【NBAプレイオフ2024展望】西準決勝:サンダー対マーベリックス

Stephen Noh

YOKO B

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ルカ・ドンチッチとシェイ・ギルジャス・アレクサンダーは、今季のオールNBAファーストチームに選出されることが濃厚だ。57勝のサンダーと50勝のマーベリックスのセカンドラウンド(準決勝)という最高の舞台で彼らは対決する。

オクラホマシティ・サンダーは第1シードだが、両チームの差は思うほど大きくない。ダラス・マーベリックスはトレード期限で先発のPJ・ワシントンとダニエル・ギャフォードを獲得し、チームを再編成した。それ以来、両チームは22勝9敗で並んでおり、これは25勝6敗のボストン・セルティックスに次ぐリーグ2位の成績である。

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サンダーはホームコートアドバンテージを持っているかもしれないが、第1シード対第5シードの対戦としては互角のシリーズだ。ここでは、このシリーズを展望する。

サンダー対マーベリックスの予想

サンダーに対する批判は、プレイオフで戦うには若過ぎるし、小さ過ぎるというものだった。ニューオーリンズ・ペリカンズとのファーストラウンドではヨナス・バランチュナスに手こずったが、それでも彼らはスイープ(全勝)でシリーズを勝ち抜いた。彼らの若さも特に不利にはならなかったようだ。

一方のマーベリックスは、カワイ・レナードを欠いたロサンゼルス・クリッパーズとのタフなシリーズを勝ち上がった。彼らにはサンダーを苦しめるバランチュナスのような従来型のビッグはいないが、ギャフォードとデレック・ライブリー二世という素晴らしいオフェンシブリバウンダーがいる。リバウンド争いはこのシリーズのカギを握り、マーベリックスにとって有利になるはずだ。

サンダーが用いるスクリーンの組み合わせと頻繁なリムへのドライブのため、彼らは独特の課題を抱える。その裏でリーグ3位のオフェンス力を誇っていた。マーベリックスにはドンチッチとカイリー・アービングというディフェンスにおける弱点がある。両者ともファーストラウンドでは予想以上のディフェンスを見せたが、彼らは頻繁に試されることになるだろう。

弱点はいくつかあるものの、マーベリックスのディフェンスは言われているほど悪くない。開幕当初は苦戦を強いられたが、トレード期限後のディフェンス成績はリーグ7位だ。マーベリックスが抱える2人のセンターはリムプロテクションの役割を非常によく果たし、ワシントンは移籍以来、フォワードとして自身最高のディフェンスを見せている。

マーベリックスは通常の第5シードよりもはるかに強いチームだ。このシリーズはビッグプレイを連発するスター選手が揃った素晴らしいものになるだろう。最終的には、ドンチッチとアービングがギルギウス・アレクサンダーとジェイレン・ウィリアムズより有利だと考える。なぜなら、マーベリックスのほうがリバウンドで優位であり、レギュラーシーズンでもサンダーを相手に善戦しているからだ。

予想:第7戦でマーベリックス勝利

サンダー対マーベリックス、2023-2024シーズンのレギュラーシーズン成績

サンダーとマーベリックスは4回対戦し、サンダーが3勝1敗とリードしている。

  • 2023年12月2日:サンダー 126-120 マーベリックス
  • 2024年2月10日:マーベリックス 146-111 サンダー
  • 2024年3月14日:サンダー 126-119 マーベリックス
  • 2024年4月14日:サンダー 135-86 マーベリックス

最初の対戦では、リードしていたサンダーが第4クォーターにマーベリックスに30-0のランを許した。サンダーはそれでもなんとか持ちこたえ、僅差で勝利している。

第2戦では、マーベリックスの選手としてデビューしたギャフォードとワシントンが即座にドンチッチとのプレイに溶け込んだ。猛烈なペースでプレイしたマーベリックスは、ファストブレイクの得点でサンダーを33-2で上回った。

第3戦と第4戦は両者の分析には役に立たない。ドンチッチは2試合とも欠場し、シードがすでに確定していたマーベリックスは第4戦で先発のほとんどを休ませており、どちらもサンダーが圧勝している。

サンダー対マーベリックスの注目ポイント:ルー・ドートとルカ・ドンチッチの対決の行方は?

今季得点王に輝いたドンチッチは、プレイオフのクリッパーズ戦でもその支配力を発揮した。クリッパーズはあらゆる異なるスキームを使ってドンチッチに対抗しようとしたが、何もうまくいかなかった。ディフェンスを巧みに翻弄するドンチッチにはどんなゲームプランも効果はない。

少なくともサンダーには1対1でガードできる選手が何人かいる。ルー・ドートはブランドン・イングラムを1試合平均14.3得点、フィールドゴール成功率34.5%に抑え、徹底的に苦しめることに成功したシリーズを終えたばかりだ。

NBAのトラッキングデータによると、レギュラーシーズン中のドートは同じレベルでドンチッチを抑えることに成功していない。ドートが主要なディフェンダーの時のドンチッチのFG成功率は57.1%だ。ドンチッチは、時に最高のディフェンダーでさえ滑稽に見せてしまう。

サンダーのほかの選手たちはさほど良い結果を残せていない。ドンチッチは今季のサンダー戦で、1試合平均34.0得点(FG成功率55.6%、3ポイントショット成功率42.9%)、13.5アシスト、11.5リバウンドを記録している。

ドートはドンチッチのストッパーとして最も重大な役割を担うことになるが、彼を止めるにはチーム全体の力が必要となる。ケイソン・ウォレスもベンチからフルコートでプレッシャーをかけられる厄介な選手だ。ジェイレン・ウィリアムズはサイズがあり、オンボールのディフェンスがうまい。ギルジャス・アレクサンダーはスティールを量産する存在だ。そして、レギュラーシーズンの総ブロック数でリーグ2位となったチェット・ホルムグレンももちろんコートに戻ってくる。

過去に効果があったのはドンチッチを疲れさせることだった。サンダーが彼に対抗して積極的にオフェンシブリバウンドを取りに行き、彼をフルコートでガードしてできるだけ動かすことができれば、ドンチッチはシリーズ終盤には疲弊してガス欠になる可能性があるだろう。

原文:Thunder vs. Mavericks prediction, odds, schedule for 2024 NBA Playoffs second round series(抄訳)
翻訳:YOKO B

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Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

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静岡県出身。大学卒業後渡米し、オクラホマ大学大学院修士課程修了。2014年よりオクラホマシティ在住。移住前にNBAのオクラホマシティ・サンダーのファンとなり、ブログで情報発信を始める。現在はフリーランスライターとして主にNBA Japan/The Sporting Newsに寄稿。サンダーを中心に取材するかたわら、英語発音コーチも務める。