マブスのプレイオフ進出に必要な昨季同様の3Pディフェンス

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トレーニングキャンプまで2週間。NBAの新シーズンはすぐそこということだ。ダラス・マーベリックスがプレイオフの舞台に戻るために必要な数字を見ていこう。今回は、3ポイントショットだ。

おそらく、過去5年のどこかでNBAを見た人なら、最近はどのチームも3Pが多いという話を耳にしたことがあるはずだ。昨季のチームあたりの3P試投数は、1試合平均32本。フィールドゴールの約36%が3Pだ。

コートには多くのスペースがあり、試合における動きは速く、各チームは完全に相手の多くの3Pを防げていない。だが、それは必ずしも悪いこととは限らない。例えば、昨季のミルウォーキー・バックスはリーグで最も相手に多くの3Pを許したが、ディフェンシブレーティングは1位だった。バックスはリングを守ることを優先し、3Pラインを守るのが可能な時にカバーするためのスキームや動きを生かしたのだ。

昨季、マーベリックスはプレイオフに進めなかった。だが、プレイオフに進出した多くのチームとの共通点もある。マーベリックスは相手の3P成功率でトップ11に入ったが、これはポストシーズンに進めなかったチームの中で最高の成績なのだ。もちろん、最高の名誉というわけではないが、少なくとも新シーズンに向けた基礎的要素となる。

シーズン序盤は対戦相手に簡単に3Pを許していたことを考えれば、最終的に6位タイの数字を残したのは素晴らしい快挙だ。開幕から11月1日(日本時間2日)まで、マーベリックスの対戦相手は平均47.9%の成功率を記録した。打たせた本数は平均26.4本と3番目に少なかったにもかかわらず、5番目に多い12.6本を決められたのである。

この8試合でマーベリックスが2勝6敗だったのも驚きではない。負け試合のうち、サンアントニオ・スパーズには45%、ロサンゼルス・レイカーズには58.8%の3P成功率を許している。

幸いにも、その非常に運の悪い時期は終わりを迎えた。11月2日(同3日)からシーズンが終わるまで、マーベリックスの対戦相手の3P成功率は33.3%にとどまったのだ。74試合でリーグナンバーワンの3Pディフェンスだったのである。5カ月以上にわたり、マーベリックスは見事な3Pディフェンスを見せたのだ。

マーク・キューバンはかつて、優れた守備者の指標とは、相手に許したショットや得点よりも、許さなかったショットにあると話していた。言い換えれば、簡単な得点をさせないということだ。

テキサス・レジェンズのヘッドコーチであるGeorge Galanopoulosは最近、『Mavs.com』に対し、ファンやメディアの間で最も過小評価されている選手の能力は、守備時のシューターに対するクローズアウトだと話した。その点で優れたマーベリックスの選手を問うと、Galanopoulosはすぐにドリアン・フィニー・スミスと答えた。

『SportVU』によると、昨季のフィニー・スミスは、守備での平均スピードがチーム2位だった。Krishna Narsuのリサーチによると、過去6シーズンにおけるポジショナルマッチアップにおいて、フィニー・スミスはリーグで最も多才な選手のひとりと評価されている。

守備に注目すれば、相手チームがボールを持っている時に、彼がコート上を飛び回っているのを目にするだろう。『Second Spectrum』によれば、昨季のフィニー・スミスが直接クローズアウトした相手の平均得点は0.950得点。300回以上のクローズアウトをした157選手中13位の数字だ。

そのほかにも、マーベリックスにはクローズアウトが非常に優れたと評価された選手たちがいる。ティム・ハーダウェイJr.はトレードで加入してから非常に良いパフォーマンスだったし、デニス・スミスJr.もトレードまで同様だった。ルカ・ドンチッチも良かった。

良いクローズアウトは多くを意味する。相手にとって厳しいショットとなったり、まったくショットを打てなくなったりするのだ。どちらも素晴らしい結果である。要素はあり、鍵を握る選手たちもいる。マーベリックスが昨季同様の効率で3Pラインを守れ、ロスターのその他の改善で効果的にプレイオフ復帰を果たせることを願う。

原文:To return to the playoffs, the Mavs must continue to defend the 3-point line well by BOBBY KARALLA/Mavs.com(抄訳)​

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ