2021-22シーズンのNBAで、最優秀躍進選手賞(MIP=Most Improved Player)を受賞するのは誰だろうか? トレーニングキャンプ開始が迫る中、NBA.comグローバルサイトのスタッフが予想した。
Scott Rafferty (@crabdribbles):常に予想が最も難しい賞だが、ケビン・ポーターJr.
2019年のドラフトで全体30位指名されたポーターJr.は、NBAでのキャリアの序盤で浮き沈みを経験した。だが、昨季はヒューストン・ロケッツで出場した26試合で平均16.6得点、6.3アシスト、3.8リバウンド、フィールドゴール成功率42.5%、3ポイントショット成功率31.1%、フリースロー成功率73.4%を記録。そのポテンシャルを発揮している。
26試合のうち9試合で20得点超をあげており、シーズン終盤のミルウォーキー・バックス戦では自己最多の50得点で勝利に貢献した。
Kevin Porter Jr. (career-high 50 PTS, 11 AST, 9 3PM) had himself a night 🔥 pic.twitter.com/nYMn1XpCcR
— NBA on TNT (@NBAonTNT) April 30, 2021
その才能は確かなポーターJr.だが、さらにジョン・ウォールのロケッツでの時間が終わりを迎えると報じられているだけに、チャンスも手にすることが見込まれる。2021年のドラフトで全体2位指名され、新人王争いで人気のジェイレン・グリーンとバックコートを分かち合うことになるが、それによって大きな数字を残せないことはないはずだ。
多くの勝利につながることはないとしても、昨季からの躍進を続けていけば、ポーターJr.がMIPの有力候補になることは想像に難くない。
Gilbert McGregor (@GMcGregor21):ニキール・アレクサンダー・ウォーカー
23歳のアレクサンダー・ウォーカーは、NBAでの3シーズンで以前よりも大きく貢献する機会を得ると見られる。2020-21シーズンは役割が揺れ動いたが、常に準備を整え、先発出場13試合で平均19.0得点、5.0リバウンド、3.0アシストを記録した。3試合で30得点超をあげている。
最も印象的だったのは、ザイオン・ウィリアムソンとエリック・ブレッドソーが不在のなか、敵地でロサンゼルス・クリッパーズに5点差で敗れた試合だ。彼はこの試合で37得点、8リバウンドをマークしている。
Keeping Up With The Canadians 🇨🇦
— NBA Canada (@NBACanada) January 14, 2021
Nickeil Alexander-Walker | vs. @LAClippers
37 POINTS
5 THREE POINTERS
8 REBOUNDS pic.twitter.com/4ztk47DUYt
ブレッドソーはすでにロスターにおらず、ニューオーリンズ・ペリカンズの先発バックコートのポジションはひとつ空く。また、新ヘッドコーチのウィリー・グリーンは近年、ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、クリス・ポール、デビン・ブッカーと仕事しており、ガードの指導法を知る人物だ。
この夏にカナダ代表の一員として自信を深めており、アレクサンダー・ウォーカーは、MIP争いで非常に堅実な候補となる。
Kyle Irving (@KyleIrv_):昨年3位のマイケル・ポーターJr.
昨季のMIP投票でファイナリストとなっただけに、今季がより厳しいシーズンとなるのは確実だ。ポーターJr.は独特な立場にある。デンバー・ナゲッツがウェスタン・カンファレンスの上位にとどまるためには、ジャマール・マレーが負傷で不在の間、ポーターJr.が活躍する必要があるのだ。それにより、平均19.0得点、7.3リバウンド、FG成功率54.2%、3P成功率44.5%という見事な数字を残した昨季を上回る機会があるだろう。
ポーターJr.は平均20.0得点超をあげると思われるが、それによって効率は少し落ちるかもしれない。だが、ニコラ・ヨキッチのアシストからのオープンな3Pがすぐどこかへ消えることはないだろう。
マレーが戻るまでにその穴をポーターJr.が埋め、それによってナゲッツがプレイオフ圏内にとどまれば、ポーターJr.をMIP争いで無視するのは難しくなるはずだ。
Yash Matange (@yashmatange2694):4年目だが過去の受賞者を見れば年齢制限がないことは明白、シェイ・ギルジャス・アレクサンダー
オクラホマシティ・サンダーが再建中なのは議論の余地がない。そしてそれをけん引するのが、リーグで数シーズンを経験しているギルジャス・アレクサンダーだ。2020-21シーズンは負傷で35試合出場にとどまったが、平均23.7得点、5.9アシスト、FG成功率50.8%、3P成功率41.8%、FT成功率80.8%とオールスター級の数字を残した。
かなりの期間を休んだところだけに、ギルジャス・アレクサンダーは飛躍するだけでなく、82試合のシーズンを通じて攻守両面でエリートレベルを保つことを期待している。
Benyam Kidane (@BenyamKidane):昨季は長期欠場したが、ジャレン・ジャクソンJr.
昨季、ジャクソンJr.は半月板断裂の負傷から戻って11試合出場のみだった。4年目のシーズンでブレイクする舞台は整っている。
メンフィス・グリズリーズはオフシーズンにヨナス・バランチュナスの代わりにスティーブン・アダムズらをトレードで獲得し、攻撃面で大きな穴が生じた。それを埋めると信頼されているのがジャクソンJr.だ。アダムズがスクリーンをかけ、リバウンドを拾い、ペイント内を守る一方で、ジャクソンJr.はジャ・モラントとともに攻撃で2番目の選択肢となることが期待される。
2019-20シーズンのジャクソンJr.は、平均17.4得点、3P成功率39.4%を記録した。彼はインサイドでもアウトサイドでも得点する力を持っており、現代的なNBAのビッグマンのプロトタイプになるすべてを備えている。
グリズリーズはプレイオフ進出を目指しており、健康なジャクソンJr.がそのポテンシャルを発揮することが、そのための鍵となるだろう。
原文:Who will be named Most Improved Player in 2021-22 NBA season?(抄訳)