前Gリーグの馬場雄大がNBL開幕戦で2本のダンクを含む10得点の活躍

大西玲央 Reo Onishi

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1月15日、オーストラリアのNBLの開幕戦にて馬場雄大が所属しているメルボルン・ユナイテッドがアデレード・36ersと対戦した。馬場はベンチから17分16秒の出場で、2本のダンクを含むフィールドゴール6本中4本成功、フリースロー2本中2本成功の10得点、4リバウンド、1アシスト、1スティールを記録。出場時間帯のチームの得失点差を示すプラスマイナスは+20だった。試合はユナイテッドが89-65で勝利している。

第1クォーター残り4分58秒でシックスマンとしてベンチから出場した馬場だったが、なかなかボールに絡める場面が訪れないまま同クォーターは終了。

しかし第2Q残り5分28秒で再びコートに立つと、すぐさまチームに貢献。スティールから速攻に行ったミッチ・マッキャロンがレイアップを外すと、走り込んでいた馬場がオフェンシブリバウンドからそのままレイアップを決め、NBLで得点を記録した初の日本人選手となった。

同残り2分38秒でベンチに下がり、ユナイテッドは37-39と2点を追う展開でハーフタイムを迎えた。

後半は第3Q残り5分39秒から出場。出場してすぐのポゼッションでアリウープショットをブロックされるも、オフェンシブリバウンドから生まれたベースラインミドルショットを冷静に決め、馬場がこの試合4得点目を記録する。残り3分32秒にはディフェンシブリバウンドから一気に相手リングまで持ち込みフリースローを獲得し、2本とも決めている。

そのまま第3Q終わりまでプレイし続け、終盤には速攻からのアリウープパスでジョック・ランデールのダンクをお膳立て。リバウンドとディフェンスをきっかけに落ち着きを取り戻したユナイテッドが63-52のリードで最終Qに突入した。

引き続き冒頭から出場となった第4Qは、残り7分52秒に速攻からダンクでフィニッシュ。たまらずタイムアウトを取った36ersだったが、タイムアウト明けのプレイで馬場がボールをスティールし、そのまま2本連続でダンクを決めた。

試合残り6分9秒で77-55と大量にリードを広げた段階でベンチに下がり、この日の役目を終えている。

速攻からのダンク2本など、アグレッシブにプレイする馬場のスタイルが見事にチームにハマったデビュー戦となった。

ユナイテッドのディーン・ビッカーマン・ヘッドコーチは試合後の記者会見で「馬場はこのチームで最も速い選手だ」と語った。

「それだけで我々にアドバンテージをもたらしてくれる。彼はこのリーグ史上最高のアジア人選手となるだろう。我々にとってとても重要な役割を担ってくれている」。

馬場はデビュー戦について「最初は少し緊張しました」と話した。

「けれど、試合が始まってからは、コーチが話しかけてくれたり、チームメイトで助けてくれたので、自分の強みをしっかりと出して試合を楽しむことができました」。

次戦はプレシーズンに勝利した相手であるケアンズ・タイパンズと25日にケアンズで対戦する。試合はNBLの 公式Twitchページ にて配信される予定だ。


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大西玲央 Reo Onishi

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アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。