6月9日(日本時間10日)、NBAは2020-21シーズンのKia NBA最優秀守備選手賞(Kia NBA Defensive Player of the Year)にユタ・ジャズのルディ・ゴベアが選出されたことを発表した。
以下、公式リリース抄訳。
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NBAは、ユタ・ジャズのセンターであるルディ・ゴベアが、2020-21 Kia NBA最優秀守備選手賞に選出されたことを本日発表しました。
フランス出身のゴベアは、2017-18シーズンと2018-19シーズンにも同賞を受賞しており、今回が3度目の受賞です。また、ディケンベ・ムトンボ(4回)、ベン・ウォレス(4回)、ドワイト・ハワード(3回)に続き、同賞を3回以上受賞した4人目の選手となります。
ゴベアは、全世界から選ばれた100人のスポーツライターや放送関係者による投票で、84の1位票を含む合計464ポイントを獲得しました。2位はフィラデルフィア・76ersのガードのベン・シモンズ(287ポイント/1位票15)、3位は2016-17シーズンに同賞を受賞したゴールデンステイト・ウォリアーズのフォワードのドレイモンド・グリーン(76ポイント)でした。投票の集計では1位票に5ポイント、2位票に3ポイント、3位票に1ポイントが付与されています。
8年目のシーズンを迎えたゴベアは、1試合あたりのディフェンシブリバウンド数(10.1)、ディフェンシブリバウンドの総数(720)、ブロックの総数(190)でリーグ首位、1試合あたりのブロック数(2.70)で2位となりました。また、ディフェンシブリバウンド数が15を超える試合が6回、ブロック数が5以上の試合が8回ありました。ゴベアは、3月14日のウォリアーズ戦でシーズン最多の20ディフェンシブリバウンドを獲得し、3月22日のシカゴ・ブルズ戦では自己最多の9ブロックを記録しています。
NBA Advanced Statsによると、ゴベアは選手のディフェンスが勝利にもたらす影響を測る『ディフェンシブ・ウィン・シェア』でリーグ2位となりました。また、NBAで最も多くゴール付近でのショット試投を防御し(549本)、そのショットでの相手のシュート成功率を50.1%に抑えています。これは今シーズン、ゴール付近でのショットを300本以上防御した27選手の中で3番目に低い数値です。
ゴベアの活躍で、ジャズはディフェンシブレーティング(107.5/100ポゼッションあたりの平均失点)でリーグ3位、対戦相手のフィールドゴール成功率(44.7%)で2位となりました。この強力なディフェンスもあって、ジャズはリーグトップの52勝20敗という成績でレギュラーシーズンを終え、ウェスタン・カンファレンス第1シードでプレイオフ進出を果たしました。
2度目のNBAオールスターに選出されたゴベアは、今シーズン71試合に出場し、平均14.3得点、13.5リバウンドを記録し、総リバウンド数(960)でリーグトップ、1試合平均リバウンド数でも2位となっています。また、FG成功率はリーグ最高の67.5%を記録し、このカテゴリーでは過去3シーズンで2回目のリーグ首位となりました。
2013年のNBAドラフト全体27位で指名されたゴベアは、キャリアすべてをジャズでプレイし、通算545試合に出場して平均12.0得点、11.3リバウンド、2.24ブロックを記録しています。また、過去4シーズンすべてで、NBAオール・ディフェンシブ・ファーストチームに選出されています。
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投票結果と同賞の歴代受賞者は以下の通り。
2020-21 最優秀守備選手賞 投票結果
最優秀守備選手賞 歴代受賞者
1982-83 シドニー・モンクリーフ(ミルウォーキー・バックス)
1983-84 シドニー・モンクリーフ(ミルウォーキー・バックス)
1984-85 マーク・イートン(ユタ・ジャズ)
1985-86 アルビン・ロバートソン(サンアントニオ・スパーズ)
1986-87 マイケル・クーパー(ロサンゼルス・レイカーズ)
1987-88 マイケル・ジョーダン(シカゴ・ブルズ)
1988-89 マーク・イートン(ユタ・ジャズ)
1989-90 デニス・ロッドマン(デトロイト・ピストンズ)
1990-91 デニス・ロッドマン(デトロイト・ピストンズ)
1991-92 デイビッド・ロビンソン(サンアントニオ・スパーズ)
1992-93 アキーム・オラジュワン(ヒューストン・ロケッツ)
1993-94 アキーム・オラジュワン(ヒューストン・ロケッツ)
1994-95 ディケンベ・ムトンボ(デンバー・ナゲッツ)
1995-96 ギャリー・ペイトン(シアトル・スーパーソニックス)
1996-97 ディケンベ・ムトンボ(アトランタ・ホークス)
1997-98 ディケンベ・ムトンボ(アトランタ・ホークス)
1998-99 アロンゾ・モーニング(マイアミ・ヒート)
1999-00 アロンゾ・モーニング(マイアミ・ヒート)
2000-01 ディケンベ・ムトンボ(フィラデルフィア・76ers)
2001-02 ベン・ウォレス(デトロイト・ピストンズ)
2002-03 ベン・ウォレス(デトロイト・ピストンズ)
2003-04 ロン・アーテスト(インディアナ・ペイサーズ)
2004-05 ベン・ウォレス(デトロイト・ピストンズ)
2005-06 ベン・ウォレス(デトロイト・ピストンズ)
2006-07 マーカス・キャンビー(デンバー・ナゲッツ)
2007-08 ケビン・ガーネット(ボストン・セルティックス)
2008-09 ドワイト・ハワード(オーランド・マジック)
2009-10 ドワイト・ハワード(オーランド・マジック)
2010-11 ドワイト・ハワード(オーランド・マジック)
2011-12 タイソン・チャンドラー(ニューヨーク・ニックス)
2012-13 マルク・ガソル(メンフィス・グリズリーズ)
2013-14 ジョアキム・ノア(シカゴ・ブルズ)
2014-15 カワイ・レナード(サンアントニオ・スパーズ)
2015-16 カワイ・レナード(サンアントニオ・スパーズ)
2016-17 ドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)
2017-18 ルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ)
2018-19 ルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ)
2019-20 ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)
2020-21 ルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ)