2020年の東京五輪に向けて経験を積んだ渡邊雄太

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今の段階では、スコアは問題ではなかった。

渡邊雄太は、日本代表のチームメイトに、コートで大きな経験を積むことに集中してもらいたかった。それでいて、日本が得点を決めるたびに上海の会場に集まった観客が歓声をあげてくれる中で、渡邊も集中を切らさなかった。

たとえ60点差を追う展開でも構わなかった。NBAスター選手が揃ったアメリカを相手に、格下の日本が懸命に食らいつく姿に、観客は声をあげ続けた。

観客からの支持があったからこそ、渡邊は前を向き続けられた。

渡邊は、日本が45-98で敗れた試合後、『Grind City Media』に「僕たちにとって素晴らしい経験になったし、最高の機会でした」と語った。

「コートに立った瞬間、NBAでの大きな試合を思い出しました。大きな声を出して応援してくれるファンや観客がいて、もちろんアメリカに声援を送る人もいたけれど、この会場で、しかもアメリカと対戦できたのは素晴らしい経験になりました」。

日本は大敗を喫したとはいえ、第4クォーターは14-14で終えた。

渡邊は「40点か50点差はついていましたけれどね」と苦笑したが「きっと観客は、僕たちに同情して声援をくれたのだと思います」と、続けた。

来季がメンフィス・グリズリーズでの2年目になる渡邊を擁する日本は、1次ラウンド全敗に終わったが、2020年の東京オリンピック出場は決まっている。

グリズリーズでは2ウェイ契約選手で、昨季はGリーグのメンフィス・ハッスルとグリズリーズを行き来した渡邊も、日本代表では、今年のNBAドラフト全体9位でワシントン・ウィザーズから指名された八村塁と共にチームを引っ張る存在だ。

日本は順位決定戦に回ったが、渡邊は1次ラウンドの3試合でチーム最多となる平均30.5分の出場で、11.7得点、4.3リバウンド、1.7アシスト、フィールドゴール成功率50%というスタッツを残した。

渡邊は、順位決定戦で価値のあるケミストリー、今後に繋がる何かを得たいと考えている。

「アメリカ戦では良いプレイができなかったですが、チェコ戦の前半は良かったし、トルコ戦も20点ビハインドになっても戦い続けて、競い合えることを証明できました。タフな経験でしたけれど、自信になるし、1次ラウンドでの試合から吸収できるものは何でも学ぼうと思っています」。

原文:MikeCheck: As Grizz teammates advance in FIBA World Cup, Watanabe and Japan build for 2020 by Michael Wallace/Grind City Media(抄訳)

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ