ゴールデンステイト・ウォリアーズのスティーブ・カー・ヘッドコーチの夏は忙しかった。FIBAワールドカップを戦ったアメリカ代表のアシスタントコーチとして1か月を国外で過ごし、帰国したら数週間でNBAの新シーズンに向けて準備しなければならない。
アメリカ代表での時間で、彼は何を得たのか。そして、すぐそこに迫るトレーニングキャンプについてどう考えているのだろうか。
先日、カーHCは『Bleacher Report』のハワード・ベック記者とこれらのテーマについて話した。アメリカ代表のグレッグ・ポポビッチHCの下で仕事したことや、ワールドカップにおける各国チームの強さ、新顔が加わった若い2019-20シーズンのウォリアーズで準備しなければいけない変化についてだ。
アシスタントコーチとしてアメリカ代表に加わることを望んだ理由
(ポポビッチHCの)アシスタントコーチをしたかった。それが魅力的だったんだ。わたしは彼の下で4年プレイし、多くを学んだ。大の仲良しとなり、師匠でもある。だから、彼から連絡があって頼まれれば、断ることなど選択肢にもならない。経験になることを願っていた。
ポポビッチHCとの仕事で得たもの
日々のことや計画、次のステップ、短期間で選手たちにいかに教えるか、我々が分からなければいけないこと…彼はとても生き生きし、ワクワクしていた。だれかを指導するというと、プレイや練習のことを思うだろうが、ポップ(ポポビッチHC)の場合はプロセスがより大切なんだ。彼を見ていると、人の扱い方が分かるだろう。最初の数日で選手たちは彼を見事なまでにリスペクトする。ただ一方で、非常にフレンドリーな関係でもあるんだ。彼は純粋に選手たちのことを気にするし、選手たちもそれを感じるからね。
ポポビッチHCから得たことで、ウォリアーズにも生かせるのは?
彼は非常に革新的だし、わたしが大好きな点のひとつが、バスケットボールではない周囲の世界に対する関心だ。実際、選手たちに地理のクイズを出したりしていたんだよ。白地図でどこがチェコかを指さなければいけなかったり…。わたしにとって、そういうことも指導なんだ。バスケットボール以外のところで選手たちとどうつながるかということさ。
新たなウォリアーズのロスターや選手たちへの適応
ワクワクしているよ。みんな同じだと思う。自分たちのより新しいバージョンを築いていく…大変だけど、エキサイティングだ。
新シーズンのウォリアーズには「MVPバージョン」のステフィン・カリーが必要か
そうだね。ただ、ここ5年は毎年そうだったと思う。ステフはただステフというだけさ。彼は彼であるだけで、どんなポゼッションも、すべての試合を変えることができる。だから、「MVPバージョンのステフが必要」というのは、過去5年と同じ男が必要という意味なんだ。ロッカールームでは謙虚なこの素晴らしいバスケットボール選手がね。ファンとも素晴らしいつながりを持ち、チームメイトやコーチが一緒に戦いたいと望む選手だ。
原文:Steve Kerr Talks Team USA, Upcoming NBA Season on ‘The Full 48’ by Warriors.com(抄訳)