が有望選手に金銭を支払うなどしていた問題)を受けて昨年に結成された独立系団体、カレッジバスケットボール委員会によって推進された。
NCAAの理事会およびディビジョンIの取締役会は、変更について以下の声明を発表した。
・高校生及び大学生は「プロ入りに関して充分な情報に基づく意思決定」を行うため、エージェントを雇うことができるようになりました。これまでは、エージェントを雇った選手は(プロ入りの)資格を失っていました。
・大学生はNBAドラフトに参加できるようになりましたが、指名されなかった場合は学校に戻ることもできます。これまでは、大学生はプロ志望を宣言してNBAのスカウティング・コンバインに参加することができましたが、参加資格を保持するためには、コンバインから10日以内に除籍しなければなりませんでした。
・選手たちは、学校が費用を負担する形でより“正式な”キャンパス訪問をできるようになります。これは3年生になる前の夏休みから開始することができます。
・ディビジョンIに所属する学校は、学校を一度離れた後、学位を取得するため復学する男女のバスケットボール選手たちの授業料および関連費用の支払いを行うことが求められます。新たに設立したNCAAのファンド(基金)は、この要件を満たすことが難しい学校を支援します。
・有望選手のエージェントは、違反行為や行動基準を規定するNCAAプログラムの認定を受けなければなりません。
声明はまた「規則の違反者は、ポストシーズンの出場停止処分、ヘッドコーチの出場停止処分、リクルート活動の制限、罰金の追加など、より厳しい罰則を受けることになります」と述べた。
さらに声明は、規則遵守に関する最終的な責任は、ヘッドコーチやアスレチックディレクターではなく、大学が負うことを明らかにした。「規則の順守に関する責任は、大学の最高責任者が負うことになります」。
その他に大きく変更されたことのひとつは、“複雑な”事件を調査するために2つの独立したグループを監査役に任命したことだ。
NCAAの幹部らは共同声明にて「これらの変更は、競技の尊厳、信頼性を高め、学生アスリートたちの利益につながるものです」と述べた。
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原文:NCAA basketball changes: Players can hire agent, return to school if undrafted
翻訳:Muneharu Uchino