ウィザーズの八村塁が23歳の誕生日に今季初のダブルダブルを達成

大西玲央 Reo Onishi

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2月9日(現地8日)、ワシントン・ウィザーズの八村塁が敵地ユナイテッド・センター(イリノイ州シカゴ)で行なわれたシカゴ・ブルズ戦に先発出場した。

36分19秒出場した八村は、19得点、10リバウンドで今季初となるダブルダブルを達成した。フィールドゴールは13本中7本、3ポイントショットは3本中1本、フリースローは5本中4本成功した。ほかに2ターンオーバー、3パーソナルファウルを記録。試合はウィザーズが105-101で勝利した。

この日が23歳の誕生日である八村は、第1クォーター残り7分にトップでボールを受け取ると、鋭いドライブを仕掛け相手のディフェンダーの上からレイアップを決め、この日初得点を記録した。

第2クォーター7分6秒で再びコートに戻ると、フックショットで得点を重ねる。残り1分44秒にはハイポストにいたロビン・ロペスから高めのパスを受けると、ゴール下でファウルされながらも得点を決め、フリースローも獲得。続くポゼッションでも積極的なポジション取りで相手のファウルを誘い、獲得したフリースローを2本とも決め、早くも二桁となる11得点目を記録した。

前半は八村に加えてブラッドリー・ビールとダービス・ベルターンスが二桁得点を記録したウィザーズが58-48と10点差のリードで終えた。

後半もスタートで出場した八村は、第3クォーター残り8分21秒にディフェンシブリバウンドから自らゴール下まで持ち込みフリースローを獲得。2本中1本を決めた。さらに3ポイントショット、デニ・アブディヤとの速攻からのレイアップ、ベースラインドライブとこのクォーターだけで8得点を獲得した。

同クォーター残り1分17秒にはパトリック・ウィリアムズを相手にオフェンシブファウルを引き出すテイクチャージで、チームに勢いをもたらした。

第4クォーター残り2分41秒に再びコートに戻ると、同残り1分26秒に10本目のディフェンシブリバウンドを掴み、ダブルダブルを達成。試合終盤にブルズのザック・ラビーンが同点レイアップを外すと、ファウルを受けたブラッドリー・ビールがフリースローを2本とも決め、ウィザーズが105-101で接戦を制した。

スコット・ブルックス・ヘッドコーチは「塁にはいつも『君はリーグで15年ほど活躍できる素晴らしい選手になれる』と話している」と語る。

「そのためには忍耐強さと努力が必要だが、同じくらいチャンスを自ら掴むことも必要だ。今日はミスマッチを利用して積極的に攻めていたのが良かった」。

試合後のインタビューで八村は「良くない内容で2試合続いていたので、チームとして力強くプレイする必要があった。とにかくオフェンス面でも、ディフェンス面でも積極的にプレイするようにしていた」と自身のプレイを振り返った。

さらに今季初のテイクチャージについて、八村は「あまりチャージを取る選手ではないので、そういうところも含めてディフェンスの部分でいい動きができていたと思います」と話した。

「これからもそうですし、これも僕のバスケキャリアにとって大事な一歩だったんじゃないかなと思います」。

ウィザーズは11日(現地10日)にホームで渡邊雄太の所属するトロント・ラプターズと対戦する。

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大西玲央 Reo Onishi

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アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。