好調ハリバートンの注目スタッツ3つ インシーズン・トーナメント決勝進出のペイサーズをけん引

Edward Sutelan

坂東実藍 Miran Bando

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タイリース・ハリバートンはすでにNBAで目立つ存在になっていた。2020年のドラフトで全体12位指名され、2021年にオールルーキー・ファーストチームに選出。2023年のオールスターに選ばれている。

だが、2023-2024シーズン序盤のハリバートンは、さらなるレベルアップを遂げた。インディアナ・ペイサーズのインシーズン・トーナメント決勝進出に貢献し、リーグ最高のポイントガードとして頭角を現している。ここまでは、圧倒的に自身最高のシーズンだ。

全般的に数字は素晴らしい。平均得点(26.9)は13位で、平均アシスト(12.1)はリーグトップ。エフィシエンシーレーティングは4位で、ニコラ・ヨキッチ、ジョエル・エンビード、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーに続く成績となっている。

ブレイクしているハリバートンの重要なスタッツをひも解き、今季の彼がいかに貴重な存在で、ペイサーズを助けているかを見てみよう。

ハリバートンの注目スタッツ

ショット向上

ハリバートンのプレイは全般的に向上しているが、その一因は3ポイントショットの向上にある。

昨季、ハリバートンは3P成功率が40%だった。今季は44.1%を記録している。2021-2022シーズンにマークしたこれまでの自己最高である41.4%を2.7%上回る数字だ。

NBAによると、プルアップジャンパーの3Pは平均7.3本試投と、ルカ・ドンチッチと並ぶリーグ最多タイ。平均3.1本成功もドンチッチと並んでいる。

これにより、ハリバートンはトゥルー・シューティング成功率(3Pとフリースローも加味した成功率)が大きく向上している。2022-2023シーズンが自己最高の62.4%だったが、今季は67.4%と5%上昇だ。

これは平均20得点&10アシスト超の選手でNBA史上最高の数字だ。1988-1989シーズンにマジック・ジョンソンが記録した62.5%を大きく上回る。

ターンオーバーが少ないハリバートン

おそらく、今季のハリバートンの好調ぶりで最も注目なのは、ターンオーバーせずにプレイを決めている点だ。

Stathead』によると、25得点&15アシスト超を記録した試合でターンオーバーがなかった選手は、NBAの歴史で15人しかいない。そしてハリバートンはこの記録を複数回達成した唯一の選手だ。いずれも2023年11月12日(日本時間13日)以降に達成している。

今季のハリバートンは合計217アシストを記録した中でターンオーバーはわずかに40回。比率は5.42とリーグ5位だ。Statheadによれば、開幕20試合で200アシスト超&40ターンオーバー以下を記録したのは、NBAの歴史でこれまでわずか2人しかいない。1977-1978シーズンのジョン・ルーカス(222アシスト&19ターンオーバー)と1978-1979シーズンのケビン・ポーター(206アシスト&35ターンオーバー)だ。

ペイサーズのオフェンシブレーティング

ハリバートンの成功は、チームとしてのペイサーズを高めている。

昨季のペイサーズはオフェンシブレーティング113.8でリーグ21位だった。今季は12.3とリーグトップだ。

ハリバートンのオフェンシブレーティングは126.7で、チームメイトのマイルズ・ターナー、ブルース・ブラウン、オビ・トッピン、バディー・ヒールドが続いている。

そしてそのオフェンシブレーティングが得点につながっている。ペイサーズは平均128.4得点とリーグ最多の数字を記録している。昨季は平均116.3得点でリーグ10位だった。

2023-2024シーズンのハリバートンのスタッツ

試合 平均出場時間 平均得点 平均リバウンド 平均アシスト FG成功率 3P成功率 eFG%
18 34.4 26.9 4.2 12.1 9.4-17.9 (52.5%) 3.9-8.9 (44.1%) 63.5%

原文:Tyrese Haliburton stats: 3 important numbers you need to know about Pacers guard(抄訳)
翻訳:坂東実藍

Edward Sutelan

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Edward Sutelan joined The Sporting News in 2021 after covering high school sports for PennLive. Edward graduated from The Ohio State University in 2019, where he gained experience covering the baseball, football and basketball teams. Edward also spent time working for The Columbus Dispatch and Cape Cod Times.

坂東実藍 Miran Bando

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。