ワシントン・ウィザーズのルーキーである八村塁は、サマーリーグにFIBAバスケットボール・ワールドカップにとこの夏は大忙しだ。しかし、その経験が自分の成長につながっていると感じているようだ。『AP通信』のティム・レイノルズ記者が詳しく報じている。
▶DAZNでFIBA W杯日本代表戦全試合配信! 8/31~9/6までの期間限定で2ヶ月間無料キャンペーン実施中!
八村塁はこの夏、自分の成長を感じている。
特に自信面での成長が顕著だ。
ワシントン・ウィザーズがドラフト全体9位で指名したルーキーにとって、この夏はオフシーズンと呼べるものではない。6月に指名され、7月にNBAサマーリーグでのプレイを終えると、日本代表に合流してプレイを続けているのだ。9月3日のチェコ共和国への76-89の敗戦で、日本は17位から32位を決める順位決定戦に回ることとなったが、それでも八村はこの「なかなかの忙しさ」だと表現したこの夏に多くのメリットを感じているようだ。
「ドラフトされ、(ワシントン)DCでミニキャンプを行ない、サマーリーグがあって、今はワールドカップで戦っています。忙しい夏になっているけど、この経験、プロセスをとても楽しんでいます。夏の間にいろいろな場所で多くの試合をプレイしました。どれだけ成長したかはわからないけど、自信が増しているのは間違いないです」。
日本はワールドカップで2戦2敗で、9月5日にはアメリカとの試合を控えている状況ではあるものの、八村にとっては決して大きすぎる舞台ではないことが見てとれる。206cmのフォワードである八村は、ここまで平均18得点、フィールドゴール成功率50%、6.5リバウンド、3アシスト、1.5スティールを記録している。
ウィザーズのトミー・シェパードGM(ゼネラルマネジャー)も八村のプレイを見るために、日本での親善試合を観戦し、そのまま中国でワールドカップも観戦している。「彼はNBAでとても良い選手になる」とシェパードGMは語る。
「とても、とてもポテンシャルが高い。まだ学ぶことも多いが、スキルと意志の強さが素晴らしい。時間をかけてしっかりと育成したい」。
八村はラスベガスで行なわれたサマーリーグでも、3試合に出場し平均19.3得点、FG成功率50%と活躍。2万人近くのファンがさいたまスーパーアリーナに集まった先月の日本のドイツとの親善試合では31得点の活躍で日本を勝利へと導いた。すでに母国での注目度は高く、多くの日本人が中国まで応援にかけつけている。
「塁は才能に溢れている」とアメリカ生まれで日本代表のセンターであるニック・ファジーカスは話す。
「とても努力家でありながら、ゲームをとても楽しんでいるんだ」。
日本でバスケットボールの人気が高まっている理由はいくつかある。東京オリンピックの開催まですでに1年を切っており、さらに10月にはトロント・ラプターズとヒューストン・ロケッツがNBAジャパンゲームズという形でプレシーズン戦を2試合行なう。日本でNBAの試合が開催されるのは2003年以来。
そして昨シーズン、ゴンザガ大学でウェスト・コースト・カンファレンスの最優秀選手として活躍した八村が、NBA史上最強の日本人選手となるまで秒読みだ。1巡目指名された選手としては日本人初であり、ほかに日本人でNBAでのプレイ経験があるのは2004-05シーズンの田臥勇太と、八村のワールドカップのチームメイトであり、昨シーズンプレイした渡邊雄太のみ。
田臥と渡邊はふたり合わせて、NBAで19試合に出場しており、合計46得点を記録している。どれもベンチからの出場だ。
「とにかく、今シーズンがとても楽しみです」と八村は語った。
原文:Rui Hachimura proving himself on World Cup stage by NBA.com