ウェスタン・カンファレンス決勝プレビュー: ウォリアーズ対ブレイザーズ

NBA Japan

ウェスタン・カンファレンス決勝プレビュー: ウォリアーズ対ブレイザーズ image

ゴールデンステイト・ウォリアーズとポートランド・トレイルブレイザーズのウェスタン・カンファレンス・ファイナルに向けて注目されるひとつが、ケビン・デュラントとデマーカス・カズンズが復帰できるかどうかだ。

📺 カンファレンス決勝を観るならRakuten NBA Special

ふくらはぎのケガからデュラントが復帰すれば、ウォリアーズに有利となる大きなインパクトを与えるだろう。大腿四頭筋の負傷からカズンズも復帰できれば、本当にアンフェアな対戦となる。おそらくは、ウォリアーズがスウィープするはずだ。

いずれにしても、ウォリアーズが有利なシリーズだ。ヒューストン・ロケッツとのカンファレンス・セミファイナルが、非公式のカンファレンス・ファイナルだったと考えればなおさらだろう。

ブレイザーズがここまで勝ち進んだのは、偶然ではない。オクラホマシティ・サンダーを第5戦で沈め、デンバー・ナゲッツにはロードでの第7戦で勝利した。そしてデイミアン・リラードを擁する。オークランドで育った彼は、ウォリアーズとの敵地での試合も地元で戦っているように感じるはずだ。

だが、リラードはプレイオフの負担に苦しんでいるようだ。ナゲッツとの第7戦で最初の12本のショットのうち11本を外し、シリーズ平均3ポイントショット成功率が30%を切ったことが示すように、目に見えて平均を下回る出来となっている。

さらに、ブレイザーズはロドニー・フッドもひざの調子に苦しんでいる。3月にユスフ・ヌルキッチが骨折で離脱したことが、ここに来て響くかもしれない。

対するウォリアーズは(現時点でデュラントを除いた)いつもの主軸がおり、さらにはホームコートのアドバンテージもある。ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンが現状に満足したり、過信しなければ、近年で最もサスペンス要素がないカンファレンス・ファイナルになり得るだろう。

📺 ウォリアーズ対ブレイザーズが西地区決勝で激突! 

 

3つの注目ポイント

 

1. アンドレ・イグダーラは今のペースを維持できるのか?

プレイオフでイグダーラが元気でも驚きではないが、2019年であることを考えれば、やや想定外だ。2015年のファイナルMVPは、3P成功率43%を記録し、守備でも鍵を握るプレイをいくつか見せている。だが彼は、実質的に6カ月休止状態だった35歳の選手だ。それが2倍の得点をあげ、コートに立てば重要な存在となっているのだから、再び本領を発揮しているということだ。

 

2. ウォリアーズにとって、CJ・マッカラムはデイミアン・リラード以上の脅威?

ナゲッツとの最後の2試合で、リラード以上に信頼できる活躍を見せたのがマッカラムだ。この2試合では平均33.5得点を記録し、第7戦の最後のプレイでは、テリー・ストッツ・ヘッドコーチがマッカラムにショットを打たせ、選手はミドルレンジのジャンパーを決めている。

 

3. ドレイモンド・グリーンとエネス・カンターの勝負

肩を痛めているにもかかわらず、カンターはバスケット周辺で存在感を見せており、グリーンの注意を直接引き付けるだろう。ブレイザーズのセンターは、1試合平均13得点、フィールドゴール成功率52%を記録している。一方で、グリーンもカンターが最も苦手とする守備を強いるかもしれない。

 

知っておくべき数字

 

23.3

ポストシーズンのブレイザーズは、ポゼッション時間が1試合平均23.3分間とトップ。速攻からの得点が、1試合平均でレギュラーシーズンが24位(11.0得点)、プレイオフが15位(10.6得点)と、彼らは走るチームではない。『Second Spectrum』によると、ショットクロック最初の6秒間でのショット率は、オーランド・マジックに続く低さだ。

一方で、ウォリアーズはショットクロック最初の6秒間でのショット率が18%と6位。速攻からの得点は19.1得点と3位で、ポゼッション時間は29位につけている。彼らはアーリーオフェンスを狙うだろう。

また、ウォリアーズはブレイザーズよりもボールを動かす。得点の66%でアシストを記録しており、ポストシーズンでは2番目の数字。過去4年、レギュラーシーズンでは常にリーグトップだ。

対するブレイザーズは、ポストシーズンのプルアップジャンパーがリラードは3位(11.2)、マッカラムが4位(10.6)。チームのポストシーズンにおけるアシスト率は46%未満と最下位だ。

いろいろな点で、スタイルが対照的なシリーズとなる。

📺 NBAプレイオフ2019全試合配信(Rakuten TV / NBA公式視聴サービス)

 

勝敗

このシリーズでは優勝経験の要素が一方的だ。ウォリアーズはアドバンテージが大きいというだけでなく、ロケッツとの接戦でも、特に大事な場面でそれを示した。ブレイザーズにとって次のステップはさらに厳しいものだ。ウォリアーズが第4戦で勝利するだろう。

原文: Series Preview: Blazers face tall task against three-time champs by Shaun Powell/NBA.com(抄訳)​


NBA Japan

NBA Japan Photo

NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ