なぜモラントは出場停止に? 23-24シーズン序盤で処分を科された理由

Gilbert McGregor

坂東実藍 Miran Bando

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メンフィス・グリズリーズのジャ・モラントが、12月19日(日本時間20日)のニューオーリンズ・ペリカンズ戦で2023-2024シーズンのシーズンデビューを飾る。

モラントにとっては約8か月ぶりのNBAの試合だ。最後にモラントが出場したのは4月28日(同29日)。NBAプレイオフ2023のファーストラウンド第6戦で、グリズリーズがロサンゼルス・レイカーズに敗れた試合だった。

モラントは25試合の出場停止処分を消化しての出場となる。なぜモラントは2023-24シーズン最初の25試合に出場できなかったのか。その理由をまとめる。

 

ジャ・モラントは何をして出場停止に?

6月16日(同17日)、NBAは「リーグに有害な行為を働いた」として、モラントに25試合の出場停止処分を科した。

処分は2回にわたるソーシャルメディアでの生配信でのトラブルが関係している。NBAはリリースでモラントがインスタグラムの生配信中に銃器を見せた5月13日(同14日)の件に言及した。

NBAは調査の結果をこのように発表している。

リーグオフィスは、5月13日にメンフィスでの集会から帰る際、他の数人と同乗していた車の中で、モラントが故意に目立つように銃を示したと理解しました。モラントは録画されていること、インスタグラムで生配信されていることを知りながら銃器を振りかざしました。

5月の一件は、モラントが「デンバー地区のナイトクラブで酩酊状態にあった際に」インスタグラムの生配信で銃器を見せ、8試合の出場停止処分を科されてから2か月も経っていなかった。

3月に8試合の出場停止処分を消化した際、モラントは処分された行為を繰り返さないとNBAに約束し、公言していた。25試合の出場停止処分は、8試合の出場停止処分につながった行為を繰り返した結果だ。

ジャ・モラントの処分内容

2022-2023シーズン終了後、NBAはモラントの出場停止に関する詳細を発表した。マックス延長契約1年目のモラントは、開幕から最初の25試合で無給の出場停止処分を科された。

Spotrac』によると、今季のモラントは年俸3400万ドル(約48億9600万円/1ドル=144円換算)超の予定。出場停止処分により、モラントはそのうちの700万ドル(約10億800万円)強を失った。

出場停止処分にもかかわらず、モラントはトレーニングキャンプや練習への参加を認められた。試合日は開始2時間前までアリーナにいることが許された。

NBAコミッショナーのアダム・シルバーによると、モラントは復帰前に「この破壊的行為を繰り返すに至った状況に直接的に対処するプログラムをリーグと策定し、履行することが要求された」とのことだ。

12月15日(同16日)、モラントは処分を科されてから初めて報道陣と話した。悔恨の情をにじませ、自身が不在の中でチームが苦戦していることに責任を負うと述べている。

 

ジャ・モラントについてのグリズリーズの声明

5月の生配信を受け、グリズリーズはモラントをチームのあらゆる活動において謹慎とした。

6月のNBAの処分発表を受け、球団は以下のように声明を発表している。

今回の件でモラントに出場停止処分を科したリーグの決定を尊重します。リーグ、チームとしての我々の基準は明確であり、チームの全関係者が遵守することを期待します。

原文:What did Ja Morant do? Explaining the Grizzlies star's suspension to start 2023-24 NBA season ahead of return(抄訳)
翻訳:坂東実藍

Gilbert McGregor

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Gilbert McGregor first joined The Sporting News in 2018 as a content producer for Global editions of NBA.com. Before covering the game, McGregor played basketball collegiately at Wake Forest, graduating with a Communication degree in 2016. McGregor began covering the NBA during the 2017-18 season and has been on hand for a number of league events.

坂東実藍 Miran Bando

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。