2月1日(日本時間2日)、NBAの歴史でも有数の衝撃的なトレードが報じられた。
翌日、ロサンゼルス・レイカーズとダラス・マーベリックスはトレードを発表した。ユタ・ジャズを含めた三角トレードのかたちで、レイカーズがルカ・ドンチッチらを獲得。マーベリックスはアンソニー・デイビスらを獲得している。
常にオールNBAチームに選ばれてきた25歳のドンチッチをトレードするというマーベリックスの決定はファンを驚かせた。NBAチームのフロントオフィスが負ってきた中でも最大級のリスクとなるかもしれない。NBAファイナル進出を果たした次のシーズンに、ドンチッチはレイカーズに向かうことになった。
ここでは、大型トレードに踏み切ったマーベリックスの動機をまとめる。
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なぜマーベリックスはルカ・ドンチッチをレイカーズにトレードしたのか?
これから数週間、数か月、おそらくは数年をかけて、ファンは球団の顔をトレードするというマーベリックスの決断の理由を理解していくことになる。そのいくつかは早い段階で報じられた。
『ESPN』のティム・マクマホン記者は、マーベリックスが「継続的なコンディショニングの問題」により、ドンチッチの今後に「大きな懸念」を抱いていたと伝えている。ドンチッチは2回目のスーパーマックス延長契約の資格を得るところだったが、マーベリックスはそのことを危惧していたという。
なお、トレードによってドンチッチはもうスーパーマックス契約を結ぶことができない。
マーベリックスのバスケットボール運営部代表であるニコ・ハリソンの説明は異なる。最大の理由は、守備のアップグレードだったと主張した。
ハリソンはESPNに「優勝するには守備だと信じている」と話している。
「オールディフェンシブ級のセンターであり、守備意識が高いオールNBA級の選手を獲得することで、チャンスが増すと信じている。我々は今、そして将来勝つためにつくられているんだ」
デイビスがドンチッチより6歳年上であることや、彼のこれまでのケガの歴史を考えれば、多くのマーベリックスファンはハリソンの説明に納得しないだろう。デイビスはオールスター選出10回の選手だが、ニューオーリンズ・ペリカンズ時代の2017-2018シーズンを最後にMVP投票でトップ5入りしていない。一方、ドンチッチは2018年にNBAデビューを飾ってから、MVP投票でトップ5入りしたのが3回だ。
ルカ・ドンチッチのコンディショニングの懸念
ドンチッチはコンディショニングをめぐる問題に関する報道に加え、食事についての問題も伝えられている。
ESPNは「食事に関するドンチッチの規律のなさに関して球団内でフラストレーションが大きくなっていた」とも報じた。今季のドンチッチはケガで出場22試合にとどまっている。だが昨季まで、レギュラーシーズンが82試合だった際に出場が65試合未満だったことはない。
ドンチッチは6フィート6インチ(約198センチ)、230ポンド(約104キロ)だが、体重は公表を大きく上回るとも報じられてきた。今季のドンチッチは様々なケガに悩まされており、離脱中やリハビリ期間を通じ、出場時の体重近くを維持できないとの見方から懸念があるのだ。
ルカ・ドンチッチはトレードを要求したのか?
マーク・スタイン記者は、ドンチッチがトレードを要求していないと報じた。ESPNのシャムズ・シャラニア記者は、マーベリックスがレイカーズにドンチッチを提案したと伝えている。
トレードの影響が出始めたら、もっと情報が表面化するかもしれない。ただ、この段階での報道では、今後何年にもわたって球団の顔になるとの見方が強かった選手との関係を終わらせるとマーベリックスのフロントオフィスが決めただけとされている。
原文:Why did Mavericks trade Luka Doncic to Lakers? Reasons behind Dallas' stunning decision revealed(抄訳)
翻訳:坂東実藍
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