オクラホマシティ・サンダーのラッセル・ウェストブルックは、非常に忠誠心のある男だ。だからこそ、フリーエージェントで彼がサンダーを去ることは想像し難い。
MVPレースの先頭を走るウェストブルックは昨夏、2018-19シーズンまで契約を延長した。だが、2017-18シーズン終了時にプレイヤーオプションでFAとなることができる可能だ。一方で、このオフシーズンに5年総額2億2000万ドル(約250億円)というリーグ最高額の大型契約を結ぶこともできる。
最近のTUMI(トゥミ)のCMを見てほしい。この男が、その延長契約をしないだろうか?
「家とは、僕の旅路が僕を連れていくところだ」
「ここに来たときから、僕は愛情を感じてきた。オクラホマシティの人たちは、両手を広げて僕を歓迎してくれたんだ」
「みんなは僕らをバスケットボール選手としてではなく、人として気にかけてくれていると思う」
「家とは、僕が戦う理由だ」
ウェストブルックとケビン・デュラントは異なる人間だ。デュラントはゴールデンステイト・ウォリアーズ移籍をウェストブルックに面と向かって言うことなく、サンダーを去っていった。だが、ウェストブルックがCMでの発言の意味を理解していないということはないだろう。サンダーがヒューストン・ロケッツ相手にプレイオフ敗退を余儀なくされたときの発言も同様だ。
2週間弱前、ウェストブルックは「僕がオクラホマシティを愛しており、ここにいたいと思っていて、ここのみんなを愛しているのは、誰もが知っていることだ。ただ、今は(延長契約のことを)考えてもいない」とコメントしている。
「もちろん、僕がいたい場所はオクラホマシティだ」。
ウェストブルックは本音を隠さない。質問が気に入らなければ、そう言うだろう。バスケットボールとの関係が本物であれば、彼はそう言うだろう。
ならば、オクラホマシティ・サンダーについても真実を言わないことはないのではないか。もちろん、選手としてもブランドとしても、ウェストブルックの残留には2億2000万ドルの価値がある。だが、単純な金銭の問題以上に、我々が見聞きしてきたウェストブルックは、延長契約が形式的なことでしかないと感じさせる。
原文: Russell Westbrook doesn't sound like a man who wants to leave Oklahoma City by Sporting News(抄訳)