今年のフリーエージェント市場はあまり賑わいを見せていないが、それでもポジションごとに注目されている選手は多い。
パワーフォワードに関して言えば、オールスター選出7回を誇るアンソニー・デイビス、そして3ポイントシューター、ディフェンダーとして評価が高い選手たちがフリーエージェントになる。
2020年のオフにFAになる注目のパワーフォワードを5人紹介したい。
※モントレズ・ハレル、サージ・イバカ、デリック・フェイバーズ、クリスチャン・ウッドはセンターとして考えたため、今回のリストには含まれていない。
1. アンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ)
年齢:27歳
現状:プレイヤーオプションを保持
デイビスは、来季2880万ドル(約30億2400万円)の年俸が保証されているプレイヤーオプションを保持しているが、これを破棄してFAになると見られている。もしFAになれば、レイカーズと再契約を結ぶ可能性が高い。シーズンが再開される前の時点で、NBA.comは彼をリーグで4番目の選手に位置付けていた。昨季は平均26.1得点(リーグ12位)を記録し、年間最優秀守備選手賞の最終候補に挙げられた。
2. ダニーロ・ガリナーリ(オクラホマシティ・サンダー)
年齢:32歳
現状:フリーエージェント
昨季の平均18.7得点、5.2リバウンドはキャリア最高レベルのスタッツで、3Pを多投することでスペーシングにも優れている。NBA.comによれば、昨季ガリナーリが放ったフィールドゴールの半数近くがキャッチ&シュートからの3Pで、成功率はリーグトップクラスの41.8%を記録した。これまで負傷の多い選手という印象が強かったものの、昨季は72試合中62試合に出場した。
3. ダービス・ベルターンス(ワシントン・ウィザーズ)
年齢:27歳
現状:フリーエージェント
昨季のベルターンスは、リーグトップクラスの1試合平均8.7本の3P試投数を記録しただけではなく、成功率も42.4%と高かった。彼以外でこれだけの数字を1シーズンで残した選手は、ステフィン・カリー(4回)、クレイ・トンプソン、ダンカン・ロビンソンしかいない。またベルターンスは、シュートレンジも広い。
現代のNBAで3Pが重要な意味を持つため、大金を得る可能性がある。
4. ジェレミー・グラント(デンバー・ナゲッツ)
年齢:26歳
現状:プレイヤーオプションを保持
来季930万ドル(約9億7700万円)の年俸が保証されているプレイヤーオプションを保持しているが、これを破棄してFAになると見られている。2020年のNBAプレイオフでは、万能性の高いディフェンダーとして評価された。ユタ・ジャズとのファーストラウンドでは、ドノバン・ミッチェルとルディ・ゴベアを抑え、ロサンゼルス・クリッパーズとのカンファレンス準決勝ではカワイ・レナードとポール・ジョージにつき、ロサンゼルス・レイカーズとのカンファレンス決勝ではレブロン・ジェームズとデイビスをマークした。オフェンスでは、スポットアップのシューター、身体能力を生かしたフィニッシャーとして評価されている。
5. マーカス・モリス(ロサンゼルス・クリッパーズ)
年齢:31歳
現状:フリーエージェント
昨季はニューヨーク・ニックスとクリッパーズに所属。クリッパーズに加入後はスロースタートだったが、プレイオフで平均11.8得点、FG成功率50.5%、3P成功率47.5%の活躍だった。ガードからフォワードを相手に守れるディフェンダーとしても評価が高い。
その他の注目選手
ポール・ミルサップ(デンバー・ナゲッツ/無制限FA)
カーメロ・アンソニー(ポートランド・トレイルブレイザーズ/無制限FA)
ダリオ・シャリッチ(フェニックス・サンズ/制限付きFA)
ボビー・ポーティス(ニューヨーク・ニックス/チームオプション)
ロンデイ・ホリス・ジェファーソン(トロント・ラプターズ/無制限FA)
ジャバリ・パーカー(サクラメント・キングス/プレイヤーオプション)
ジャマイケル・グリーン(ロサンゼルス・クリッパーズ/プレイヤーオプション)
原文:The five best power forwards in the 2020 free agent class by Scott Rafferty/NBA Canada(抄訳)