NBAで唯一カナダを本拠地とするラプターズが直面する再開シーズンへの課題

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7月31日(日本時間8月1日)から22チームでリーグを再開する方向で動き始めているNBAだが、その22チームのなかで特殊な状況に置かれているチームがひとつある。カナダのトロント市を本拠地に持つトロント・ラプターズだ。

どのチームもシーズンを再開する前に十分な期間のワークアウトやトレーニングキャンプが必要とされるが、ラプターズの場合は他の21チームと事情が異なる。トロントでの活動とアメリカでの活動をするにあたって、それぞれの国が新型コロナウイルスに対して設けている検疫ルールを考慮しなければならないという問題に直面しているのだ。『AP』のティム・レイノルズ記者が詳しく報じている。

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カナダ政府は、カナダに戻ってくる人には14日間の検疫期間を要求している。これがラプターズの今後の動き方に影響してくる。何人かのラプターズ選手はトロントにおり、アメリカに戻っている選手もいる。

カナダや他国の選手たちをアメリカに入国させるプロセスは、国土安全保障省のチャド・F・ウルフ長官代行がプロスポーツ選手の米国入国禁止措置を免除する命令に署名したことで多少は合理化されている。

ニック・ナース・ヘッドコーチは「いくつかの選択肢を検討している」と語っている。

ディズニーでのシーズン再開が具体的にどういうものになるのか、NBAはまだ多くの詳細を発表しておらず、NBA選手会とも引き続き交渉中だ。暫定的なスケジュールとして、各チームが7月上旬にオーランドに集まり、試合が7月末に開始され、遅くとも10月12日にNBAファイナル第7戦が行なわれるものとされている。

ということは、もしチームがファイナルまで進んだ場合、100日以上をディズニーで過ごすことになる。ラプターズの場合、アメリカでトレーニングキャンプを開催するとなれば、自宅から離れている期間はさらに長くなるのだ。

(中略)

ナースHCは「まだ全ての情報が揃っているわけではないが、近づいてはいる」と話す。

「もう少し近づいてきたら、最終的な決断を下す予定だ。想像通り、多くのことを検討しなければならない。すぐに検査も始めなければならない。実際に動き始める前に、いろいろと整理しなければならないんだ」。

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2018-19シーズンのNBAチャンピオンであるラプターズは、今季、3月にシーズンが停止されるまでに46勝18敗の成績を残し、ミルウォーキー・バックス(53勝12敗)に次いでイースタン・カンファレンス2位につけている。バックスとは6.5ゲーム差、同3位のボストン・セルティックス(43勝21敗)とは3ゲーム差だ。

現在、NBAとNBA選手会によって協議中の再開案によれば、シーズン再開後に行なわれる予定のシーディングゲーム(順位決定戦)は8試合が予定されており、中断前と再開後の成績を合計してプレイオフシード順位を決めることになる。


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ