渡邊雄太がラプターズと2ウェイ契約

及川卓磨 Takuma Oikawa

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12月20日(日本時間21日)、トロント・ラプターズがフォワードの渡邊雄太と2ウェイ契約を結んだことを発表した。これにより、渡邊は今季(2020-21シーズン)をNBAのラプターズと、傘下のNBA Gリーグチームであるラプターズ905の両方でプレイすることになる。

NBA3年目をラプターズで迎えることとなった渡邊は、ツイッターでファンに向けて契約したことを報告している。

渡邊は今月1日(同2日)にラプターズとエグジビット10契約を結んでトレーニングキャンプとプレシーズンに参加していたが、21日(同22日)の開幕ロスター発表を前に、2ウェイ契約に切り替えられた格好となる。

エグジビット10契約は最低年俸の無保証契約かつ1チームにつき6人まで契約できるいわゆる“トレーニングキャンプ用の契約”だ。その多くの選手は、シーズン開幕前にに契約を解除され、Gリーグチームでプレイすることになる。一方、2ウェイ契約は、NBAチーム(ラプターズ)と傘下のNBA Gリーグチーム(ラプターズ905)の両方でプレイできる“レギュラーシーズン用の契約”であり、より上位の契約と言える。

2ウェイ契約であれば、主戦場はGリーグとなるものの、NBAチームにもシーズン中50試合まで帯同(2020-21シーズンの特別措置。本来は45日間)することができ、その際にNBAの試合にも出場することができる。NBA各チームは通常契約15人に加えて2ウェイ契約2人の合計17人まで選手と契約できる。今季は試合登録可能人数が15人(例年13人)となっているため、例年よりも2ウェイ契約選手がNBAでプレイできる可能性は高くなりそうだ。なお、Gリーグの2020-21シーズンは新型コロナウイルスの影響により現時点で開催未定のため、どういう開催形式になるかの詳細は不明だ。

渡邊は過去2シーズンをメンフィス・グリズリーズの2ウェイ契約選手として過ごし、グリズリーズと、傘下のGリーグ球団であるメンフィス・ハッスルでプレイした。

身長206cm、体重98kgのフォワードである渡邊は、グリズリーズで通算33試合に出場し、1試合平均8.5分、2.3得点、1.5リバウンド、0.4アシスト、0.27スティール、0.06ブロックを記録。ハッスルでは通算55試合(先発54試合)に出場し、平均33.4分、15.4得点、6.7リバウンド、2.3アシスト、0.98スティール、1.05ブロック、3ポイントショット成功率34.4%(73/212)の成績を残している。

ラプターズの一員としてトレーニングキャンプとプレシーズンに参加した現在26歳の渡邊は、今プレシーズン3試合に出場し、1試合平均9.9分、4.7得点、3.7リバウンド、1.0アシスト、フィールドゴール成功率57.1%(4/7)、3P成功率60%(3/5)、フリースロー成功率75.0%(3/4)を記録した。

なお、ラプターズは渡邊の契約発表と同時に、2ウェイ契約2年目のポール・ワトソンとの契約を通常契約に格上げした。また、オシェイ・ブリセット、アリゼイ・ジョンソン、ヘンリー・エレンソンの3人との契約を解除している。

これでラプターズのロスターは通常契約15人と2ウェイ契約2選手(ジャレン・ハリスと渡邊)の合計17人となった。


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及川卓磨 Takuma Oikawa

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スポーティングニュース日本版編集長。千葉県生まれ、茨城県育ち。2000年日本大学卒。大学在学時を含めて丸14年間バスケットボール専門誌の編集者として企画立案・取材・執筆・編集・誌面制作・マルチメディア運営等に携わる。2013年秋にNBA日本公式ウェブサイト『NBA Japan』編集長就任。サイトやNBA日本公式ソーシャルメディアの新規開設に携わると同時にメディア運営を主導。2022年4月より現職。主な競技経験はバスケットボール、野球、サッカー。