ビクター・ウェンバンヤマが新人王争うチェット・ホルムグレンとの対戦で歴史的スタッツ

Dan Treacy

坂東実藍 Miran Bando

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NBAがオールスターブレイクに向かっていた時、新人王争いの行方はすでにサンアントニオ・スパーズのビクター・ウェンバンヤマに傾いていた。そして今、レースは終わりを迎えたのかもしれない。

2月29日(日本時間3月1日)、ウェンバンヤマはオクラホマシティ・サンダーの新人チェット・ホルムグレンを上回り、チームを1月27日(同28日)以来となるホームでの勝利に導いている。デビン・バセルが28得点をあげ、ジェレミー・ソーハンがダブルダブルを達成と、すべてをウェンバンヤマがやる必要はなかった。だが、そのパフォーマンスはスパーズのファンが来季見たいと望むようなものだった。試合に勝つバスケットボールだ。

20歳のウェンバンヤマは試合後、コート上でのインタビューで「これがめちゃくちゃ恋しかった」と勝利を喜び、「レッツゴー、スパーズ」のチャントを先導している。

サンダー戦後のコメントはシンプルに、ウェンバンヤマにとってスパーズの勝利はより大きな意味を持つということを思い出させた。

ここでは、スパーズがサンダーを下した試合におけるウェンバンヤマの見事なスタッツを見ていく。

ビクター・ウェンバンヤマのサンダー戦のスタッツ

スパーズが132-118で勝利した試合で、ウェンバンヤマは28得点、13リバウンド、7アシスト、5ブロックと活躍した。3ポイントショットは7本中5本成功。2スティールも記録している。

前の週のロサンゼルス・レイカーズ戦でウェンバンヤマが達成した5x5ではない。だが、サンダー戦のウェンバンヤマは、NBAの歴史でこれまでなかったパフォーマンスを披露した。25得点&10リバウンド&5アシスト&5ブロック&3P成功5本超を1試合で達成した初の選手となったのだ。

また、サンダー戦で5ブロックを記録したことで、ウェンバンヤマは2月通算で47ブロックと、5つのチームを上回る数字を残した。ここ7試合は平均5.3ブロックをマークしている。

一方、サンダーのホルムグレンも見事な出来で、力強いパフォーマンスを続けている。スパーズ戦ではフィールドゴール12本中8本成功の23得点、7リバウンド、5アシストを記録した。それでもウェンバンヤマとは比較にならないことが、スパーズ新人の多くを物語っている。

スパーズはサンダーに勝っても12勝48敗で、ウェスタン・カンファレンスの最下位にある。それでも、ウェンバンヤマがしていることを無視するのは難しい。ここ18試合は平均22.3得点、10.4リバウンド、3.6ブロック、FG成功率47.6%、3P成功率38.7%という数字だ。

シーズン序盤からの向上が最も明らかなのは3Pだ。ここ18試合の3P成功率は、2023年のドラフト組で最高級である。

原文:Victor Wembanyama stats: Spurs star makes history in Rookie of the Year battle vs. Thunder's Chet Holmgren(抄訳)
翻訳:坂東実藍

Dan Treacy

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Dan Treacy is a content producer for Sporting News, joining in 2022 after graduating from Boston University. He founded @allsportsnews on Instagram in 2012 and has written for Lineups and Yardbarker.

坂東実藍 Miran Bando

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。