スティーブ・カーやニック・ナースを悩ます五輪スケジュール

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新型コロナウイルスの影響で2020年の東京オリンピックが来年に延期されたことは、NBAにとっても大きな影響を及ぼすこととなる。出場国はまだ全て出揃っておらず、出場が決まっている国もどの選手がプレイするのかはまだ決まっていない。しかし、コーチ陣はすでに決まっている国が多く、男子バスケットボールのアメリカ代表もそのひとつだ。

すでに東京オリンピック出場権を獲得しているアメリカ代表は、サンアントニオ・スパーズのグレッグ・ポポビッチがヘッドコーチを務め、ゴールデンステイト・ウォリアーズのスティーブ・カーがアシスタントコーチを務めることが決まっている。だが、カーは代表の活動がどういったものになるのか、現段階では全く把握していないようだ。『AP』が報じている。

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カーは「信じられないかもしれないが、ポップ(ポポビッチの愛称)とは一言もこのことに関して話し合っていない」と話している。

「なぜなら何もわからないからだ。ここ2週間ほど彼とは毎日話していて、その前は週1で会話していた。それでも、何もわからないから、この件に関しては何も話していない」。

当初アメリカは多くのNBAスター選手がこの夏に代表でプレイすることに興味を示していた。しかし1年延期されたことで、USAバスケットボール(アメリカバスケットボール協会)のジェリー・コランジェロ会長とポポビッチHCは、NBAの2020-21シーズンのスケジュールが決定するまで、具体的なチーム作りも延期すると述べている。

(中略)

トロント・ラプターズのニック・ナースHCは、オリンピック最終予選、そして予選を突破すればオリンピック本戦でカナダ代表をコーチする予定だ。しかし、海外渡航条件が通常に戻るのは一番最後だと本人は感じているようだ。

彼もカーと同じように、どうなるのかはわかっておらず、「とても複雑な状況だ」と語っている。

「来季がどうなるか、まだ分かっていないことがとても多い。何もわからない。いつ始まるのか? 開幕を遅らせる方向で話し合っているはずで、そこから全体的なスケジュールを凝縮するのかも分かっていない。ゆったりとしたスケジュールで、連戦を減らしていたことは多くの人が喜んでいたことなので、また凝縮させることはないのではないだろうか」。

「しかし凝縮させなかった場合、オリンピックと重なることになるか、とても近い時期になるよね? 多くのことが私にはまだ分かっていない」。

現段階で同じような状況に置かれているのは、ナース、ポポビッチ、カーだけではない。ウォリアーズのアソシエイト・ヘッドコーチのマイク・ブラウンはナイジェリア代表、ラプターズのアシスタントコーチのセルヒオ・スカリオロはスペイン代表、フィラデルフィア・76ersのブレット・ブラウンHCはオーストラリア代表でそれぞれコーチを務める。ナイジェリア、オーストラリア、スペインはアメリカ同様すでにオリンピック出場を決めており、開催国の日本、アルゼンチン、イラン、フランスも出場権を持っている。

(中略)

もし2020-21シーズンが12月に始まった場合、レギュラーシーズンが終わるのは5月頃が予想され、その場合はNBAプレイオフがオリンピック予選や本戦と同じ時期に開催されることとなる。NBAは来月フロリダ州オーランドで今季を再開させる予定で、NBAファイナルが10月12日まで続く可能性があることから、来季の開幕は12月に予定していることをすでに選手たちに伝えている。

ここ数シーズン、NBAは連戦の数を減らし、5日で4試合という過密スケジュールを可能な限り避けることに成功してきた。もしこれをなくせば、オリンピックとの衝突を避け、選手やコーチがオリンピックに参加することが可能となるかもしれない。

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東京オリンピックに参加する12か国のうち8か国がすでに決まっているが、残りの4か国を決めるオリンピック最終予選はまだ行なわれていない。FIBAはオリンピック最終予選を2021年の6月29日から7月4日まで行なうことを発表している。


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ