ラッセル・ウェストブルック来日合同インタビュー「毎試合全力を出し尽くしていた選手として記憶してもらいたい」

大西玲央 Reo Onishi

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8月14日(日本時間15日)、『RUSSELL WESTBROOK 2018 WHY NOT TOUR』のために初めて日本を訪れたオクラホマシティ・サンダーのラッセル・ウェストブルックが、東京都内で複数メディア合同によるインタビューに応じた。事前に各メディアから募った質問を代表者が聞く形式で行なわれたこのインタビューで、ウェストブルックは試合に挑むメンタリティや自身のブランド(ジョーダンブランドから発売されたシグネチャーコレクション『Why Not?』シリーズ)、そしてツアーのタイトルでもあり、ウェストブルック自身を表現する言葉にもなっている「Why Not?」の意味について語ってくれた。

Russell Westbrook in Japan
Photo by Hiroshi Kato

常にその場のベストプレイヤーでいたい

ーージョーダンブランドが他のブランドと異なる点は何ですか?

とても簡単だよ、マイケル・ジョーダンだ。単純なことだ。このゲームを変えた最高のバスケットボール選手がいるということだ。

ーーシグネチャーモデル『Jordan Why Not Zer0.1』について、「素早く動けて、ジャンプすることができる。これはとても重要なこと」と話していましたが、デザインのプロセスにはどれくらい関わっていますか?

かなり深く関わっている。全てのプロセスに真剣に取り組んでおり、素材選び、感触、インソール、アウトソール、全てが自分にとって重要で、それらのプロセスをとても楽しんでいる。

ーー自分のシグネチャーモデルを持っていることで一番幸せなことは何ですか?

自分のロゴがシューズの一部になっているのを見られることがとても幸せだ。夢にも見なかったようなことなのでとても嬉しいよ。

ーーあなたは毎試合120%のパフォーマンスを見せており、調子の悪いときも強靭なメンタリティで解決策を見出しています。どのように自分を鼓舞しているのですか?

コートに立ったときは常にその場のベストプレイヤーでいたいと思っている。シュートを外したり、調子の悪い日もあるかもしれないが、それでも試合に貢献する方法をたくさん持つように心がけている。

ーー試合前に行なうルーティンはありますか?

まず昼寝をする。試合前はいつも昼寝をするようにしている。そしてアリーナに早めに行き、ピーナツバター&ジェリーサンドイッチを食べるんだ。

ーー初めてダンクを決めたのは何歳のときですか?

16歳だね、高校3年生のときだ。

ーー若い頃ストリートでプレイしていましたか?

むしろそればっかりやっていた。競争心、タフさなど多くをストリートバスケットボールで学んだ。

全ての瞬間から何かしら学ぶことができ、次の瞬間へと活かしていく

ーー来季のサンダーに対する期待を教えてください。

とにかく競うことだ。勝利を欲している良いチーム、良いメンツが揃っているから、僕の目標は高いレベルでプレイし、優勝を目指すことだ。

ーーオクラホマシティという街への想いを聞かせてください。

とても愛している。街全体が僕と僕の家族を受け止めてくれている。それは当たり前のことだと思ってはいけないと思っているし、とても感謝している。

ーー試合中に最も喜びを感じる瞬間はいつですか?

正直言うと、全ての瞬間だね(笑)。全ての瞬間から何かしら学ぶことができ、次の瞬間へと活かしていくんだ。

Russell Westbrook
Photo by Hiroshi Kato

ーープレイメーカーとして意識していることはありますか?

特にないよ。自分の仕事は毎試合、プレイメイク、得点、リバウンド、ディフェンス、全てをやることだ。

ーー最も印象に残っている試合はどれですか?

わからないな、これまでたくさん楽しい試合をやってきている。これからもそういう試合がたくさんあることを期待しているが、特定のこの試合がとても印象深かったというのは思いつかないな。これまで素晴らしい瞬間や物語がたくさんあったからね。

ーーシーズンMVP、2年連続オールスターMVP、2シーズン連続の平均トリプルダブルなど、唯一無二の功績を残していますが、今後のキャリアを含めて、ファンや子供たちにはどんな選手として記憶してほしいですか?

とにかく毎試合全力を出し尽くしていた選手として記憶してもらいたい。

自分がやると決めたことを信じてやり続ければ成し遂げられる

ーーシーズントリプルダブル記録を達成したときの気持ちは?

本当に夢のような瞬間だった。チームメイトとあの瞬間を共にできたことが本当に素晴らしく、とても恵まれていると感じた。

ーー日本人選手へのアドバイスをするとしたら?

常に練習を全力でやり続け、バスケットボールを楽しむことだ。

ーー『WHY NOT?』に込められたメッセージを教えてください。

シンプルに説明すると、周りになんて言われようと、自分がやると決めたことを信じてやり続ければ成し遂げられるんだという自信を若い世代に与えることだ。

Russell Westbrook
Photo by Hiroshi Kato

ーーオフの日は何をしていますか?

だいたい家で息子と遊んでいるね。できるだけ休んで、家で家族といるようにしているよ。

ーーお気に入りのファッションブランドはありますか?

特にひとつというのは無いね。世界中に素晴らしいブランドがたくさんあって、正にここ東京でもそれを見ることができている。

ーー『WHY NOT? FLORAL APPAREL COLLETCTION』のデザインコンセプトを教えてください。

花、植物、色、そういったものにとても興味があって、それを身につけられるものを生み出したかった。そこでこういった植物とWHY NOTロゴを組み合わせたラインを作ったんだ。

ーーコート上とコート外ではまるで別人かのようですが、両方のラッセル・ウェストブルックが交差・連動する瞬間はありますか?

ないね(笑)。

写真: 加藤洋 Twitter: @hiroshi_ocean_


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大西玲央 Reo Onishi

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アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。