最後の試合をプレイした可能性があるビンス・カーター「自分のキャリア、終わり方には満足している」

Scott Rafferty

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もしビンス・カーターが"NBAで最後の試合をすでにプレイした”ということになる場合、彼自身はそれを受け入れられるようだ。

8度のオールスター選出を誇るビンス・カーターは、自身のポッドキャスト『Winging It With Vince Carter』で「シーズンがどう終わるのかはわからない」と語った。

「どうなろうと、どちらの結果も受け入れられるよ。もしあれが最後の試合、最後のショットだったとしたら、それを決められたわけだから問題ない。自分のキャリア、終わり方には満足している。もしシーズンが続くのであれば、それはそれだ」。

「僕の頭の中では、"今季は終わったのだ"というスタンスでいる。多くの人から、『あれが最後じゃないといいね』っていうツイートをもらっていて、それはそれで嬉しいのだけど、僕はこれまで通りやっていくだけだ。今季はおそらくもう終了していて、もししていなければ『サプライズ! おまけであと3、5、10試合、プレイすることができるよ!』という感じで受け止める」。

カーターはNBAシーズンが停止になる直前に行なわれた最後の数試合のひとつに出場していた。アトランタ・ホークスがニューヨーク・ニックス相手に延長の末に敗戦した試合(現地3月11日)で、ベンチから12分出場し、フィールドゴール5本中2本を決めて5得点を記録した。

最後の3得点は、オーバータイム残り数秒で決めたものだ。カーターはそのときのことをポッドキャストで説明している。

ユタ・ジャズのセンター、ルディ・ゴベアに新型コロナウイルス陽性反応が出たことを、第3クォーターが始まる前にホークスのロイド・ピアース・ヘッドコーチから聞かされたという。そのニュースを聞いた瞬間、NBAのシーズンが停止になることは理解していたが、ベンチでドウェイン・デッドモンに言われるまでは、これが自身にとってキャリア最後の試合になる可能性があることには気付いていなかった、と話している。

その結果、オーバータイム残り19.0秒でカーターは試合に再び投入され、あの感情的なエンディングを生み出したのだ。

その最後の数秒の間、彼の意識はどんなものだったのだろう? 

「今年は個人的にずっと、あまり上手くシュートを打てていなかったのだけど、最後にこの1本を決めないとなっていう瞬間を迎えたときは、自然とこれまでの習慣が出てくれた。トレイ(ヤング)がボールを投げてくれ、1歩、2歩と踏んで、これまでしてきたようにシュートを打ったんだ」。

「実際、今でも鳥肌が立つよ。あれが入るのを見たときはゾクゾクしたね。最初は『シーズンはまた再開するさ』という気持ちだった。でも同時に『万が一、再開しなかったときのために、これは決めておかないとな』とも思っていた」。

もしカーターが彼にとって最後の試合をすでにプレイしたのだとすれば、キャリア平均は16.7得点、4.3リバウンド、3.1アシスト、1.0スティールを記録したことになる。NBAの歴代得点ランキングでは22位にランクインしている。

原文:Atlanta Hawks forward Vince Carter opens up about possibility of having played his final NBA game by Scott Rafferty/NBA Canada

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Scott Rafferty is an experienced NBA journalist who first started writing for The Sporting News in 2017. There are few things he appreciates more than a Nikola Jokic no-look pass, Klay Thompson heat check or Giannis Antetokounmpo eurostep. He's a member of the NBA Global team.