ザイオン・ウィリアムソンとペリカンズの独特な契約 将来のサラリーに影響

Scott Rafferty

坂東実藍 Miran Bando

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ザイオン・ウィリアムソンの契約には、見た目以上のことがある。

NBAの2021-2022シーズン終了後、オールスター選出2回のウィリアムソンは、ニューオーリンズ・ペリカンズと5年1億9720万ドル(約280億240万円/1ドル=142円換算)の延長契約を結んだ。それまでにウィリアムソンが出場したのは85試合のみ。それだけに、当時は延長契約に条件がついているのかが疑問となった。

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それから1年半が経ち、答えが分かった。『The Athletic』のMike Vorkunov記者によると、ペリカンズはウィリアムソンがコートに立つのに苦しみ続けた場合、自分たちを守るための「大きな保険」をかけられるように交渉していたという。

ここでは、ウィリアムソンの契約と条件についてまとめる。

ザイオン・ウィリアムソンの契約内容

ウィリアムソンの1億9720万ドルの契約は、2023-2024シーズンから始まる。サラリーは毎年増え、2023-24シーズンの3400万ドル(約48億28000万円)から、2027-2028シーズンには4490万ドル(約63億7580万円)となる。

Vorkunov記者によれば、最後の3年は保証がないとのこと。昨季、ウィリアムソンが29試合にしか出場しておらず、契約に含まれる条項が発動したからだ。

可能性は低いが、ペリカンズは2024-2025シーズン終了後に金銭的な負担なく、ウィリアムソンをウェイブ(保有権放棄)できる。

シーズン サラリー
2023-24 $34,005,250
2024-25 $36,725,670
2025-26 $39,446,090
2026-27 $42,166,510
2027-28 $44,886,930

ウィリアムソンは契約の保証を取り戻すことができるが、それには十分な数の試合に出場し、一定の条件を満たすことが必要だ。

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ザイオン・ウィリアムソンの契約に含まれる条件

その条件とは、Vorkunov記者によると、ウィリアムソンの体重(ポンド)と体脂肪率が合計で「295」以下であることだ。『NBA.com』によると、ウィリアムソンは体重284ポンド(約129キロ)とされている。つまり、体脂肪率は11%を超えてはいけないことになる。

ウィリアムソンはこれらの条件を満たすだけでなく、できるだけ試合に出場できる状態であることを目指すだろう。将来のサラリーに影響するからだ。

Vorkunov記者は以下のように説明している。

  • 2024-25シーズンの全6回の体重条件クリアで、2025-26シーズンのサラリーの20%が保証
  • 2024-25シーズンの41試合以上に出場で、2025-26シーズンのサラリーのさらに40%
  • 2024-25シーズンの51試合以上に出場で、2025-26シーズンのサラリーのさらに20%
  • 2024-25シーズンの61試合以上に出場で、2025-26シーズンのサラリーの最後の20%

2026-27シーズンと2027-28シーズンも同じように設定される。

また、ウィリアムソンがさらに右足の問題を抱えた場合に備え、ペリカンズには安全網がある。

ウィリアムソンは右第5中足骨の骨折で手術が必要となり、2021-22シーズンを全休した。骨折やストレス性の負傷があった場合、2024-25シーズンのサラリーの半分が保証されない。

ザイオン・ウィリアムソンの契約保証の日程設定

  • 2024年1月7日:2024-25シーズンのサラリー完全保証
  • 2025年7月16日:2025-26シーズンのサラリー完全保証
  • 2026年7月16日:2026-27シーズンのサラリー完全保証
  • 2027年7月16日:2027-28シーズンのサラリー完全保証

※現地時間

原文:Zion Williamson contract details: How games played, weigh-ins, injuries impact Pelicans star's future salary(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Scott Rafferty is an experienced NBA journalist who first started writing for The Sporting News in 2017. There are few things he appreciates more than a Nikola Jokic no-look pass, Klay Thompson heat check or Giannis Antetokounmpo eurostep. He's a member of the NBA Global team.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。