スター選手たちの輝きが期待されるクリスマスゲーム

Sekou Smith/NBA.com

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12月22日(日本時間23日)のダブルヘッダーは、新たなNBAシーズンに向けて感覚を目覚めさせるのに最適だった。そして23日(同24日)の試合は、2020-21シーズンで見られるはずのものを少しずつ味わう機会、理想的なフォローアップだった。

しかし、25日(同26日)のクリスマスゲームほど、飢えを満たしてくれるものはないだろう。現在、過去、未来のMVPやファイナルMVP、優勝経験者などを含め、オールNBAのファーストチームやセカンドチームに選ばれるような選手たちが多く出場する試合だ。

今季のクリスマスゲームには、昨季のオールNBAに選ばれた選手から9名が出場予定だ。さらにほかにも、ブルックリン・ネッツのケビン・デュラントやカイリー・アービング、ニューオーリンズ・ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンがいる。

世界的なパンデミックでさえ、この休日の伝統を邪魔することはできなかった。以下、クリスマスゲームの5試合をチェックしておこう。


Zion Williamson Brandon Ingram Lonzo Ball New Orleans Pelicans

ニューオーリンズ・ペリカンズ対マイアミ・ヒート(日本時間26日午前2時)

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最も見出しを飾るのはウィリアムソンだ。そしてそれには理由がある。クリスマスゲームデビューだ。しかしそれだけではない。昨季のイースタン・カンファレンス王者であり古巣でもあるヒートに挑むスタン・バンガンディ・ヘッドコーチのペリカンズは層が厚い。トロント・ラプターズに見事に勝利した開幕戦では、ブランドン・イングラムが24得点、11アシスト、9リバウンドとチームをけん引した。ウィリアムソンがスキルを磨き、より多彩な脅威となるまで、ペリカンズのエースとなるのはイングラムだろう。

対するヒートはジミー・バトラー、バム・アデバヨ、ゴラン・ドラギッチのビッグスリーが急成長中だ。ドラギッチはオーランド・マジックとの開幕戦でベンチスタートから20得点、7アシストを記録した。マジックに24得点を許すことになったターンオーバー(チームで22、アデバヨとバトラーで13)は修正する必要がある。そのターンオーバーと、いつものハッスルぶりがなかったことを、エリック・スポールストラHCが続けさせるはずはない。

その他の注目点: ロンゾ・ボールとタイラー・ヒーローという、先発ポイントガードのマッチアップ。ボールは延長契約に至っておらず、かつてのドラフト全体2位指名選手にとって勝負の年だ。一方のヒーローは、新人だった昨季にオーランドのバブルでいかに大舞台を楽しめるかを示した。


Giannis Antetokounmpo Milwaukee Bucks Stephen Curry Golden State Warriors

ゴールデンステイト・ウォリアーズ対ミルウォーキー・バックス(日本時間26日午前4時30分)

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2年連続でMVPを受賞した2選手が同じコートに立つなら、いつでもそれはテレビで必ず見るべき試合だ。ステフィン・カリーとウォリアーズ、ヤニス・アデトクンボとバックスの過去2シーズンはどちらも不本意な形で終わっている。前者は負傷に見舞われプレイオフに出場できず、後者は2年連続でプレイオフ途中での挫折。

シーズン開幕戦でも、ウォリアーズはブルックリン・ネッツに大敗した。アデトクンボは全体的に普段の素晴らしいパフォーマンスだったが、バックスはボストン・セルティックスを相手に敗れている。バックスはリーグ有数のチームに変わらないが、クレイ・トンプソンが今季全休でロスターに若手が多いウォリアーズは、プレイオフに戻るために必死にならなければいけない。

その他の注目点: ウォリアーズの新人ジェームズ・ワイズマンにとっては洗礼が続く。開幕戦ではネッツとデュラントを相手に自身の役割を見事に果たした。次はアデトクンボの激しいスタイルだ。NBAにようこそ!


Boston Celtics Jayson Tatum Kevin Durant Brooklyn Nets

ブルックリン・ネッツ対ボストン・セルティックス(日本時間26日午前7時)

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プレシーズンでも激しくやり合った。だが今度は、どちらが今季のアトランティック・ディビジョン、もしくはイースタン・カンファレンスを制すのかの真剣な勝負となる。ジェイソン・テイタムは今季初勝利を得るのに、MVPで最優秀守備選手賞を受賞したアデトクンボとの対戦を問題としなかった。だから、デュラントとの勝負にも尻込みしないだろう。

アキレス腱の負傷で18か月を棒に振ったデュラントは、エリートクラスに戻ろうとしている。デュラントの今シーズンは、この世代で最も完成されたスコアラーは誰なのか、恣意的記憶喪失になっている人にとって再教育講座となる(ジェームズ・ハーデン、申し訳ない)。その上、ボストンでの凱旋試合となるカイリー・アービングはどこに行くにしても好調であり、ネッツはデュラントが今季のチーム得点王にすらならないかもしれない。

その他の注目点: セルティックスのもうひとりのスターであるジェイレン・ブラウンはもっと注目されるべきだ。昨季の彼はオールスター選手級の出来で、リーグ有数の2ウェイプレイヤーだった。今季こそ報われるか。


Luka Doncic Dallas Mavericks LeBron James Los Angeles Lakers

ダラス・マーベリックス対ロサンゼルス・レイカーズ(日本時間26日午前10時)

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この試合がゴールデンタイムに設定されたのには理由がある。レブロン・ジェームズはこの17シーズンでクリスマスゲームに欠かせない存在となった。クリーブランド・キャバリアーズ、ヒート、そしてキャブズに戻ってから、さらにアンソニー・デイビスとわずか1年でレイカーズを復活させた今のロサンゼルスと、どこにいてもジェームズはクリスマスゲームを戦ってきたのだ。

ルカ・ドンチッチは、いかにしてそうなれるかを学びたいだろう。それが、現在の世界的なリーグの顔であるジェームズから彼が受け継ぐかもしれない多くの物のひとつだからだ。

レイカーズとマーベリックスが開幕戦でそれぞれ敗れたことは、誰も気にしない。

前回ドンチッチが2人のスター選手を擁するロサンゼルスのチームと対戦した時は、オーランドのバブルでロサンゼルス・クリッパーズが早期に敗退することの前兆となるような活躍を見せた。対戦相手こそ変わるものの、未来のスター(ドンチッチはまだ21歳)が過去と現在のスター(レブロンはもうすぐ36歳)に挑むという図式は変わらない。

その他の注目点: 新たにレイカーズに加わったポイントガードのデニス・シュルーダーは、まだジェームズとのプレイの仕方を理解しようとし始めたところだ。ジェームズとプレイする経験はこれまで、多くの選手たちにとって非常にうまく機能した。シュルーダーは典型的な競技者で、自分の積み重ねてきたパフォーマンスで人気をさらいたいと意気込んでいるだろう。


Kawhi Leonard Los Angeles Clippers Jamal Murray Denver Nuggets

ロサンゼルス・クリッパーズ対デンバー・ナゲッツ(日本時間26日午後12時30分)

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クリッパーズのリベンジツアーの第1歩は、計画通りとなった。22日(同23日)のステイプルズ・センターでの開幕戦で、レイカーズのリング授与の夜を台無しにしたのだ。オーランドのバブルでの昨季ウェスタン・カンファレンス・セミファイナルで、3勝1敗から逆転負けという屈辱を味わわされたチームに雪辱する機会もまた、同様に魅力的なはずだ。カワイ・レナード、ポール・ジョージ、そして再構成されたこのクリッパーズの新たな冒険において、すべての目標が重要となる。

一方のナゲッツは、歴史的な追い上げが彼らの栄光ではなく、クリッパーズの崩壊と表現されることに、いまだに憤りを感じている。オーバータイムの末にサクラメント・キングスに敗れた開幕戦で、ジャマール・マレーはフィールドゴール9本中1本成功の9得点に終わった。全世界が注目する中で、巻き返しへの準備を整えているはずだ。

その他の注目点: 開幕戦でニコラ・ヨキッチは普段どおりの彼のようだった。今季、次のステップを踏み出そうとしているナゲッツのその他の選手たちも同様だ。マイケル・ポーターJr.はオーランドのバブルでのブレイクが発射台となり、キング戦では24得点、5リバウンド、3ブロックを記録している。もっともっと彼が輝くことが必要だ。

原文: Several of NBA’s best and brightest stars set to shine on Christmas Day by Sekou Smith/NBA.com(抄訳)


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