ステフィン・カリー 一問一答「日本の文化とファンを理解するいい機会」|NBAジャパンゲームズ2022

大柴壮平 Sohei Oshiba

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9月29日、『NBAジャパンゲームズ2022』(NBA Japan Games 2022 presented by Rakuten & NISSAN)のため来日中のゴールデンステイト・ウォリアーズがメディア向けに公開練習を行なった。

以下、練習後に囲み取材に応じたステフィン・カリーの質疑応答の抜粋をお届けする。

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――日本のファンが「ナイト・ナイト」セレブレーション(試合中に見せるおやすみのポーズ)を見るのを楽しみにしていますが、あのセレブレーションはどうやって生まれたのでしょうか?

カリー:あれはプレイオフで自然に生まれたものです。試合を終わらせるとかシリーズを終わらせるという意味でやっていたので、この2試合でそういう状況があるかはわかりませんが、みんなが楽しんでくれたのは最高でした。

――日本のファンの前でプレイすることについてはいかがですか?

カリー:日本の文化とファンを理解するいい機会だと思います。NBAの人気がこうして世界中で高まっていることに感謝を示すためにもいい試合をしたいです。まだトレーニングキャンプを終えたばかりで最初のプレシーズンゲームではありますが、ベストを尽くそうと思います。そしてアリーナの雰囲気を楽しみたいですね。

――(こうしたイベントでは)あなたはいろいろな要望を受けますが、それでもとても楽しんでいるように見えます。どうやったらこうした状況でそういうふうに自分らしさを表現しつつ楽しめるものでしょうか?

カリー:自分たちの置かれた状況を理解しています。みんなスポーツが好きで、バスケットボールに関しては全世界で楽しまれているゲームです。僕たちは光栄なことにその中でも最高のレベルでプレイしています。海外に出ると、バスケットボールというスポーツがここまで大きなものになっていることを肌で感じることができて嬉しくなるんです。だからどんな要望を受けても、それはいずれ思い出になる貴重な経験だと考えています。実際に面白いですし、全ての瞬間を楽しみたいです。日本でプレイする機会を得たことに感謝しています。

――同時にトレーニングキャンプという意味合いもあると思います。オフシーズンの来日と比べると難しい部分もありますか?

カリー:少しはそういう部分もあります。日本に来たのは3度目で、確かにこれまでの2回はいろいろと楽しめたのと違って、今回はプレイの質を上げてシーズンの準備をするというトレーニングキャンプ的な意味があります。ただ、それと同時にここに来れたことに感謝の気持ちもあります。もちろん練習に入れば集中しますが、それ以外の時は楽しもうと思っています。

――どうやったらカリー選手のようにシュートが入るか、日本の子供たちにアドバイスをお願いできますか?

カリー:どんなジャンルでも偉大になるには練習が必要です。想像力や独創性も必要ですが、焦ってはいけません。練習が重要であり、近道は無いんです。ただし、シュートの打ち方は千差万別です。もちろん微調整は必要ですが、まずは自分のシュートフォームを受け入れて、ひたすら練習をすることが大事です。練習をすればするほどシュートはより安定して、より良いシューターになれるでしょう。

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――ご家族に何か日本のお土産を買おうと考えていますか?

カリー:自分用にはお酒か、日本のウイスキーなんかを買おうと思っています。子供たちへのオススメを教えてほしいですね。

――ひよこはいかがですか?

カリー:ヒヨコ。

――それと十万石まんじゅう。

カリー:ジュウマン……。

――十万石まんじゅう。

カリー:ジュウマンゴクマンジュウ?

(意外にもカリー選手が綺麗に発音できて、記者たちから笑いが起きる)

カリー:(通訳に)あとでメモに書いてくれますか?

――NBAでも最も忙しい選手の一人だと思いますが、どのようにして休みをとっているのですか?

カリー:優勝するとその後にやらなければいけないことや行かなければならない場所が増えますが、時間を見つけて体と心をリフレッシュしています。できればしっかりシーズンの準備をして自分がなれるベストな選手になれるようなルーティンを作りたいですね。クレイジーなほど忙しいオフでしたが、なんとかやっています。

――チャンピオンシップをとった後のシーズンですが、次のチャンピオンシップに向けてのモチベーションはいかがですか?

カリー:昨シーズンの優勝が一番偉大だったと思います。とても難しかったですし、達成したことに満足しています。だからモチベーションを保つことは簡単です。この達成感をずっとキープした
いですからね。連覇はスポーツで最も難しいことです。他のチームはうちを倒そうと対策を練ってきます。その挑戦を受け入れ、自分たちもよりいいチームになっていく必要があります。

――先週『カリーコート』が出来て、素晴らしい仕上がりでした。

カリー:まだ自分の目で見ていないのですが、チームのスタッフから写真を見せてもらいました。日曜日に行ければいいなと思っています。子供たちにバスケットボールを奨励することが目的
なので、多くの子供たちに影響を与えて、バスケットボールがより広まるといいですね。

――覚えた日本語はありますか?

カリー:まだ勉強中です。10歳の娘が日本語を習っているので、彼女に少し教わっています。

――4回優勝されていますが、そのなかで選手としてこだわっている部分を教えてください。

カリー:向上し続けることが大事です。その上でシーズンごとの課題と向き合います。細部にこだわることが大事です。練習、試合、トレーニング。その一つ一つへの向き合い方が重要で、それが
プレイオフでいいプレイをすることに繋がっています。それがレシピです。願わくは今年も同じようにやれたらいいなと思います。

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大柴壮平 Sohei Oshiba

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バスケ雑誌『ダブドリ』編集長。NBA Rakutenにて「大柴壮平コラム」を連載していたほか、『ダブドリ』にて仙台89ERSを追うコラム「Grind」、富永啓生選手のアメリカ挑戦を綴る「姿勢」を執筆している。ポッドキャスター(Trash Talking Theory、Mark Tonight NTR)、YouTuber(Basketball Diner)、フォトグラファーとしても活動中。