馬場雄大がオーストラリアNBLで優勝、攻守でチームに大きく貢献

大西玲央 Reo Onishi

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6月25日、NBLのメルボルン・ユナイテッド(オーストラリア)に所属するバスケットボール日本代表候補の馬場雄大が、NBLグランドファイナル第3戦に出場し、11得点の活躍でチームの勝利に貢献した。ユナイテッドは決勝シリーズでパース・ワイルドキャッツ相手に3連勝し、見事優勝を達成した。

馬場はNBLでの初シーズンを優勝で飾り、リーグ初の日本人チャンピオンとなった。

【試合動画】メルボルン・ユナイテッド対パース・ワイルドキャッツ 第3戦

ユナイテッドは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で約1か月という長期遠征が続いていた。本来ならレギュラーシーズン首位のユナイテッドのホームで始まるべきグランドファイナルも、第1、2戦が敵地で行なわれるという苦しい状況だった。

しかし、そんな不利な状況に立たされながらも敵地で2連勝を果たしたユナイテッドは、第3戦を久しぶりにホームのジョン・ケイン・アリーナで開催。入場者数に上限をかけられながらも、集まった5000人のファンによる歓声に包まれる中で試合は行なわれた。

試合開始から好調なユナイテッドは、前半最大16点のリードを作ったものの、第1クォーター終盤から第2クォーターにかけて反撃を許し、42-39の3点リードでハーフタイムを迎えた。

馬場は前半、得意の速攻からのリバースレイアップを決めて2得点を記録。第2クォーターにはジョック・ランデールのダンクをお膳立てするアシストも見せた。

第3クォーターは両チームがなかなか得点できない重苦しい時間帯が続くなか、同クォーター残り1分41秒で馬場がリバウンドから一気に速攻を仕掛けてフリースローを獲得し、チームに流れを引き寄せる。フリースローを2本とも決めた馬場はここまで4得点となった。

58-52とユナイテッド6点リードで迎えた最終クォーターが始まると、直後に馬場が3ポイントショットを決める。さらに、続くポゼッションでも速攻から相手のファウルを誘い、フリースローを2本決めてリードを11点に広げた。

その後ワイルドキャッツに反撃されながらも、ユナイテッドはリードを守り続け、試合残り3秒にフリーでボールを受けた馬場がツーハンドダンクを叩き込み、優勝を決定付けた。

ユナイテッドは2018年以来、チーム6度目の優勝を達成。大学(筑波大学)やBリーグ(アルバルク東京)で何度も頂点に立ってきた馬場にとっては、これが海外リーグでの初優勝となった。

最終的に、馬場はフィールドゴール7本中3本成功、3ポイントショット3本中1本成功、フリースロー4本中4本成功の11得点、2リバウンド、1アシストを記録。ディフェンスでも相手の得点源であるトッド・ブランチフィールドを苦しめる守備力の高さを見せた。


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大西玲央 Reo Onishi

大西玲央 Reo Onishi Photo

アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。