なぜネッツはナッシュを解任したのか? 後任候補は?

Scott Rafferty

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ブルックリン・ネッツは新しいヘッドコーチを探している。

10月31日(日本時間11月1日)のインディアナ・ペイサーズ戦で勝利したネッツだが、11月1日(同2日)にスティーブ・ナッシュ・ヘッドコーチの退任を発表した。

ナッシュはツイッターで「ブルックリン・ネッツを率いる機会を与えてくれたことを、ジョー・ツァイとクララ・ツァイ、ショーン・マークスに心から感謝します」と述べている。

「多くの挑戦をした素晴らしい経験で、大変感謝しています」

現役時代に2度のMVPに輝き、オールスター選出8回を果たしたナッシュは、ネイスミス・メモリアル・バスケットボール・ホール・オブ・フェイム(バスケットボール殿堂)入りし、NBA創設75周年記念チームにも選ばれている。2020年にネッツのヘッドコーチに就任。94勝67敗という成績で、2021年のNBAプレイオフではイースタン・カンファレンスのセミファイナルまで勝ち進んだ。

なぜ、ネッツはナッシュ退任に踏み切ったのか。そして後任は誰が務めるのだろうか。

ネッツがナッシュを解任した理由

ネッツのマークスGMは以下のように声明を出している。

「この2シーズン強で球団にもたらしてくれたすべてのことをスティーブに感謝したいと思います。ヘッドコーチになってから、スティーブは数多くの前例なき挑戦に直面してきました。在任中の彼のリーダーシップと忍耐、謙遜に心から感謝しています」

「個人的に、これは非常に難しい決断でした。しかし、熟慮した上、シーズンの始まり方を評価し、現時点でチームに変化が必要であるとの結論に達しました」

「スティーブとご家族の今後の最善を願っています」

ネッツは優勝候補の一角として2022-23シーズンを迎えたが、開幕から2勝5敗という成績で球団は決断した。オフェンシブレーティングが16位、ディフェンシブレーティングが29位と、攻守両面で精彩を欠いている。

ネッツは開幕からニューオーリンズ・ペリカンズ、メンフィス・グリズリーズ、ミルウォーキー・バックス、ダラス・マーベリックス、ペイサーズに敗れてきた。

カイリー・アービング(30.1得点)とケビン・デュラント(32.6得点)は、それぞれ1試合平均30得点を上回っている。だが、ネッツは主力の一部が負傷を抱えてきた。ジョー・ハリスは開幕7試合で出場5試合。セス・カリーは1試合出場にとどまっている。ベン・シモンズは1日(同2日)のシカゴ・ブルズ戦も左ひざの痛みで欠場する予定で、2試合連続欠場となる。

昨季を全休し、腰の手術も受けたシモンズが、まだ調子を取り戻そうとしている途中であることは、出場した試合でのプレイから明白だった。オールスター選出3回のシモンズは現在、自己最少の平均6.2得点、6.5リバウンド、7.3アシストという成績だ。

後任候補

1日(同2日)のブルズ戦はジャック・ボーン・アシスタントコーチが代理でヘッドコーチを務める予定だ。

『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によると、ネッツは長期的なナッシュの後任として、イメイ・ウドカ、クイン・スナイダーなどを調査する見込み。『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者は、ウドカが「強力な有力候補」だと報じた。

ウドカは現在、ボストン・セルティックスで「チームポリシー違反」のために今季活動停止となっている。

ウォジナロウスキー記者は、セルティックスがウドカを別の仕事のために手放すと伝えた。

ナッシュの契約

ナッシュは2020年にネッツと4年契約を結んだ。

『Sportico』によると、ナッシュの年俸は800万ドル(約11億8400万円/1ドル=148円換算)。アメリカの全スポーツにおいて最も高額な指揮官のひとりだ。

原文:Why did the Nets fire Steve Nash? Poor start leads Brooklyn to part ways with head coach; Ime Udoka 'strong frontrunner' for replacement(抄訳)

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Scott Rafferty

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Scott Rafferty is an experienced NBA journalist who first started writing for The Sporting News in 2017. There are few things he appreciates more than a Nikola Jokic no-look pass, Klay Thompson heat check or Giannis Antetokounmpo eurostep. He's a member of the NBA Global team.