シャックとカリーがドキュメンタリー "The Queen of Basketball" でアカデミー賞受賞

YOKO B

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3月27日(日本時間28日)、第94回アカデミー賞の授賞式が行われ、NBA界から再びオスカー受賞者が誕生した。

シャキール・オニールとステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)がエグゼクティブプロデューサーとして名を連ねる22分間の映画、"The Queen of Basketball"(『ザ・クイーン・オブ・バスケットボール』)がアカデミー短編ドキュメンタリー映画賞を受賞したと『AP』が報じている。

このドキュメンタリーは、NBAチームが公式にドラフトで指名した唯一の女性であり、オリンピックの女子バスケットボールの歴史で初得点を記録したことでも知られるルシア・ハリス氏を描いたベン・プラウドフット監督の作品。熱烈なバスケットボールファンにも先駆者である彼女の物語を理解してもらえるように作成されたという。

プラウドフット監督は「もし、今も女性アスリートに観客がいるのかを疑い、彼女たちの物語は貴重なのか、面白いのか、重要なのかと、まだ疑問に思う人がいるとしたら…このアカデミー賞がその答えになるでしょう」と、ロサンゼルスでの授賞式で述べている。

ハリス氏はオニールと同様、ネイスミス・メモリアル・バスケットボール・ホール・オブ・フェイム(バスケットボール殿堂入り)の一員である。しかし、4度のNBA優勝経験があり、NBA史上偉大な選手の一人として広く知られているオニールでさえ、彼女の物語をよく知らなかった。

今月初めにオニールは「最初は彼女が誰なのか知らなかった」と話している。

ほとんどの人が同じだ。

しかし、この映画と、オニールやカリーの関与――カリーは今月初め、"Queen Lucy"(クイーン・ルーシー)と書かれたスニーカーを履いていた――によって、彼女の物語がより多く語られるようになった。

Queen Lucyと書かれたシューズを履くステフィン・カリー
NBA Entertainment

ハリス氏は、1970年代にデルタステイト大学の全米選手権3連覇に貢献し、1976年のモントリオール・オリンピックでは米国代表として銀メダルを獲得。1977年のNBAドラフト7巡目でニューオーリンズ・ジャズに指名されたが、当時は妊娠中で、実際にチーム入りを目指すことはなかった。

ハリス氏は約2か月前の1月18日(日本時間19日)に66歳で亡くなっている。

オニールとカリーはこれで、2018年に "Dear Basketball"(邦題『親愛なるバスケットボール』)で短編アニメ部門のアカデミー賞を受賞した故コービー・ブライアント、2021年に "Two Distant Strangers"(邦題『隔たる世界の2人』)で短編実写映画賞を受賞したマイク・コンリーJr(ユタ・ジャズ)とケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)に続き、4、5人目のNBA選手となった。

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YOKO B

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静岡県出身。大学卒業後渡米し、オクラホマ大学大学院修士課程修了。2014年よりオクラホマシティ在住。移住前にNBAのオクラホマシティ・サンダーのファンとなり、ブログで情報発信を始める。現在はフリーランスライターとして主にNBA Japan/The Sporting Newsに寄稿。サンダーを中心に取材するかたわら、英語発音コーチも務める。