カナダを沈めた開催国フランスの賢明な作戦:ゴベアら先発外の影響|パリ五輪2024

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坂東実藍 Miran Bando

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パリオリンピック2024の男子バスケットボールで、開催国のフランス代表がカナダ代表を相手にアップセットを演じて勝ち進んだ。

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カナダは今大会で最も支配的だったチームのひとつだ。グループフェーズでは「死の組」で3勝0敗と完璧な成績を残し、全体3位で決勝トーナメントに駒を進めた。しかし、1936年以来となるオリンピックでのメダル獲得への希望は長く続かず。準々決勝でフランスに敗れた。

フランスはカナダを相手にアドバンテージを手にしようと、ラインナップ選択で難しい変更に踏み切った。長くキャプテンを務めたルディ・ゴベアとエバン・フォーニエをベンチスタートにしたのだ。

この大胆な決断は報われた。フランスは出だしから好調で、第1クォーターから大差をつけ、そのまま屈することなく勝利を収めた。

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ルディ・ゴベアのベンチはフランスのカナダ戦勝利にどう影響したか

グループフェーズの3試合でフランスは2つの異なるスターティングラインナップを採用した。だが、最終戦でドイツに敗れ、決勝トーナメントに臨む上で、さらなる変更のタイミングと決断したのだ。

カナダはペリメーターのタレントぞろいで、フロントコートにインパクトを残す選手は多くない。そのカナダを相手に、フランスはゴベア、フォーニエという要の2選手をベンチスタートとした。

フォーニエをベンチスタートとした理由は説明不要だ。31歳のベテランは、全盛期にある時でも、守備を得意とはしていなかった。一方、ゴベアはNBAで年間最優秀守備選手賞を4回受賞してきた選手だが、相性の悪さから外されたのはこれが初めてではない。

NBAプレイオフでもゴベアはキャリアを通じてそういったことが何度かあった。カナダのフロントコートは、ドワイト・パウエル、ケリー・オリニク、ケム・バーチと、インサイドでそれほどフィジカルの力がない。そこで、フランスはスモールボールで戦えると信じたのだ。そしてそれが機能した。

フランスは代わりに鋭いシューターのイザイア・コルディニエと守備意識が高いフランク・ニリキナを先発に起用。ビクター・ウェンバンヤマをセンターにし、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーやRJ・バレットといったスコアラーたちを相手に、より万能なラインナップとしたのである。

この作戦はすぐに結果につながった。コルディニエの3ポイントショットが好調で、前半4本中3本成功の11得点をあげたのだ。攻守両面における彼のエナジーはチームの調子を定めた。フランスはハーフタイムまでに16点をリード。後半もカナダに逆転させなかった。

ゴベアのベンチスタートが発表された時は、リザーブとして重要な役割を担うと思われた。だが、ゴベアは出場わずか3分41秒にとどまり、無得点、1リバウンドという数字だ。

試合後、ゴベアは8月3日の練習で左薬指を負傷したことが伝えられた。5日に手術を受けたと報じられ、カナダ戦では出場時間の制限があったという。指揮官はゴベアのケガが出場時間制限に影響したとしつつ、それだけが理由ではないとした。カナダ相手にスモールラインナップとしたかったのだ。

フォーニエは指揮官の決断を受け入れ、ベンチスタートから今大会自己最多の15得点をあげた。3Pは3本成功。その最後は、第4Q終盤にカナダの逆転への望みを断ち切った奇跡的な1本だ。

ガーション・ヤブセレも役割が増えた恩恵を受け、チーム最多の22得点を記録した。ペイント内にゴベアがいないことで、ヤブセレはインサイドを支配したのである。

たとえゴベアのケガがあったにしても、フランスの指揮官は適切なボタンを押したと言える。金メダルを目指す彼らは、準決勝でドイツと対戦だ。

原文:How France benching Rudy Gobert fueled surprising upset of Canada in 2024 Olympics basketball quarterfinals(抄訳)
翻訳:坂東実藍

Kyle Irving

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You read that wrong – not Kyrie Irving. From Boston, graduated from the University of New Hampshire. Sixth season as a content producer for NBA.com's Global editions. Covering the NBA Draft has become his annual "dream come true" moment on the job. Irving has a soft spot for pass-first point guards, with Rajon Rondo and Steve Nash being two of his favorite players of all time.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。